日本刀専門店 銀座長州屋
飛鳥図鐔 光忠


飛鳥図鐔 光忠
素材である真鍮というと、金、銀といった貴金属とは異なり、一段低くみられる傾向にある。実際に、金に似ていながら価格も低いのだから、その通りなのだが、作品化された上での判断では、素材の魅力を掛け合わせると、時に金を用いた作品より上に位置付けられることもある。
金細工と並べて鑑賞すると、真鍮の自然な古色が付いて、見方によっては汚く感じられる。古いと汚いを一緒に感じ取っている方もおられるが、それはまちがい。この鐔などは、地金の表面に真鍮独特の皺が現れて景色を成している。所々に施した金布目象嵌の線刻とは異なっていることが判ると思う。加えて地面の景色の力強さ。鏨で削ぎ取ったような表情は、同時代以前にはないのである。
飛鳥図鐔 光忠


飛鳥図鐔 光忠
素材である真鍮というと、金、銀といった貴金属とは異なり、一段低くみられる傾向にある。実際に、金に似ていながら価格も低いのだから、その通りなのだが、作品化された上での判断では、素材の魅力を掛け合わせると、時に金を用いた作品より上に位置付けられることもある。
金細工と並べて鑑賞すると、真鍮の自然な古色が付いて、見方によっては汚く感じられる。古いと汚いを一緒に感じ取っている方もおられるが、それはまちがい。この鐔などは、地金の表面に真鍮独特の皺が現れて景色を成している。所々に施した金布目象嵌の線刻とは異なっていることが判ると思う。加えて地面の景色の力強さ。鏨で削ぎ取ったような表情は、同時代以前にはないのである。