カウンセリング 健康法ときどき政治経済まれに経営

ゆめと(ttm21)です。所感、エピソード等を気ままに綴ってみたいと思います

現実が変わらないなら、悩みに対する心の持ちようを変えてみる。

2021年05月15日 | 書評

  表題はノートルダム清心学園元理事長の故渡辺和子先生のベストセラー<置かれた場所で咲きなさい>から引用したもので「悩み疲れる前に、別の視点から考えてみよう。見方が変われば、たとえ悩みは消えなくても勇気が芽生える。」と続きます。

 この言葉はカウンセリングにおける認知療法の基本的な考え方と見事にマッチングする内容で、心に響きます。キリスト教徒としての確固たる信念と、波乱にとんだ人生経験に裏打ちされた珠玉の言葉の数々に心を洗われました。

 160頁強のコンパクトな新書判、ご本人が執筆当時85歳ということもありポイントは大判の活字で組まれており、高齢者にも優しい作りとなっています。私はクリスチャンではありませんがミニ聖書として座右の一冊にしたいと思います。

 書評を読みますと、多くの方に評価されているものの「<咲きなさい>の上から目線の命令口調は何様だ!」とか「ブラック企業に勤めたら、一生そこで搾取され続けろというのか?」とかいう類の批判も無視できない程度見られます。<咲きなさい>は渡辺先生の言葉ではなく、若かりし頃宣教師から教えられ、それによって救われた英語の詩の一節です。また、より良い環境を得る努力は勿論大切です。しかし進学にしろ、就職にしろ、結婚にしろ全て自分の望むものを100%得ることは難しいと思います。ベストを尽くして得られた結果であれば、いつまでも叶わなかった願望に拘泥することなく、得られた環境を当面のベストと受け止めそこで自らの最善を尽くして、より良い人生を築いていくことが大切なのではないでしょうか?

章立てをご紹介します。

*第1章 自分自身に語りかける

*第2章 明日に向かって生きる

*第3章 美しく老いる

 

カバーから若干追加引用します

<希望には叶わないものもあるが、大切なのは希望を持ち続けること>

<迷うことが出来るのも、一つの恵み>

<心にポッカリ開いた穴から、これまで見えなかったものが見えてくる>

 

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カウンセラーとは生き方そのものである。(石崎一記)

2021年05月01日 | カウンセリング

 表題は東京成徳大学石崎一記教授「リサーチ」セミナー(コロナ禍前)からの引用です。
セミナーの内容は調査法の種類(質問紙法、面接法)、調査研究の手法、論文・レポートの読み方等多岐にわたりましたが。その中で特に印象に残ったものをあげてみます。

 ・科学であるということは
  ①科学的な「分かり方」が必要(論理的整合性、客観性、実証性)
  ②統計を用いること
  ③主張には必ず根拠が必要である。

 ・自己中心性とは
  「自己の主観を知らず、主観と客観が混同した幼児の心性」(ピアジェ)

 ・生き生きとしていること(内発的動機付け)とは
  つながりの安心感の中で・・・・・関係性
  自分の意志を活用して・・・・・・自己決定
  環境に働きかけている状態・・・・コンピテンス(有能)
  

 ・発達的には人生にゴールは無い、毎日のプロセスの積み重ねが人生である。(石崎)

 ・自分の信念と違う事象は記憶に残りにくい。(スティンガー)

 

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