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ガッツ石松は国会議員になれるか?

2006年08月08日 15時10分00秒 | 政治
10年ひとむかしと言うから、既にガッツ石松が国政選挙に出馬したことなど忘れ去られているかもしれない。
ガッツ石松が立候補したのは、1996年に行われた第41回衆議院選挙。自由民主党の公認候補として東京9区から出馬した。これは、かなり意外だった。タレント候補は参議院が相場。よりによって衆議院選挙、しかも選挙区出馬とは……。
結果は
当・ 吉田公一(新進)67,657
  小川敏夫(民主)59,668
  ガッツ石松(自民)43,766
  増村耕太郎(共産)37,172
  坂藤朋夫(社民)11,808
なお、この選挙でガッツ石松を擁立したのは森喜朗というのが定説となっている。
たしかガッツ石松の立候補の弁は「東京というリングで戦いたい」だった。もっとも、この時代はアントニオ猪木が「国会に卍固め」なんて言って当選していた時代だから仕方なかったかもしれないが(笑)。

筆者はこの選挙区の有権者では無かったが、当選しても「この法案? オッケー牧場」なんて言いそうで、「ガッツ当選は100パーセント有り得ない」と思っていた。今でもその判断は間違っていないと思っている。(※ただしガッツ石松が当選していたら、その後の大仁田厚の当選は無かっただろうと思うから、その点だけは良かったかもしれないwww)

来年は参議院選挙が行われる。すでに苦戦と囁かれる自民党は郵政造反組復党という掟破りの戦術まで匂わせて躍起になっている。
亀田批判以降のガッツ人気の急上昇、そして10年前に担いだのが森喜朗であることを考えれば、ガッツ参院選出馬は充分に有り得る気がする。
その時に有権者がどのような判断を下すのか、非常に興味がある。
ガッツ石松・国会議員オッケー牧場となるのか?はたまた……。

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畠山鈴香容疑者、彩香ちゃん殺害を否認

2006年08月08日 12時20分00秒 | 社会・経済
秋田県藤里町の児童殺害事件で、畠山鈴香容疑者が実娘・彩香ちゃん殺害を否認したという。

かなり危うい印象を受ける。
米山豪憲くん殺害について、畠山鈴香容疑者が有罪になる可能性はかなり高く見える。それは自白の他に
1.豪憲くんの遺体に畠山容疑者宅で殺害された痕跡が見える(うさぎの毛など)。
2.畠山鈴香容疑者の自家用車から豪憲くんの遺体の付着物と同じ物が発見されている(黒い繊維片など)。
3.畠山鈴香容疑者の自宅から、豪憲くんの血痕や尿跡などが採取されている。
これに加えて、「紐状の物で首を絞めて殺害した」という供述と検死結果が一致している。仮に公判で否認されても、有罪とする充分な証拠がある。

しかし彩香ちゃん殺害については、証拠と言える物は殆ど無い。せいぜい大沢橋での目撃証言くらいだ。
「彩香ちゃんを殺せたのは、鈴香容疑者しかいない。犯人はお前だ」
なんて理由で事件を解決できるのは名探偵コナンや金田一一くらいで、実際に畠山鈴香容疑者を真犯人とするためには、いつ・どこで・どのように殺害したかをきちんと立証しなければならない。大沢橋から突き落としたという説には、すでに様々な疑問が上がっている。仮に「畠山被告が大沢橋から突き落として殺した」と起訴した場合、弁護側から「何者かが風呂で殺した」と反論されて、それが正しいと判断されれば、畠山被告は無罪となる。「あっ、それなら殺害現場を風呂場に変える」なんて事は許されないのである。
さらに目撃証言も「橋の上にいる」のを見ただけで、「突き落とすところを見た」ではない。現在までに発表されている情報だけでは、有罪と確定させられる決め手に欠ける。証拠品は全く無いようだし、残るは「真犯人しか知り得ない秘密の暴露」しかないだろう。即ち、真犯人でなければ知り得ない自白を引き出し、この自白が有るから犯人であると断定するのである。そんな物をあと1日で引き出せるか?

さらに言えば、彩香ちゃん殺害を立証できなければ、豪憲くん事件のほうの動機の立証も難しくなるだろう。豪憲くん殺害については「彩香ちゃん殺害を疑われて目眩ましのため」とか「豪憲くんに彩香ちゃん殺害に関する不利な情報を目撃されたため」などと言われる。仮に豪憲くん殺害動機を、これらに求めた場合、彩香ちゃん殺害が否定されれば同時に豪憲くん殺害動機も否定される。
そうなると、豪憲くんの殺害動機は当初、容疑者が語っていた「娘が死亡して切なくて、苦しくて……」と言う様な動機となり、計画的殺害ではなく、発作的な殺害とされる可能性も浮上する。
同じ殺害でも、計画的殺人と発作的殺人では量刑が大きく変わる。

はたして秋田県警は、どのように起訴するのか?
そして公判維持が可能なのか?
世間は、もう2人の殺害は鈴香容疑者と決めて掛かっているが、裁判的にはかなり苦しい状況になっていると感じる。


【補記】
JUNSKY様よりコメント欄において疑問を頂きました。まず初めにお断りしておきますと、筆者はJUNSKY様の見解を否定しません。可能性のひとつとして有り得ると思います。しかし同時にJUNSKY様が他者の見解を否定するだけの根拠もないと感じます。JUNSKY様がご自分で述べられておられる様に、JUNSKY様の情報も殆どがマスコミ報道に基づく物です。どちらも「考えられる選択肢のひとつ」だと思います。そのうえで「刑事事件は推定無罪が原則であるから、軽々しく書くべきではない」というご意見は謹んでお伺いします。なお事件報道のあり方についての私見は6月5日のエントリーに記しております。TBしておきます。
1.について。遺体の着衣に付着していたのですから、当日に付着したと考えるのが一番自然だと考えます。豪憲くんが、いつ彩香ちゃんの家へ遊びに行ったのか分かりませんが、その時に付着した衣服を殺害された日に着ていたこと、洗濯されていなかったこと(或いは洗濯したが落ちなかったのか)、など、別の日に着いたと考えるほうが非常に確率は低いと感じます。ただし確率が低いだけで0ではありませんが。また、豪憲くんが彩香ちゃんと友人だった話は聞いておりますが、自宅へ遊びに行ったという情報は現在までのところ聞いておりません。もちろん遊びに行ったことが無いとは言いません。遊びに行ったのか行かなかったのか分からないと申しておきます。
2.自家用車の中というのは、自宅に行くよりも、もっと確率が低いと感じます。また周囲から畠山容疑者が冷たく扱われていたことを考えると、はたして豪憲くんが畠山容疑者のクルマに乗るという行為が行われたのか、かなり疑問に感じます。さらに遺体に付着していた物証が車内に残っている可能性は、「1」よりも更に低くなると感じます。しかし、もちろん「極めて低い」と感じるだけで、これも0とは申しません。
3.JUNSKY様はDNA鑑定自体に疑問を投げかけておられますが、DNA鑑定技術を持たない筆者としては、信じるしかありません。虚偽の発表をしたという根拠が無い以上は。
DNA鑑定の信憑性を疑うとなれば、例えば横田めぐみさんの遺骨とされた骨の鑑定結果まで疑わなければならなくなります。日本政府は「DNA鑑定の結果、めぐみさんの骨ではない」と主張し、金正日は「日本政府の捏造だ」と主張しております。DNA鑑定技術を持たない筆者としては、感性や常識・それまでの経過等を考慮して決めるしかありません。筆者は日本政府の発表が正しく、金正日は嘘をついていると考えます。もちろん、これは筆者の個人的判断ですから、例えばJUNSKY様が「日本政府が嘘をついて、金正日が正しいことを言っている」と信じられるのもご自由だと思います。(※完全に削除すると意味が通らなくなってしまうため、削除線を加えました。経緯はコメント欄の布引洋様との遣り取りをご覧ください)
以上のことから、米山豪憲くんは、殺害された当日、自宅近くの公園で最後に目撃された後は、畠山鈴香容疑者の自宅内に招き入れられたと見ます。単に「いた」ことの証拠ではなく「殺害日当日にいた」証拠だから重要だと感じます。そこで本人の自供がある訳ですから、これで充分だと思います。16時間の取調べを問題視しておられますが、朝6時から夜10時まで一睡もしないというのは全く異常ではありません(当然、精神的なストレスは溜まるでしょうが)。9時から5時まで・途中昼休み1時間付き――なんていうOL生活みたいな取調べでは、自白する犯人なんて居ないんじゃないでしょうか?
筆者はJUNSKY様のご見解を否定する気は全くありませんが、JUNSKY様から否定される積もりも全くありません。
最後に「警察発表を検証もせずに無節操にたれ流すマスコミ」に対する批判の対極として『赤旗』の報道姿勢を礼賛しておられましたが、かつての永田偽メール問題の時に、メールの真偽を検証することもなく、武部勤幹事長のご二男が経営されている会社の実名を挙げて、堀江氏との疑惑を報道していたことをご存知ないようでしたら、ここに補足しておきます。
今後とも宜しくお願いします。

【追記・8月9日】
本日彩香ちゃん殺害容疑で畠山鈴香被告が起訴された。
「畠山被告は、彩香さんを育てることが苦痛だったという趣旨の供述をしているが、捜査本部は潜在的な殺意があったとはみていない。畠山被告はその時、いらだっており、帰ろうとした際、『彩香が駄々をこねた』と感じた。畠山被告は彩香さんを抱きかかえて欄干に乗せると、そのまま突き落としたと供述している」
「かっとなって自分の子どもを殺す。彩香さん事件はある意味、国内によくある事件に過ぎなかった」
「ある捜査幹部は言う。『ごつごつした川底だったら即死だったかもしれない。だったら、この事件はこんなにややこしくなかった』」
ちなみに米山豪憲くん殺害事件の起訴(7/18)では、
「玄関に入った瞬間、豪憲君の姿が彩香さんと重なり、『切なくて、苦しくて、張り裂けそうな感じ』になって殺害したと説明。衝動的な犯行だったとしている」
そして、
「また、捜査本部は、彩香さんを自分で殺害しながら、なぜ、『事故死』とした能代署の判断に納得がいかないとして、近所の人らに情報提供を求めるチラシを配ったり、能代署に再捜査を求めたりしたのかも追及する」
とした。結局、3週間掛けて、なにも解明できなかった訳だ。
「国内によくある事件」では無かったから、解決できなかった訳だ。「この事件はこんなにややこしくなかった」でなければ、解決できない訳だ。
冷静に見て、これだけの材料では、畠山彩香ちゃん殺害事件で畠山鈴香被告を真犯人と断定するのは難しいと感じる。
「サクラマスを見せに大沢橋へ行った」
「そんな時間に橋から魚は見えない」
これまで「畠山被告の嘘に対する反論」として述べられていた全ての事が、公判では「検察の起訴事実に対する弁護側の反論」として用いられる事は必至だ。

また米山豪憲くん殺害も「発作的な殺人」以上にするのは無理だろうと感じる。
有罪でも発作的な豪憲くん殺害だけだと、刑罰は懲役15年~20年くらいだろうか?
1999年11月に文京区・音羽で起きた山田みつ子受刑者による若山春奈ちゃん殺害事件は懲役15年に処せられた。
<若山春奈ちゃん殺害事件起訴事実>
「山田みつ子被告は1999年11月22日午前11時50分ごろ、若山春奈ちゃん(当時2つ)の兄(5つ)が通う東京都文京区大塚5丁目の幼稚園近くの公衆トイレ内で、春奈ちゃんの首をマフラーで絞めて窒息死させた(殺人)。さらに、遺体を文京区音羽1丁目の自宅に運び、新幹線で静岡県大井川町の実家に運んだうえ庭に埋めた(死体遺棄)」
――米山豪憲くん殺害と、ほぼ同等の罪状と見て取れるだろう。

秋田県警の初動ミスは余りにも大きい。


【釈然としない思い】
米山豪憲くんのご遺族は、畠山彩香ちゃん水死事件の捜査が正しく行われなかったから豪憲くん殺害事件が起きたと、秋田県警を相手に損害賠償訴訟をしても良いと思います。でも、それで勝って支払われる賠償金って、元は税金なんですよね。民間企業と違って、負けても全然痛みが無いんですよね。釈然としない思いが残ります。

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