コロナ禍やウクライナ紛争等の世相に加え 後期高齢者の仲間入りをしてから早4年 いささか切れやすくなっている自分に愕然とすることがあります。そこで心理学者の榎本博明先生の「心を強くするストレスマネジメント」を再読して 自戒を込めて皆様にも キレない予防策の要約をご紹介することにしました。
キレるのは、鬱憤が積み重なり、いわば「満水」状態になっているからこそ起こるものです。「満水」にならないように適時放水をしていれば、キレる可能性はぐっと低くなります。
発散の具体策としては、カラオケやスポーツ、ショッピング、甘いものを食べる等々自分に合ったものを選びましょう。
- 状況や、ものごとのとらえ方を変える(肯定的な意味づけ志向)
同じ現実であってもとらえ方を変え、ポジティブな意味を見出そうとすれば、意味づけが変わり、悲惨な状況であっても前向きにとらえることができます。
この経験が役立つ時が来ると考えたり、自分が鍛えられていると考えるだけで、現実への対処は違ってくるはずです。自身が抱えている困難を、改めてとらえ直す時間を持つのもよいでしょう。
ストレスとなる状況や問題を解決するために、できる限りのことをしようとする方法です。
具体的には、家族関係や職場の人間関係を変え、働き方を見直すといったことになるでしょう。そのためには、現実の冷静な把握が非常に重要になってきます。ただ現実はなかなか複雑で、一朝一夕には代えられません。
ただそういった場合でも認知を変えることで状況が変わります。つまり、仕事の環境そのものが変わらなくても、仕事で何を重視するかを変えることはできるということです。例えば、上司に認められることを優先順位の上位にしたならば、上司との関係は極めて重要です。しかし出世に価値を置かず、自分の成長に価値を置いたり、職場の仲間との付き合いを活発にしようと考えれば、これまでと違った課題が発見できるはずです。そのためには内面の成熟に心を傾ける努力が必要になるのです。
報われない状況を思い出しては、ネガティブな気分になるといったことを繰り返していれば、マイナスの思いをどんどん蓄積させていきます。結果として、キレる危険性を高めてしまいます。変えられない現実に対しては、ネガティブな感情を棚上げして、仕方ないと事実を受け止めることも大切です。