メオイという言葉がある。金品を持ち寄って飲食をすることで、中国、四国地方の方言でもある。この言葉に注目したのは、森正史先生である。森先生は、『北条市の人文・自然』の中で「めおい」だけで1項目割いて、解説をしている。「村の若者たちの娯楽として、農作業が一段落ついたあととか、雨天で仕事を休んだりしたときは『雨祝い』と言ったりして、めいめいが米を出し合って五目飯を炊いたりして会食をしたのをメオイといった。」
先日、西予市野村町の予子林で撮ったヤマガラの写真。これは野鳥ではあるが、比較的、人になつきやすく、古来、飼い鳥ともされている。鎌倉時代の経尊著の語源辞書でもある『名語記』には「鳥のやまがら、如何。山に住めば山歟、からは、かるらやの反。小鳥はおおかれども、しとやかなるもあるに、これは軽々にはたらけば、山かるを山からといへる歟」とある。つまり、山に住んで軽々と動くことが語源という。一般的にはヤマガラは山雀と表記する。四十雀も「シジュウガラ」。「雀」を「カラ」もしくは「ガラ」と読むのは当て字であるが、軽々動くのは「雀」の特徴といえば、納得もいかなくはない。ただし、日本国語大辞典を見ても、カラ・ガラで鳥・雀を意味する言葉は紹介されていない。この語源説、少しだけ疑問は残る。