ドラマ『結婚相手は抽選で』を見ました。日本政府が考案した抽選見合い結婚法で対象になった主人公たちを描くヒューマンドラマ。抽選見合い結婚法とは、25歳~39歳の子どものいない独身男女が対象で、本人の年齢プラスマイナス5歳の範囲で相手を抽選でき、相手が気に入らない場合は2回まで断ることができ、どうしても3回断った際は「テロ対策活動後方支援隊」に2年間従事しなければならないという法律です。野村周平さんが演じる26歳の宮坂はコンピュータ会社に勤める潔癖症でオタク青年という設定で、抽選見合い結婚法という法律に振り回される人々のうちの一人を演じておられます。柿谷美羽さんの原作のドラマ化作品で、こういう法律が本当にあったらどうなるのだろうと思いながら見ると日本が抱えている問題が浮き彫りになってくるようなドラマでした。これからどういう展開になるのでしょう?
主人公の宮坂がしているブログには、相田みつをさんの『ただいるだけで』という詩が使われていました。「あなたがそこに ただいるだけで その場の空気が あかるくなる あなたがそこに ただいるだけで みんなのこころが やすらぐ そんなあなたに わたしもなりたい」という短い詩ですが、深い意味がいっぱい詰まっている詩です。ドラマの冒頭でこのブログの中で、東日本大震災の後のがれきの撤去をしていたときの文章が流れていました。誰かの役に立ちたいというその志と真摯に思っていることが伝わってくる内容をブログの中で発信していて、彼がなりたい自分と本来の姿が描かれているという設定でもありました。主人公が開設しているこのブログがこのドラマのストーリーの中で、どのような形で伏線となって行くのかが楽しみなドラマでもあります。