〈私〉はどこにいるか?

私たちは宇宙にいる――それこそがほんとうの「リアル」のはずである。この世界には意味も秩序も希望もあるのだ。

実況・論理療法ビフォー・アンド・アフター

2005-11-12 | Weblog
引き続き論理療法の話。
論理療法で自分の心の混乱を修正しなければならない(いや、なるべくしたい!)という環境的な必然性の只中にあり、この場を使わせていただこうと思う。よろしければちょっとおつき合い&ご笑覧を…

論理療法とはアメリカ生まれのひじょうに汎用性の高い心理療法として知る人は知っているものだ(知らない人も、たぶんネットで検索すれば溢れるほどの情報に出会うことができると思います)。弱腰矯正のため、これを実行しない手はない!なのでここにその経過を書き記すことにした。

というのは、これまでも論理療法を少々やってきたつもりだが、アタマの中だけでは、雲を掴むような感じで逃げてしまうような気がしてきたのだ。
どうも思考は書き出さないとはっきりさせるのが、現状では難しいようだ。そのための文字通りの“覚え書き”として、日々更新のブログは便利なツールだと思われた。

そしてやっぱり読んでくれる人がいるというのは励みになる上に、そう書いてみた言葉がウソだとすぐバレるという緊張感がある。
加えて、やっぱり自己表現というのの欲求があるので、そんなことのためにもなって一石二鳥だ、といったところである。

それはともかく、時間があまりないので重点を絞る必要があるだろう。
当面いちばんの課題は、急な事態にうろたえてあわててしまうのをなんとかすることだ。バスが事故る、急な配車変えを迫られる、運転手が怒鳴る、そんな事態に直面すると、ひじょうに混乱してしまう。

さて、そうした心の混乱とは、エリス-論理療法がポップにわかりやすくしてくれているABC理論によれば、なにより出来事Aに対して感情的混乱という結果Cをもたらす、根深い自動思考・思い込みであるビリーフBによるものにほかならないのであった。

そういう性格的弱さは生来のものでふつうには変えられないと思われがちだが、論理療法はきわめてアクティブに、それはアンタがしがみついている思考の癖にほかならない!と小気味よくするどく指摘してくれている。

そういう思考の癖を修正し克服するためには、論理的な(というか世の理にかなった・ラショナルな)思考でもってそれを論駁・撃破することが、論理療法の要となる。

そういう思考の癖とは、なにより「~ねばならない(must)」志向に代表されるものだ。硬直し、論理的なつじつまの合わない、現実に適合しない、何の役にも立たない、どころか破滅的な思考の悪癖。

さて、いま自分が直面しつつある状況に対し、あせり・混乱・恐怖視を招いている自動思考とは、いったい何だっただろうか。なにが君をそんなに怖がらせているのだろう?そういう「~ねばならない」を発見しよう。

その第一は「急がねばならない!さもないと大変なことになる!」だ。
そうそう、そんな状況にはまりこんでるとなんだかわからなかったが、そんな時にはワーっという感じで即座にそういう思考の悪循環にはまっている。

さて、論駁である。
「急がなければならない!」という自分のビリーフについて:

①柔軟性があるか?
いやひじょうに硬直している。そんなふうに常に最高に急がねばならないなどと、いったい誰が言っているのか? それは勝手に君が思い込んでいるにすぎないぞ!
たしかになるべく急いで事態を解決したいものだ! しかしそのためには必要なときに適宜ある程度急ぐという柔軟性こそが必要なのであって、「急がなきゃ」というような、そんなふうな硬直的な思い込みは結局自分を焦らせ失敗を招き入れるだけに終わってはいるのではないか?

②論理的か?
まったく論理的ではない。(この反論項目については、イマイチどのように用いたらいいのかよくわからない。)

③現実と一致しているか?
いや、ちょっと現実をみてみれば、どうもまったく一致していないぞ。まわりで的確に事態に対処している人を見てみよう。ベーシックに落ち着きがまずあるのではないだろうか? 急いだ方がいいのはたしかだが、考えてみればだれかに「急げ!」などと要求されたわけではない。そうではなく、求められているのは事態に的確に一つ一つ対処することのはずだ。急ぐ以前に着実な対処を目指すこと!

④有効性があるか
これは逆効果を生んできただけと断言できる。「急がねばならない!」と自分を駆り立て焦らせることは、結局何の役にも立っていない。どころか、そんなふうにして一つ一つのことを取りこぼしてしまい、急がねばならんとした結果が、かえって事態への対処を遅らせてダメにして来たのではないか?

とりあえずいま思いつくのはこんなところだ。
こんなふうに反論論破を日々くり返してより鋭く深めていき、ぜひこういう混乱から立ち上がっていきたいと思う。

お次は「さもないと大変なことになる!」に取り組みたい。

3 コメント

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Unknown (type1974)
2005-11-14 23:47:50
>g-bさん

どうもこんばんは。そうですね。時間がない、って言っていると本当にそういう気分になってくる、で、少ない時間は風のようにすぎていってしまう。ちょっとでもあるものはある、じゃあそれを活かそうじゃないか、と行きたいもの。そうだ、時間は作るものなのだった!おたがいがんばりませう。

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Unknown (type1974)
2005-11-14 23:47:49
>g-bさん

どうもこんばんは。そうですね。時間がない、って言っていると本当にそういう気分になってくる、で、少ない時間は風のようにすぎていってしまう。ちょっとでもあるものはある、じゃあそれを活かそうじゃないか、と行きたいもの。そうだ、時間は作るものなのだった!おたがいがんばりませう。

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そうですね… (green-butterfly)
2005-11-12 11:08:34
確かに、日本人(私も含めてですが…)って何だか「時間がない」って思いがちなんですよね時間が無いんじゃなくてただ単に作ろうとしないだけなんだろうけれども。

急ぐ以前に着実な対処を目指せるように私も精進していたいと思ひました。

お互い、時間を作れるように努力しませう
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