バリデーションはアメリカのソーシャルワーカー、ナオミ・フェイルさんが開発したもので、重度の認知症患者が劇的に回復した等の実績が報告されて、注目を集めているコミュニケーション法です。
バリデーションは元々「確認する、強くする、認める」の意味に用いられますが、フェイルさんによると、認知症の人の「経験や感情を認め、共感し、力づける」意味でこの言葉を
用いているそうです。
バリデーションのテクニックの一部を書き出してみますと
1.アイコンタクト
アイコンタクトを取ることで、安心感を持ってもらうことができます。
2.言うことをそのまま繰り返す
つじつまの合わない言葉であっても否定せず、そのまま疑問形にして繰り返します。すると「自分の言うことを聞いてくれた」と感じてもらうことができます。
3.思い出話をする
認知症になっても、昔の記憶は残りやすい傾向があります。昔の思い出を話すことで、感情的に落ち着くことが期待出来ます。
4.やさしく触れる
完全に会話ができなくなった人でも、やさしく手を握ったりして「ここに家族がいる」と知らせると安心できます。
*上記のテクニックは、あくまで相手の気持ちに寄り添うことが目的です。介護する側が疲れていたりするときには、無理に行う必要はないとのことです。 出所:日本バリデーション協会資料
1と2はロジャーズの来談者中心療法と通じるところがあり、興味をひかれました。優れた理論は時代と状況を超越して生き続けるものだと痛感します。
人の話を聴いて自分の意見を述べるときは 「いいえ、そうではなくて・・・・」でも 「はい、でも・・・・」でもなくて 「はいそうですね、そして・・・・」とまず相手の話を肯定して それに自分の主張を加えて返すことが円滑な話法である ということは私自身が研修の講師として話してきたことなのですが・・・・やってしまいました!
まずはA信用金庫での経営相談会 支店長立会のもと 新規顧客見込みB社の 2代目若社長から話を聞くや従来のマーケティング戦略を全否定し 滔々と自説を陳述してしまいました。完全に相手のプライドを傷つけてしまい顧問契約は白紙。
私の経験が最大限に活かせる最高の案件であり クライエントにも多大な利益が見込めるものであっただけに残念です。
もう1件は 現在顧問を務めるC社 これもY社長の定着対策をヒヤリングするや真向から批判し 顔色が変わるのが解りました。 次回面談でフォローしないと 今年末で切れる契約の延長は無くなります。
どうも私は話が 自分の得意(と思われる)分野に入ると 謙虚さを失い暴走してしまうようです。
古希(70歳)を6年過ぎても ちっとも枯れて(円熟して)いない自分に愕然とします。
これを自戒し手帳の1ページ目に 表題の言葉を記した次第です。