愛媛の伝承文化

大本敬久。民俗学・日本文化論。災害史・災害伝承。地域と文化、人間と社会。愛媛、四国を出発点に考えています。

日本ジオパークに認定「四国西予ジオパーク」

2013年09月24日 | 日々雑記
「四国西予ジオパーク」が日本ジオパークに認定されました。関係者のみなさま、ひとまずおつかれさまでした。

私は西予ジオパーク関連では講演会1回、講座1回を担当したこともあり、若干の当事者意識もあり、応援団的な立場。


ジオパーク。これから「大地の遺産」を保護し、地域での教育や観光事業に活用し、地域を活性化させることが要求されます。

そして、4年に一度の再審査によってチェックされ、持続的に地域を活性化させることが求められます。

今回の認定は始まりの第一章に過ぎません。

自然、環境を守る。活かす。そして生活も守る。

いまからが「スタート」です。


今回、認定見送りとなった山口美祢(秋吉台)や沖縄本部半島を見ていると、地元の取り組みやプレゼンの方法がいかに大きな比重を占めているかがわかります。素材だけではダメ。逆にいえば地元の継続的な取り組みがなければ西予も4年後、8年後、12年後には認定取り消しとなる。

なかなかチャレンジャーな道(ワクワク、ドキドキ、ちょっと不安もあり、それ以上の楽しみあり)を歩むことになった西予市。

私もジオパーク推進協議会の構成員としてこれからも協力していきます。



これからの動きで期待する事。

一つには「全国ネットワーク」。これを形成する第一歩は同じく今日認定された三陸海岸ジオパークとの交流がいいかと思う。リアス海岸の美、そして4億年前のゴンドワナつながり。これからのキーワードは「ネットワーク」。日本列島の成り立ちを西予と三陸海岸で議論する場があれば理想的。という勝手な案です。

もう一つが、西予市が愛媛の地学関係者のプラットホームになること。学生、小中高校の教員、大学の教員などなど地学関係者が入れ替わり立ち替わり、いろんな場面で住民と交流する機会があればいい。講座とか住民ゼミとか、いままでにも行ってきたことですが、その継続と、出入りする専門家の数が増える事を期待しています。

あとは子どもたち。今日の認定で、いまの西予の小中学生は「ジオパーク世代」となりました。10年、20年、30年と郷里がジオパークであることを自覚しながら成長していきます。単なる授業の一環ではなくて、子ども地学教室や、キッズジオガイドのように学校を離れても休日にもジオに関わることのできるプログラム作りなど。いろいろ期待してしまいます。