ピアニスラー

ゴールド・フィンガー、ハイパー・ピアニスト矢沢朋子のブログ

イクメン猫パパ

2017年12月21日 | ペット

「ママを病院に連れて行くから、パリス、チビたんを頼むよ?」「ほいきた

 

子猫を連れていたママ猫は、ウチの前で待つまでの仲になりましたよ

待ってる待ってる

ということで、ゴハンを食べてる時にノミ駆除スプレーを首にスプレーして、まずチビを保護。チビの世話はヤザワ家で1番フレンドリーなパリスに頼んで、次に:子どもそっちのけでガツガツと食べてるママを捕獲。そのまま病院に連れて行きました

 

搬送先は:宜野湾のケルビム動物病院。ここは里親譲渡会を開催したり、シェルターを運営したり、野良猫の避妊/去勢手術は割安で実施しているという、まるで欧米の動物病院のようなところ。ヤザワもここでこれまで野良ちゃんの避妊・去勢手術をしてもらったり、譲渡会で里親が見つかったりとお世話になってます。

 

「野良ちゃんなので歳とか分からないですよねー」「そうですねー」とか話しながらも、いちおカルテに記入するので名前やら歳を書き込みます。「1ヶ月くらい前に最初に会った時、見た目2ヶ月くらいの子猫を3匹連れていました。もう子猫はカリカリも食べられるので離乳してます」など状況も説明。

 

そういえば名前も付けてなくて、「ママ」と呼んでいたので、そのまま「矢沢ママ ♀ 2歳」とかテキトーに書いて、体重を量って(2kg以上の成体でないと手術できない)、手術方法は埋没法にするか、家で1週間ほど療養させられるなら外側も縫って抜糸にするか、耳カット(手術済みの地域猫の印)の有無などを決めて、ママちゃんを病院に預けて帰ってきたのでした。

 

ケルビムはいつもボランティアの人たちが手術のために連れてくる猫たちでいっぱいなので、1泊預けて翌日以降に手術をすることになります。手術は全身麻酔なので、当日のゴハンを抜く意味もあって。野良ちゃんはどこで最後に食べてるか分からないからね。夜ゴハンは病院でちゃんともらってますよ

 

「ただいま〜

チビがものすごく怒ってます「ひどいなんでこんなことするの」とニャーニャーと文句を言われました

 

こういう時:「しょせん猫相手に話しても無駄さ」と思わずに、丁寧に感情を込めて情景を思い描くようにして話しかけます。自分の中で「映像」になると、それは動物にテレパシーで伝わります。この動物と会話する「アニマル・コミュニケーション」は欧米ではスペシャリスト認定されていて、犯罪捜査にも協力しています。

 

「あのね、ママは今、病院で他の大勢の猫仲間といっしょに手術を待ってるの。手術が終わったら帰って来るから大丈夫だよ。ママはこれで心配事(妊娠と子育て)が減って、チビたんと楽しく安心して暮らせるよ?」

 

と、病院での映像から車で帰ってくるところ、チビと道でのんびり日向ぼっこをしてるところをイメージしながら話しかけました。

 

パリスはケージから出して、チビは今夜は1人で寝ます。オスカルは1度、挨拶に来ましたがアガタは居留守。ライトが目を爛々と光らせてヨダレを垂らし、尻尾をブンブンと振って、今にも飛びかかって食べそうな勢いなので、チビもケージから出たそうではなかったので、就寝。

なぜか・猫が全員・ヤザワのアタマ周りを囲んでましたけどね。ヤザワの気持ちというか考えを読もうとしたんでしょうか?

 

それにしてもライトのあの態度は何なんだもしかして子猫を食べたことがあるのか?とちょっとヤな感じがしたな。ライトも捨てられて放浪してたところを保健所に捕獲されたコなのでね。

 

翌日

ケルビムから電話 「今、麻酔して手術しようとしたら男の子なんですが」と言われて:「違う猫と間違えたんじゃないですかキジ柄で、鼻の周りが白くてお腹も白くて足先も白いコですよ?鼻の横にはシミのようなのがあります」と伝えたら、電話の向こうで:「もう1回見て来て!キジの鼻が白いコいる?いないわよね」などバタバタしてる気配があった後、

 

「やっぱりこのコです。男の子です。タマが付いてます」と言われて、「ええ 3匹も子猫を連れてたんですよ今は1匹になっちゃったけど、いつも連れてるんですよ」と驚くヤザワに:「そういう保母さんみたいな男の子もいます。猫は割とオスの兄弟で子育てしたりするんですよ」と言われて呆然としたのでした。

ママじゃなくて「パパ」だったのか・・・   

 

「それで手術はどうしましょうか?しますか?」「して下さい」「耳カットもですか?」「はい。カットして下さい」

 

迎えに行ってみれば、「ママ」ならぬ「パパ」も、すっかり怒っていらしたのでした  

 

パパ〜

喜ぶチビ。これでチビの人間不信は収まりました。やれやれ

 

傷口も浅いのでチビと一緒に大事をとって一晩ケージで過ごした後、玄関前にゴハンを置いて:「また食べに来るんだよ?」とリリースしたのでした。ゴハンは奮発してターキーの猫缶とカリカリとあげましたよ。術後だし。ウチの猫たちが喉をならしてましたが、今日はパパとチビだけ。

食後はしばらく玄関前で身繕いをしてましたが、そのうちいなくなってました。

 

次の日

 

ママ・・じゃなくてパパとチビはどうしたかな?

と探しに行ってみれば、ヤザワの顔を見てチビは駆け寄って来ましたが、パパはすっかりビクついて近寄りません。

「そうなると思って。ハイ」とカリカリを取り出したら、パパも近寄ってきたのでした。元気で良かった

 

次の日

 

やっぱりもうヤザワの家には食べに来なくなってしまったので、探しに行くと、最初に会った付近の家の庭にパパがいました。「ここのウチもゴハンくれるの?良かったネ」などと言いながらカリカリのお皿を置くと:

ええ

あれはチビだ

隣が「ママ」なのか

あれよあれよと

グレー系のキジというか、リンクス・キャットのような5〜6ヶ月くらいの子猫が4匹と、ロシアン・ブルーのような毛並みの3〜4ヶ月の子猫と黒の子猫、チビと「パパ」を含め、(今日のところは)総勢11匹のコロニーだったのでした

 

「パパ」の担当は3匹だったのが1匹になっただけで、コロニーにはママなのかパパなのか分からない成猫2匹が「パパ」の他にもいたのでした。

 

こりゃ大変だ さっさと手術しないと来年2月にはまた繁殖シーズンだ

 

一瞬、猫の顔がお金に見えました。オス1匹¥5000でメスが¥10000(← 手術代)

 

ううー・・ しょうがない。稼ぐか

 

とりあえず手術さえして耳カットが入っていれば、保健所に捕獲されて殺されることもないので、手術はヤザワが受け持って、ゴハンをあげてる人は、そのままゴハンをあげてくれればいい。と思うことにしてます。

 

公園やケルビムではボランティアをしてる人たちに会いますが、フツーの住宅地の住民に「エサをあげる外猫の避妊、去勢手術をしましょう」なんて話すだけ時間の無駄なんです。それで増えれば、他の住民から保健所に電話されて殺されてしまうから。

 

手術代は高いから払いたくないけど、ゴハンをあげるくらいならいい。という感覚。

 

どう考えてもファイナンシャル・リテラシーが低く、絶対ボンビーから抜け出せない、カネ貯まらないだろうなーとは思うけど、人生それぞれだから。

 

どんなに安いカリカリでも、どんどん子猫を産んで増えちゃったら、けっこうな出費。手術をして増えなければ半年ほどで損益分岐点を迎えるはずなんだけど。

 

でもその人も家の中で飼ってるわけじゃないから、自分のモノでないものに、まとまったお金(5000円とか10000円)を出すのはイヤなんでしょうね。ひと袋¥800ほどのカリカリを1ヶ月に2袋買うのは平気でも。

 

私の場合はまず、猫を殺すことに使っている税金を納税していることに罪悪感があるし、猫を地域で大事にしたいと思っている。人慣れしたカワイイ猫がいれば里親を見つけて家猫として飼って欲しいと思ってるし。

 

と以前、畑の老名主。みたいな婆さんに言ったら:「へぇ。ありがたいことだねぇ。あんたみたいな人がいて助かるねぇ」と言われて、私の電話番号を「この人に電話すると手術した猫をタダでくれるよ」と悪意込みで撒かれ、不愉快な思いをしたので、それ以来、黙ってやることにしました。

 

「善行は隠れて行う」の真意は案外、こんなもんかもしれませんね。

「備蓄の成否は近所の人間に悟られないこと」とも言いますしね。だいぶ意味が違いますね

 

ボランティアというと、物好きとか、金持ちの余暇と思うような心の貧しい人間が多いです。そんな人と交流したり交際費を使うよりは、動物の保護活動に使うほうがいい。

 

日本人の40%近い人が:「自力で生きていけない人間を(税金で)助けるべきではない」と考えているそうで、先進国中、もっとも冷たい国民だそう。ヨーロッパはたいてい10%未満なので、日本人は大丈夫なのかと思いますね。猫のコロニーのほうが、ずっと支え合ってるように見えるし。

 

 

猫は「猫可愛がり」と言われるだけあって、本当に子猫を可愛がるんですね。「パパ」も子育てしてたりさー

そういえば昔、「子連れ狼」という侍テレビドラマがあったよね

猫とか狼はイクメンなんですね 

 

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