先日、出張先での業務が早めに終わり、数日来続いているひどい雨降りの
中を市中心部にある美術館へ足を運んだ。
「ぼくらの小松崎茂展」を見るためである。これは日本各地を巡回展示中
のものでたまたま開催期間のタイミングが合ったのである。
小松崎茂という名前は、太平洋戦争直後生まれからいわゆる団塊の世代周
辺には懐かしい響きを持つ。少年時代の漫画雑誌の表紙、口絵、絵物語、プ
ラモデルの箱絵、特にSF未来物,戦記物では戦闘機・戦車・軍艦などに大
きな夢を与えられて育ったものだ。
東京の南千住に生まれ千葉県柏市内に移転しているが、そのあいだに大量
の作品群を残していたが、大変、ご長命で2001年86歳になくなるまで画業は
続けた。
会場では、スケッチや原画などをを5階から4階へと見てまわる。わたし
はそうだよなあ、となつかしく甘美にその描写・タッチをながめ昔を想い起
こしていた。
やはり、過ぎ去ったものはいつも美しいのだろうか。
唐突ながら、ここで収録洩れの駄句2句。
・窓の闇 相恋うがごと さぎ草
・京都、桂離宮を訪れて、
嵐山 川辺にて三十年吾が言に驚く