きのうは一日中ぐずついた天気であった。
このごろの陽気に、2月14日午後には春一番の到来かと思われたが(気象条件の
内で風速が足りなかったようだ)、つぎに暦の上ではこの19日が‘雨水’にあた
る。そして、二十四節気で言えば大体2週間後にいよいよ‘啓蟄’だ。本格的な春
はもうすぐだ。
数日前には日中の最高気温が20℃まであがり、12月、1月の寒気・低温・積雪の
後にさすがに自然の気象もそろばん上の帳尻を合わせてきたかと感じる(専門用語
では積算温度とでも言うかな?)。自然の摂理とか言うものだろう。
今年の年間気象予想としてはまだ気象庁は正式に発表していなかったと思うが、
世界的にラニーニャ現象(エルニーニョと逆の気象現象)の気配がある。
小雨まじりの中で、午後1時半から汚水管と汚水処理施設の業者との確認・立会
いをする。無論、わが住宅地の施設管理組合の理事長の役割としてである。
今は、平日の午後でクルマが少なく静かな住宅地である。
ところで、今年一番目のうぐいすを見つけたのである。メイン通りから横に入っ
た道沿いの家の庭の、まだつぼみの白梅のひと枝に乗っていたもので、全身が淡い
茶系色のスマートな野鳥である。春近し、鳴き声はしなかったが、なんとなくほの
ぼのとした気分になる。
この住宅地は、畑に接し山に囲まれ、高度が20メートルほど低くなった後背部
には谷津田があり野鳥の棲息環境には恵まれているかもしれない。わが家の庭で
も、この時期にはすずめは無論のこと、愛らしい目白、キリッとした四十雀,見る
からに獰猛なひよどりがおとづれる。
そこで、わが家の飼い猫のボンはそれを獲物を見る目で追っている。やがて、昂
ぶったボンの室内運動会が始まるのだ。
施設管理組合の範囲には雨水の調整池も含まれるのだが、今日はそこでしらさぎ
も一羽見かけた。そのうち、かまびすしいうみうなどの水鳥がやって来るだろう。
まあ作業の手順としては、道路の下1.6から 2.4メートルを通っている汚水管の
人孔を数箇所順繰りに見ていくわけだが、覗き込むとそこには水の流れと共に見覚
えのある固形物があり、思わず‘馬糞の川流れ’という無粋な成句を思い浮かべた
ものである。
しかし、しょうがない、世の中で誰かがこの役割を担わなければいけない。
いえいえ、物事の好悪・美醜にとらわれず、『清濁併せ呑む』をポリシーにして
いるわたしだ。