ところで、ここではギボウシの品種の見分け方について触れる。このブログでは10数年前に26の系統で分類し書き込んでいたが、この時の記事に今でもアクセスしてくるようだ。わたしとしては当時は思い切ったもので、その時の知見を確定させるためにWeb上に挙げてみた。また再掲載する。今でも修正も考えるが慎重にならざるを得ない。(このサイトのカテゴリー「ギボウシの系統と分類」も参照されたい)
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■ギボウシの分類と系統■
作成日時:210505 20190430 20210524
全体依拠 学説:藤田昇
ギボウシはキジカクシ科リュウゼツラン亜科ギボウシ属≪旧ユリ科ギボウシ属≫(Hosta)であり、アジア東部特産の宿根草です。その分布域は中国大陸北部から沿海州・朝鮮半島・サハリン・日本で、亜寒帯から温帯に及んで自生しており、日本において最も著しく分化し、多数の種や変品種の自生や栽培があります。
ギボウシの花は、ユリ科を証明するようなユリに似たラッパ形、種類により花期は5月から11月まで変化が多く、花冠の長さ14cmの大型から3cmのごく小型まで変化が多く、花茎の高さは長いものは2m以上に達し、低いものは15cmのものもあります。色はほとんどの種が淡紫色から濃い色の紫色系で、中国産の1種とその変種のみが白色で、紫色系の品種のいくつかに白色が知られています。
花冠の基部は狭筒で順次太い筒形になり、上部は6裂し、雌しべ1本、雄しべ6本です。
朔は、3室に分かれて扁平な種子が2列重なって入っており、熟すると朔が裂開し、風に乗って遠くまで種子を散布する点もユリそのものに似ています。
葉は、根生で叢生するがウラジロギボウシのように1~2枚のものもあり、葉は葉身と葉柄に分かれるが中には葉柄に葉身が細長く流れるものもあって、葉身の形は宝珠に似た広卵形や長楕円形が多く、披針形の細長い種類もあります。
地下に塊状の地下茎があって、根は種類により細長いがやや太い紐状で、地下茎に新芽ができて繁殖します。コバギボウシやサクハナギボウシは、細長い地下茎を出してその先にも新芽が生じます。
自生の状態は、北海道や東北方面の寒冷地は湿地性が多く、関東中部以西では原野や山林の緑辺・疎林内に多く、種類や地域によっては岩盤や樹幹に生育しています。
ギボウシの異種間や同種内の変品種の判定ははなはだ難しく、それは区別点が明確でないためです。その原因は同一種でも地域によって変異の幅が大きく、また同一地帯の種内の個体差が大きく、分布域が重なって雑種が多いことなどです。ギボウシは進化過程の植物で、分化が完成していないとの考え方もあります。またたとえば、命名されたものが栽培品で自生地がわからず、そのうえ栽培中にも雑種が生じやすく、ますます原種の判別が難しいのです。
〈ギボウシの栽培と観察〉 渡辺健二
■ギボウシの分類と系統(私案)■
作成日時:20200505 20200811 20240606
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① ■オオバギボウシ■
Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Helipteroides(節)―sieboldiana―var.sieboldiana
Montana F. Maek
種の形容語は長崎のオランダ商館の医師として来日したシーボルトの名にちなむ。 オオバギボウシ はHosta属を代表する野生の原種である。沖縄を除く九州の屋久島から北海道中部まで分布し、岩場、草原、林内と生育場所は幅広く、身近な里山でも見ることができる。シーボルディアナ (Sieboldiana) とモンタナ (Montana) の系統。シーボルディアナはブルー系の親として重要で、山陰から北陸地方に多く分布する。モンタナは斑入り種が多くて、全国的に分布するが太平洋岸に多いとされている。
食用としては、原種の “オオバギボウシ” と園芸品種 “天竜” が知られていて、“オオバギボウシ” は東日本特に東北地方では野菜に代わる山菜として常食されている。園芸市場では、家庭菜園用に秋植えの根株として店頭販売される。
性質はやや立ち葉で大型になり、花の色は白からうすいラベンダー色になる。季節による変化は少ない強健種である。
① ■クロギボウシ系(オオバギボウシの変種)■
Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Helipteroides(節)―sieboldiana(Lodd.) Engler
―var. nigreicens Makino
オオバギボウシの変種。東北の栽培品。中型種、葉の形態は中葉、立ち葉である。
② ■キヨスミギボウシ■
Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Helipteroides(節)―kiyosumiensis F. Maek.
近畿南部、東海道、房総半島の太平洋岸要素の分布。中型種。
③ ■ヒュウガギボウシ■
Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Helipteroides(節)―kikutii―var. kikutii F. Maek
種の形容語は園芸学者の菊池秋雄の名にちなむ。九州、四国、近畿南部に分布し、主として谷沿いの岩場に産する。
④ ■ウナズキギボウシ/トサノギボウシ(ヒュウガギボウシの変種)■
Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Helipteroides(節)―kikutii―var. caput-avis( var.tosano)F. Maek.
紀伊半島と四国の一部に分布する。中型種。
⑤ ■ハチジョウギボウシ■
⑥ ■スダレギボウシ■
Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Helipteroides(節)―kikutii―var. polyneuron四国全土、和歌山県の一部に分布する。
⑦ ■ウラジロギボウシ■
Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Helipteroides(節)―hypoleuca Murata
愛知県三河地方の岩場に産する。ウラジロギボウシは大きな葉と葉裏の白色が特徴で、垂直に近い断崖の岩場に大きな葉を1~2枚だけ垂らして自生する。サムアンドサブスタンスは、春から初夏にかけて、葉を伸ばしみるみる大きくなりその後生長が止まる性質の最大級の大型種、葉の形態は大葉、立ち葉と言えるだろう。ギボウシのなかでは草姿がギボ
ウシらしからぬ印象をあたえるユニークな品種である。
⑧ ■イワギボウシ■
Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Picnolepi(節)―longipes―var. longipes(Franch. et Savat.) Matsum.
九州から東北まで分布し、岩上や樹上に着生する。どっしりした葉姿の小型品種である。自生地ではしばしば群生しているのを見かける。繁殖力は強く、小株を増やしていく。
現代では、ギボウシの中では一番新品種を作り出するためにて交配、選抜がなされている。
⑨ ■ヒメイワギボウシ■
Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Picnolepi(節)―longipes (Franch. et Savat.) Matsum.―var. gracillima (F. Maek.) N. Fujita
小豆島、四国に分布する。小型種。
⑩ ■セトウチギボウシ■
山口県周防大島、同島周辺のみに自生する。葉裏は雪白色で花茎は細長く斜めに出て、花は淡い紫から濃紫・紅紫色と変化し美しい。陽地でも葉焼けせず、陰地ではかえって生育がわるく。なるほど。頑強で繁殖力も強い。中型種。
⑪ ■コバギボウシ/オモトギボウシ■
Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Nipponsta(節)― albo-marginata (Hooker) Ohwi
Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Helipteroides(節)―sieboldii―var.lancifolia
九州から、サハリン、沿海州まで分布し、草原、湿原に多い。中型~小型種。
⑫ ■ヤクシマミズギボウシ(コバギボウシの小型種)■
Hosta sieboldii f. spathulata?
⑬ ■ツボミギボウシ■
Hosta(属)―
朝鮮半島原産。匍匐根茎による繁殖や生育に安定した特性を持つ品種で、多くの交配に用いられる原種。ツボミギボウシの変種。繫殖力旺盛で強権種。韓国産の三倍体野生種のサクハナギボウシ(H. clausa var. normalis)、不稔性品種3倍体(2n=90)。この種はかなりの濃色花である。変種サクハナギボウシ。中型種。
⑭ ■ミズギボウシ■
Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Nipponsta(節)―longissima Honda
東海、関西を中心に静岡以西の西日本に分布し、湿地に産する。中型種。
⑮ ■ツシマギボウシ■
Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Tardanthae(節)―tsushimensis N. Fujita
長崎県対馬の山地に産する。中型種。
⑯ ■シコクギボウシ■
Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Enbryocles(節)―shikokiana N. Fujita
四国の山地の岩場に産する。
⑰ ■オトメギボウシ■
Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Venusta(節)―venusta F. Maekawa
済州島とその付近の諸島に分布し、日本で栽培される極小型種。
⑱ ■タチギボウシ■
Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Helipteroides(節)―sieboldii―var.rectifolia Nakai
北海道の湿原や東北に分布、北に行くほど大型で花茎は1m以上になる。中型種。
⑲ ■カンザシギボウシ/イヤギボウシ■
Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Lamellatae(節)―capitata (Koidz.) Nakai
三重以西の西日本と朝鮮半島南部に分布し、主として石灰岩の岩場に産する。
カンザシギボウシ(簪擬宝珠)とイヤギボウシ(祖谷擬宝珠)は、水はけの良い土壌、自生地では傾斜地の岩場に好んで生えるようだ。花序は房状に上部につく。マニア垂涎の野生種だ。なお、ゴールデン ティアラ類は、今後、緑地の植栽計画上、小面積のグランウンドカバープランツとして寄せ植えにして利用したいものだ。中型~小型種。
㉑ ■マルバタマノカンザシ■
学 名:Hosta(属)― Hosta(亜属)―plantaginea Aschers(節)―var. plantaginea
英 名:Plantain Lily Funkia
原産地: 中国北部
分類体系の学名の plantagineaとは、あの踏跡植物で雑草のオオバコ(大葉子)のような、という意味か? なんだろう、葉が似ているということか。原産地が中国北部とはいわゆる、旧満州のことか?
タマノカンザシ系は匂いギボウシと別称されるとおり、花には斑入り種・青葉種ともすべてに芳香がある。芳香の種類は、なるほどこれがユリ科と思わせるほど似ているが、百合のような癖のある刺激臭ではなくフルーテイで甘い香りだとおもう。なお花について、丸葉タマノカンザシと玉の簪は夜開性、ほかの園芸品種は昼間性である。
関東地方では、開花時期がギボウシの中では遅咲きで梅雨明け前後から秋の彼岸過ぎまで、長い間咲き続ける。ダイナミックに花茎を伸ばし大きな花をつける、それは華やかで堂々としており、ギボウシでは唯一、この系統の玉の簪が切り花にできるものではないだろうか。大型種。ただし、このなかで <スウィート スーザン> だけは草姿が小ぶりである。
この品種系は見かけとちがい丈夫でしかも成長は早い方に属し、栽培は比較的簡単な部類にはいる。株分けは容易であるが、どうも結実しにくいようだ。もっと大株でないと駄目なのかな。原種は実生で繁殖する。
わたしのおすすめの品種は、実は、ギボウシに詳しからずとも一般的に人気のあるタマノカンザシではなく、白の縁取りでアップルグリーンの葉を持つ <フレグラントブーケ> である。
㉒ ■スジギボウシ■
学 名: Hosta(属)― Bryocles(亜属)― Helipteroides(節)―undulata (Otto et Dietr.) L. H. Bailey
原産地: なし
栽培品で自生地はない、とされている。おまけに、出生・系統分類も不明、人工、自然交配がすすみすぎた交雑種、ということになるのか。白からクリーム色の中斑の中葉、中型種が多い。
<スジギボウシ> という品種、一般的にギボウシと言えば普通はこれを日常生活のなかで、目にするはずである。古くから出回っており、季節も早春の園芸店の店先に並べられる。ギボウシの仲間ではいの一番に展葉する。春先、芽吹きが早く花付きもよくて、早めに伸びていく。しかも春から夏に移っていくにしたがい、やや全体がよれて後暗み(のちくらみ)するようだ。
これはどこにでもあるありきたりな強健種のギボウシ、しばしば造園設計上は境栽的な植栽、露地にボーダー状に植えられる。
このなかで、わたしのおすすめは <クリスマス キャンディー> 、明るくすっきりしたトーン、清涼感がモダンな感じだ。
㉓ ■トウギボウシ系■
学 名: Hosta(属)― Bryocles(亜属)― Helipteroides(節)―sieboldiana (Lodd.) Engler
原産地: ?
オオバギボウシの変種。sieboldiana シーボルディアナ(命名は、あのオランダの Philip Franz von Siebold シーボルト博士にちなむもの)は日本の言い方ではトウギボウ
シ(唐擬宝珠?)、ほぼ全葉が青葉系の品種が多く(濃緑色)、なかには一部に黄緑の葉色がある。それに対して、同じ変種の斑入り種は montana モンタナと区別される。
しかしまた、ある通説によると、分類・系統する上では、葉の裏が裏白なのがトウギボウシ、そうでないものがオオバギボウシといった区別が一般的である。自生地については、日本海側がトウギボウシ、太平洋側はオオバギボウシとされている。
トウギボウシ系は、どの品種も葉脈も葉形が似ていて地味めである。性質は安定しており植物の光合成率に左右される、後暗み後冴えの生理現象とも無関係であるが、成長はきわめて遅い。中型から大型の種類が多く、ゆっくりと成長するが、やがて存在感が増してくる。品種によるが草紅葉と言うか、紅葉はおすすめする。
㉔ ■フォーチュネイ系■
学 名: Hosta(属)― Bryocles(亜属)― Helipteroides(節)― sieboldiana
― var.fortunei
原産地: なし
レンゲギボウシ (Fortunei)の系統。フォーチュネイ系は園芸種を便宜的に分類するた
めの系統で自生種はない。したがって、形態的な特徴をあげても個々にバラバラでありそれほど意味がない。
具体的な育種履歴・栽培経験で見ていく。これは、オオバギボウシの突然変異種などを交配したもので、19世紀後半以降に欧米でつくりだされた品種が多く、形態は小型、中型種である。斑入り種・青葉種とも存在する。花の色はすべてラベンダー色になる。
一般的にこのフォーチュネイ系には、一部に後暗みの徴候が見受けられるが、季節による斑の変化は少なくそのまま秋まで美しいものが多い。
ギボウシの(小品)盆栽の世界では、原種系のギボウシ、日本の古典的な 徳玉 に混じり パトリオット の盆栽仕立てが山野草の展示会によく出されている。育てやすさと明快な白斑が魅力なのだろうか。ポピュラーなギボウシの代表と言えば、この <パトリオット> が挙げられよう。
わたしのおすすめは、 <ゴールド スタンダード> と <オーガスト ムーン> である。斑のあるなしにかかわらず、透明感のある葉色がいい。また、 <キャプテン クック> は トクダマ に似て鮮やかで多彩な葉色がいい。デザイン的に使いまわしが利き重宝なレイアウトの素材、ということになる。コンテナガーデン、ホスタガーデンには必ず取り入れたい品種である。
㉕ ■トクダマ系■
学 名: Hosta(属)― Bryocles(亜属)― Helipteroides(節)― sieboldiana
― var.tokudama
Hosta sieboldiana (Lodd.) Engler var. condensata (Miq.) Kitam
原産地: なし
山陰に自生があるといわれている。オオバギボウシの変種、園芸種。徳玉という名前は葉が丸いことによる。中葉の小型、中型が多く成長速度が遅い。トクダマ系は、種間交雑が積極的に人工的におこなわれているようだ。新しい交配種には斑入りが多く見られるが、地色との複色系の多彩な葉のコンビネーションが人気の秘密か。開花時期は比較的早い。花の色は白からうすいラベンダー色になる。個人的な経験では、種子繁殖をする場合、トクダマ系は空さやが少なく結実がきわめていいようだ。季節による斑の変化は少なくそのまま秋まで美しいものが多い。
わたしには、観賞価値が高くて飽きの来ない品種という思いが強い。マイコレクションのトクダマ系は、地元の市場で仕入れているが、札落ち同然、品種名が曖昧で確定作業にひそかに苦慮している。しかし、これからはこのグループの増殖と収集には傾注していきたい。
㉖ ■クロナミギボウシ系■
学 名: Hosta(属)― Bryocles(亜属)― Helipteroides(節)
―sieboldiana (Lodd.) Engler ―var. fluctuans F. Maek.
原産地: なし
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クロナミギボウシ(黒波擬宝珠)系では“寒河江”がこの世界では有名。山形県寒河江市で偶然、発見された自然交雑種。このグループは大型で肉厚でウェーブをもった大葉の
品種が多く、本来は鉢やポットではなく地植えに向いている。落葉時期が遅く、結実状況は、熟すのが遅い部類に入るが空さやが少なくきわめていいようだ。ギボウシの仲間ではよく花も咲くし強健種であり、存在感があり大鉢や化粧鉢を用いたディスプレイに最適の草花である。
この品種は外国でも日本でも共通して人気品種である。
■不明品種■
F. アニー. アイランド チャーム(Flamboyantの交配種). アバ ダバ ドウ.
アルポ ピクタ. グランド マスター. ママミヤ. ファイヤー アンド アイス.
キャサリン ルイス. パトリシア. R.
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閑話休題、この話はまだ続く。
一般的には植物の分類はよく花自体で見分けることとされている。通常、わたしは変異種や交雑種が多く複雑怪奇なこのギボウシの品種の鑑定や同定に悩むことが多いが、ここでは、入手難となっているあの 『ぎぼうし図鑑』2010年4月30日発行ー誠文堂新光社 のコラム的な文章 ギボウシの品種の見分け方(簡単な分類) とある頁を転載してみたい。しかし、内容は長文かもしれないが分かり易いようで実は具体性に乏しいとも言えるだろうか。なかなか、品種名特定まではいかない。
≪花の特徴で言えば、まずギボウシは大きく二つに分かれる。一つは、花が純白で夜咲きで、これが タマノカンザシ で、後はその他多数である。
更に二つに分けると、花の内側の脈は着色しないかごく淡い、これが オオバギボウシ の仲間である。花の内側の脈が濃く着色する、こちらが コバギボウシ の仲間。更に更にと辿っていくと種名にまで到達するという一覧表である。細部になると苞(花の保護の役目だろうか、透明のようなもの)これの形や色、早く落ちるかどうかなど、難しくなる。
判りやすい例をあげると,関東に自生するのはおおむね オオバギボウシ と コバギボウシ 、イワギボウシ であるが、花茎の先にツボミのかたまりが出るが、苞が瓦を葺いたように重なり、上から見ると星のように見えるのが オオバギボウシ 、橋の欄干に見られる、いわゆる擬宝珠のようにふっくらとかたまっているのが コバギボウシ である。このツボミの形からギボウシの名がついたと言われている。葉を見ても オオバギボウシ は丸みを帯びた葉にスプーンのように葉柄が着いているが、 コバギボウシ のほうは葉からなだらかに葉柄につながり、葉全体がしゃもじ形である。イワギボウシ はおおむね葉柄に紫褐色の斑点があるので区別がつく。
本州中部から四国・九州ではそう簡単に言えないが、種類が多くそれだけたのしみも多いといえるだろう。細かい部分まで観察していくと、先ほどのツボミであるが、四国・九州産の ヒュウガギボウシ の系統はツボミが鳥のクチバシのような特別の形で、一見それと判る。変種の ウナズキギボウシ は更に花茎そのものが下向きとなり、崖の中腹にあるので、昆虫が見つけやすいように進化したという面白いものである。頷きギボウシの名前の由来である。
その他にも、普通花の形はユリのようになだらかに開いていくのに、ワイングラスのような形の ムラサキギボウシ 、花茎に葉が付く スジギボウシ 、これは乳白色の斑が入るが、青葉のものはその名の通り オハツキギボウシ 、つい指でさわって試したくなる オトメギボウシ は花茎が四角。≫
なお、ここで手近な本としては 「日本植物誌」(大井次三郎・至文堂)と 「日本の野外植物」(草本編Ⅰ・平凡社)では検索表がついていて、観察の手引きになる。いづれも古本でほぼ絶版に近いが図書館で見られると紹介している。
人はおうおうにして、生まれたところと育った所、現在の生活基盤の住所は違ってくる。そこでその地域の生物である特有の植物が人の記憶になって残る。この場合の植物を植生や植物の世界では郷土種と言うが、そこでギボウシの品種ごとの系統・分類、特性、それに自らのや栽培経験に基づくメモをまとめていたものをあらためて振り返ってみた。それは実作者であるわたしにとって在庫状況を保存する管理台帳の替わりでもあった。
わたしは長年造園設計を主業務として造園業界にいた。そこでわたしのギボウシ好きが高じてギボウシ収集、栽培歴はかれこれ10数年にわたるが、初期の頃の区分では、 26の系統別に分類している。その一端はこのブログ記事で読むことが出来る。過去には若干の学術論文を集めて読んだものだが、今回はあらためて下段の記述にある文頭の資料を参考にした。この世界ではアメリカのオーソライズされているギボウシ品種図鑑 hostalibrary のWeb英語サイトには原産地の記述がないようだ。ここでは、原産地別に時季外れで画像はないが在庫のギボウシを中心に整理してみた。
わたしには オオバギボウシ しか山採りの経験がないが、実見せずに資料上のギボウシの分布地に加えてその地域での古くからの栽培品をピックアップした。ギボウシは本来、歴史的に地域ごとに救荒植物として食用にされて連綿と育てられてきた経緯がある。分布傾向として言うと、大まかになるが、植生上自然界の生育地はかつて何らかの地殻上の変動があった地域、亜高山地帯の標高の高い山岳、離島であったりする。また品種によっては地形的に岩壁、樹上に着生するし、湿原にも生育する。その繁殖と形態は自然落下の種子や地下茎で増えていくが、オオバギボウシ など大型種を除けば比較的に小型種が多くて自生株数も多い。その花径は草姿全体に占める割合としてはひょろひょろと長く、また淡かったり濃かったりする青紫色系の花を付けて地味な草姿のものが多い傾向にある。
地理上、世界でのギボウシの分布範囲は北東アジアに限られて、日本、朝鮮半島、中国満州、ロシアの千島列島であるとされる。
ギボウシという植物は増殖を考えた場合自然界でも人為的にも交配可能だし、また無性生殖としてはたとえばメリクロン増殖や株分けの過程などで遺伝的に突然変異が簡単に起きる。そこで園芸品種という新品種が出来あがる。そして毎年々々、その数は無制限と言っても過言ではないぐらいに新品種が発表されている。その背景で言われることには、植物分類学ではギボウシは遺伝的には進化の途中にあり安定していないと指摘されているようなのだ。ギボウシフリークにとっても品種の判定である同定に煩わされるほどだ。結果的に学問的に見ると系統・分類が難しくてどうやら複雑怪奇な世界のようだ。なお過去に、わたしあてに研究者と思われる大学関係者からの問い合わせがたびたびあったもの。現代のアカデミックな世界ではどうなっているのだろうか。
わたしのギボウシ収集品は、今年の10月26日現在で233品種あり、ここではその内該当すると思われる38品種を公表する。このことに関して、下段に挙げた通りまだまだ不明点が多くあり、?マークの箇所等ご教授いただければ幸いです。以上、前文として大雑把にまとめてきたが今回は記事全体が長文になり失礼する。
ЖЖ ЖЖ ЖЖ ЖЖ ЖЖ ЖЖ ЖЖ ЖЖ ЖЖ ЖЖ ЖЖ ЖЖ ЖЖ ЖЖ
抜粋資料
ギボウシの系統分類
作成日時:20190430
全体依拠 学説:藤田昇
ギボウシはキジカクシ科リュウゼツラン亜科ギボウシ属≪旧ユリ科ギボウシ属≫(Hosta)であり、アジア東部特産の宿根草です。その分布域は中国大陸北部から沿海州・朝鮮半島・サハリン・日本で、亜寒帯から温帯に及んで自生しており、日本において最も著しく分化し、多数の種や変品種の自生や栽培があります。
ギボウシの花は、ユリ科を証明するようなユリに似たラッパ形、種類により花期は5月から11月まで変化が多く、花冠の長さ14cmの大型から3cmのごく小型まで変化が多く、花茎の高さは長いものは2m以上に達し、低いものは15cmのものもあります。色はほとんどの種が淡紫色から濃い色の紫色系で、中国産の1種とその変種のみが白色で、紫色系の品種のいくつかに白色が知られています。
花冠の基部は狭筒で順次太い筒形になり、上部は6裂し、雌しべ1本、雄しべ6本です。
朔は、3室に分かれて扁平な種子が2列重なって入っており、熟すると朔が裂開し、風に乗って遠くまで種子を散布する点もユリそのものに似ています。
葉は、根生で叢生するがウラジロギボウシのように1~2枚のものもあり、葉は葉身と葉柄に分かれるが中には葉柄に葉身が細長く流れるものもあって、葉身の形は宝珠に似た広卵形や長楕円形が多く、披針形の細長い種類もあります。
地下に塊状の地下茎があって、根は種類により細長いがやや太い紐状で、地下茎に新芽ができて繁殖します。コバギボウシやサクハナギボウシは、細長い地下茎を出してその先にも新芽が生じます。
自生の状態は、北海道や東北方面の寒冷地は湿地性が多く、関東中部以西では原野や山林の緑辺・疎林内に多く、種類や地域によっては岩盤や樹幹に生育しています。
ギボウシの異種間や同種内の変異品種の判定ははなはだ難しく、それは区別点が明確でないためです。その原因は同一種でも地域によって変異の幅が大きく、また同一地帯の種内の個体差が大きく、分布域が重なって雑種が多いことなどです。ギボウシは進化過程の植物で、分化が完成していないとの考え方もあります。またたとえば、命名されたものが栽培品で自生地がわからず、そのうえ栽培中にも雑種が生じやすく、ますます原種の判別が難しいのです。
〈ギボウシの栽培と観察〉 渡辺健二
ギギボウシ品種 原種・原種選抜品種一覧表
[参考資料]
『ぎぼうしの観察と栽培』 渡辺健二
『ギボウシ図鑑』 日本ぎぼうし協会 編
NHK趣味の園芸『よくわかる栽培12か月 ギボウシ』 小黒晃
[凡例]
【栽培難易度:難・中・易】
タイプ: 草丈;大・中・小 葉;大きさ、形、色 花;色 花茎;長・中・短
結実;×:○:発芽率 優・良・不良
根系・根量;太い・細い・多い・少い・長い・短い
芽出し; 極早・早・中・遅・極遅 成長度; 極早・早・中・遅・極遅
伸長時期; 早春・春・初夏・夏・初秋・秋 開花時期; 初夏・夏・初秋・秋
繁殖力; 大・中・小
1.オオバギボウシ Hosta Montana
【栽培難易度:易】(大型中葉・濃緑色・淡紫色・花茎;長・結実;×・・・芽出し;早・成長度;中・伸長時期;春---定植・露地植え)∪---北海道の一部と日本各地に分布(沖縄県を除く)。日本海側に自生し食用として栽培される個体群をトウギボウシと呼んで区別することがある。山野に自生し山菜として食用にされる、野生種。これこそが、食用ギボウシとして山菜や栽培作物として “ウルイ”と呼ばれる。暖地よりも寒い東北地方の自生地では草姿が大型になる傾向がある。くせがなく食べやすい。わが地元では色々な野菜が栽培されているのと、多年草なので、数年間のあいだ、畑を占めてしまい単年作物に向かず、あまり重視されない野菜である。
2.寒河江(黄覆輪くろなみぎぼうし)Hosta fluctuana‘Sagae’or ‘Variegated’
【栽培難易度:中】(特大型大葉・広葉、黄白色覆輪・薄紫色・花茎;長・結実;○:発芽率 優・・・芽出し;早・成長度;中・伸長時期;春)------ AHS1987年登録。クロナミギボウシの覆輪種?。2000 Hosta of the yearを受賞。葉は波打つのが特徴。この品種は、山形県寒河江市の農家の畑で食用ギボウシを栽培中に見い出されたことはギボウシ愛好家の世界では有名、今ではアメリカをはじめとして鑑賞用のギボウシ№1になった。
3.ゴールデンティアラ Hosta‘Golden Tiara’
【栽培難易度:易】(小型丸小葉・淡黄色黄覆輪・濃紫色花・花茎;中・結実;×・・・芽出し;早・成長度;中・伸長時期;春)∪--- Savory1977年。(H.nakaiana)カンザシギボウシ実生の変異品種。大株になると葉色が明るくなる。グラウンドカバーに向く。ウィルスに罹患している株が出回っているので、要注意。
4.ハチジョウギボウシ Hosta rupifraga
【栽培難易度:易】(中型中葉・照葉・ 色系白花・花茎;中・結実;×○:発芽率? 優・良・不良・・・芽出し;早・成長度;早・伸長時期;春)---八丈島を中心とする伊豆諸島と伊豆半島の一部に分布する野生種。イワギボウシ系。
5.ムラサキカンザシギボウシ Hosta ventricosa.’
【栽培難易度:中~易】(中型中葉・細長/濃緑葉-白糸覆輪・ 色系白花・花茎; ・結実;×○:発芽率? 優・良・不良・・・芽出し;早・成長度;遅・伸長時期;春?)
6.玉の簪 Hosta plantaginea var. japonica
【栽培難易度:易】(中~大型大細長葉・淡緑色・白色花・花茎;長大・結実;×・芳香花(一重咲き)・・・芽出し;早・成長度;早・伸長時期;春?)★---- Ascherson1938年登録。マルバタマノカンザシの芽条変異で発生したとされる。マルバタマノカンザシより全体が小さい。葉幅が細身。新芽が紫がかる。
7.タチギボウシ Hosta rectifolia
【栽培難易度:易】(中型中葉・ヘラ状 青緑色・色 濃紫系白花・着花数が多い・花茎;中・結実;○:発芽率 優・ 野生種・・・・芽出し;早・成長度;中・伸長時期;春)----本州以北、北海道、ロシアの樺太まで分布する北方型ギボウシ。特に豪雪地帯の青森以北は大型化する傾向にある。
8.コバギボウシ(品種名:カビタン) Hosta sieboldii Flavocircinalis‘kabitan’
【栽培難易度:中】(小型小葉・緑葉覆輪黄中斑・薄紫色系白花・花茎;中・結実;○:発芽率 優・強健種 根系根量;細根のみ・・・芽出し;中・成長度;中・伸長時期;春)--- AHS-NC1987年登録。コバギボウシ実生種。根元が褐色。
9.セトウチギボウシ Hosta ‘pycnophylla’
【栽培難易度:易】(中型三角葉・灰緑葉・縁は波打ち、葉裏は白・薄紫色系白花・花茎;中・結実;○:発芽率;良・・・芽出し;早・成長;早・伸長時期;春)----山口県周防大島町、屋代島(瀬戸内海)の自生種。絶滅危惧種。交配親として知られる。
10.ウラジロヒュウガギボウシ Hosta kikutii var.kikutii Flavocircinalis‘Leuconota ’
【栽培難易度:中】(小型細長葉・濃緑葉・白色花(内側紫色)・花茎;短・結実;○:発芽率? 優・良・不良・野生種・・・芽出し;中・成長度;中・伸長時期;春)-----西日本、南九州の自生種。
11.ウナズキギボウシ Hosta kikutii var. caput-avis
【栽培難易度:難】(中型小葉・白花・花茎;中・結実;×○:発芽率? 優・良・不良・花が下垂する・・・芽出し;極遅・成長度;中・伸長時期;春・繁殖力;弱)----四国、和歌山、三重県(紀伊半島)に自生。ヒュウガギボウシの変種。トサノギボウシ。根元がやや褐色。着生的形態で栽培しても面白い。
12.ミズギボウシ(白覆輪) Hosta longissima ‘Shiro-fukurin’
【栽培難易度:易】(中型細長葉・ヘラ状葉・白糸覆輪・濃紫色系白花・花茎;長,斜上性・結実;○・・・芽出し;早・成長度;早・伸長時期;春)----本州中部以西、四国に分布。日当たりの良い湿地に生える。繁殖や園芸品種は中部地方で盛んである。
13.kヒュウガギボウシ? Hosta kikutii
【栽培難易度:易】(中型中葉・濃紫色系白花・花茎;高・結実; ○:発芽率 優・・・芽出し;早・成長度;早・伸長時期;春?)--------コバギボウシ系?、根元が褐色。
14.丸葉玉の簪(中国名:玉簪) Hosta plantaginea
【栽培難易度:中】(大型大葉・淡緑色・白芳香花 ・花茎;長大・結実;○:発芽率 良----野生種・・・芽出し;早・成長度;早・伸長時期;春)★----野生種、中国南部原産。タマノカンザシより全体にボリュウム感あり。葉幅が広い。新芽が黄緑色。
15.オトメギボウシ Hosta venusta‘Otome-giboushi’
【栽培難易度:難~中】(極小型極小葉(ツイスト状)・濃緑色、中斑入りクリーム色→濃緑色・紫色花・微香・花茎;短・結実;×・・・芽出し;中・成長度;中・伸長時期;春)----韓国済州島の標高600mに自生する。
16.トウギボウシ(品種名:天竜) Hosta sieboldiana‘Tenryu ’
【栽培難易度:中】(大型大葉・濃緑色・淡紫色系花・花茎;長・結実;○:発芽率?優・良・不良・・・芽出し;早・成長度;早・伸長時期;春?)----Japan/Yoshie1985年登録。トウギボウシ系。長野県の辰野で見い出され栽培されていたもの。葉丈1m以上で花茎は2mを超える、超大型種。生け花の切り葉として利用。食用可(うるい[オオバギボウシ]よりも美味とされる)。
17.サクハナギボウシ Hosta clausa var. normalis
【栽培難易度:易】(小型細小葉・濃緑色・濃紫色系花・花茎;中・結実;×・・・芽出し;極早・成長度;早・伸長時期;早春)----分布は朝鮮半島の中部から北部、また中国の満州に及ぶ。ツボミギボウシの変種。三倍体野生種で、不稔性。匍匐根茎による繁殖や生育に安定した特性を持つ品種で、多くの交配に用いられる原種。この種はかなりの濃色花である。あらためて分かったことは繁殖力の大きさで、これは造園用にグラウンドカバープランツの植栽材料に向いている。
18. ヒメイワギボウシ(品種名:?) Hosta gracillima ‘ ’
【栽培難易度:易】極小型超小葉・青緑色・薄紫系白花・花茎;短・結実;○:発芽率 ?・・・・芽出し;中・成長度;中・伸長時期;春)---主に四国(小豆島)に分布。
19.カンザシギボウシ Hosta capitata
【栽培難易度:中】(中型中葉・緑色・赤紫色系花・花茎;長・結実;○:発芽率 ?・・・・芽出し;中・成長度;中・伸長時期;春)----三重県以西の西日本と朝鮮半島南部に分布。石灰岩の岩場に自生する。(高知県産)イヤギボウシ。
20.ツボミギボウシ Hosta clausa var. clausa
【栽培難易度:易】(小型中葉・緑色・赤紫色系花、不開花・花茎;中・結実;×・芽出し;極早・成長度;早・伸長時期;春)----分布は朝鮮半島の中部から北部、また中国の満州に及ぶ。変異種サクハナギボウシに対して、花被が開かない。根茎による無性繁殖をする。
21.阿仁ギボウシ Hosta tardiva‘Anigiboushi(Michinoku-nishiki)’
【栽培難易度:易】(中型小葉・・青緑色+中散り斑・色;紫色系花・花茎;中・結実;×・芽出し;極早・成長度;早・伸長時期;春)----秋田県北秋田市阿仁町の古くからの栽培品。ナンカイギボウシの仲間。ゲイシャ。みちのく錦。
22.黄筋(キスジ)ギボウシ Hosta sieboldii flavocircinalis‘mediopicata ’
【栽培難易度:易】(小型細長葉・不規則斑(緑+黄緑)・ 色?; 系白花・花茎; ・結実;?:発芽率?・・・・芽出し;早・成長度;早・伸長時期;春)----コバギボウシ、もしくはナンカイギボウシの斑入り品種と言われている。黄色の筋斑が美しい。
23.屋久島ギボウシ Hosta.sieboldii f.spathulata
【栽培難易度:易】(極小型極小細長葉・緑葉、縮れる・色;淡紫系白花・花茎; ・結実;?:発芽率?・・・・芽出し;早・成長度;中・伸長時期;春)----コバギボウシの南方島嶼型品種(forma)。鹿児島県屋久島で見い出された。こまめギボウシと御殿場農園の渡辺健二氏によって命名された。
24.小杉谷ギボウシ Hosta ‘ ’
【栽培難易度:易】(小型小葉・緑葉・裏白・;薄紫系白系白花・花茎;中・結実;○:発芽率?・・・・芽出し;早・成長度;中・伸長時期;春)----奈良県で見い出された?。
25.ヒメイワギボウシ(品種名:?)Hosta gracillima ‘ ’
【栽培難易度:易】極小型超小葉・青緑色・薄紫系白花・花茎;短・結実;○:発芽率・・・・芽出し;中・成長度;?・伸長時期;?)----主に四国(小豆島)に分布。
26.ウバタケギボウシ Hosta pulchella
【栽培難易度:易】(極小型極小細葉・濃緑・薄青色花・花茎;短・結実;○・・・芽出し;極早・成長度;中・伸長時期;春)----九州高千穂峽に近い祖母山に稀産する有名な小型種。宮崎県と大分県に分布。
27.オモトギボウシ Hosta rohdeifolia
【栽培難易度:中】(小型小細葉・緑+・裏白・クリーム覆輪 色?;淡紫系白花・花茎;長・結実;?:発芽率?・・・・芽出し;中・成長度;中・伸長時期;春)----関西・中国地方に自生?中部圏、三河周辺や稲沢市あたりで育成されている。園芸品種。
28.カラフトヒメギボウシ Hosta ‘ ’
【栽培難易度:難】(極小型細葉・・白中班・ 色系白花・花茎; ・結実;×○:発芽率?優・良・不良・・・芽出し;?・成長度;中?・伸長時期;春?繁殖力; )----
29.コガラシ(木枯し)ギボウシ Hosta tortifrons
【栽培難易度:難】(小型尖端細葉・濃緑色・白系花・花茎;中・・芽出し;中・成長度;遅・伸長時期;春)----イワギボウシ系。名前はかつて流行った映画やドラマの「木枯し紋次郎」に由来する?
30. キヨスミギボウシ Hosta kiyosumiensis
【栽培難易度:易】(小~中型中葉・緑葉+散縞斑・淡紫色系白花・花茎;?・結実;?・・・芽出し;・成長度;中・遅・伸長時期;春)---千葉県清澄山で確認される、関東南部、東海、紀州から関西まで分布。太平洋要素の大きいとされる。品種親不明。
31. キヨスミギボウシ(清流) Hosta kiyosumiensis‘Seiryuu’
【栽培難易度:易】(小~中型中葉・緑葉+散縞斑・淡紫色系白花・花茎;?・結実;?・・・芽出し;・成長度;遅・伸長時期;春)---千葉県清澄山で確認される、関東南部、東海、紀州から関西まで分布。太平洋要素の大きいとされる。品種親不明。愛知県の個体種。
32.ヒュウガギボウシ Hosta kikutti var. kikutti
【栽培難易度:中 】(小型小葉・緑葉・花;?・花茎;?・結実;?・・・芽出し;・成長度; ・伸長時期; )----宮崎、大分、熊本、鹿児島県(九州地方)に自生。
33.イズイワギボウシ Hosta Longipes var. Latifolia
【栽培難易度:中】(中型、中葉、緑葉・花;淡紫色・花茎;中・結実;?・・・芽出し;?・成長度;?・伸長時期;?)---静岡県以北の関東各地に産し、岩場・岩壁、樹上・樹幹に生育し、秋に開花。アマギイワギボウシ。ハチジョウギボウシの系統。
34. アキカゼギボウシ(黄覆輪) Hosta ‘Cathayana’
【栽培難易度:中】(小型細葉・緑色・黄覆輪、濃紫色・花茎;中・結実; :発芽率 ・・・芽出し;中・成長度;中・伸長時期;春)---Fumio Maekawa 1940/AHS 1993 交雑品種なのかコバギボウシ系なのかは不明、雑種起源も考えられる。緑一色、白覆輪、斑入り種がある。
35. 相馬錦 Hosta Longipes ‘’
【栽培難易度:中】(小型細葉・緑色・花;淡紫色・花茎;長・結実; :発芽率 ・・・芽出し;中・成長度;中・伸長時期;春)---福島県相馬市が原産地?タチギボウシ系。強権種。
36. ウラジロギボウシ Hosta hypoleuca
【栽培難易度:中】(中型、広葉、一枚葉、裏白・緑色・淡紫色・花茎;中・結実; :発芽率 ・・・芽出し;中・成長度;中・伸長時期;春)---愛知県と静岡県の一部で自生。ヒトツバギボウシ。欧米では品種改良親と使われている。
37. レモンライム Hosta ‘Lemon Lime’
【栽培難易度:中】(小型 細葉緑葉・花色;紫色・花茎;中・結実?; :発芽率 ・・・芽出し; ・成長度; ・伸長時期;春)---H.nakaiana(カンザシギボウシ)の実生選抜種。非常に密集した株になる、グラウンドカバープランツ、ボーダー花壇向き。
38. 天城イワギボウシ Hosta longips var. latifolia
【栽培難易度:中】(極小型 白覆輪 細葉緑葉・花色;・花茎;中・結実; :発芽率 ・・・芽出し; ・成長度; ・伸長時期;春)---伊豆半島に自生。別名称・イズイワギボウシはハチジョウギボウシの流れを汲むとされる。
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<<ギボウシ苗のご注文や、ボウシの庭やホスタガーデンのご要望に際して赤字下線部分を左クリックすると、別画面を開くことができます。>>
※各品種の単価一覧表は、R2/4/25付けのこのブログで公開しています。販売するギボウシはすべてポット栽培品です。それゆえ掘り上げ時に根を傷めていないので、ほぼ一年中、植え付けが可能です。(冬季などの落葉の季節は、根部のみで茎葉などの地上部がありません。)
なお、【ご注文にあたって】と【購入時、栽培上の注意事項】もお読みください。また、ブログのトップページからたどる等、必ず、最新の情報をお確かめください。
※ホスタガーデンについてはサイト左欄のカテゴリー「自作のホスタガーデン」をクリックしてください。特に、R2/7/24付けの記事 「ギボウシの庭、ホスタガーデンを造りましょう。」 をご覧ください。もし、現在の庭の簡単な配置図にデジカメ画像をメールにてお送り願えればプランを造ることも可能です。ぜひ、ホスタガーデンを検討してみてください。
※ご注文、ご質問やお問い合わせは H・P有限会社グリーンワークスのお問い合わせフォームにてお願いいたします。サイトが展開しない場合は直接メールで うざね博士 (hah05551★ams.odn.ne.jp ご利用の際は★を@に変更してください) にて受け付けます。
そこで、入手経路や栽培来歴、販売歴を辿ってみた。イワギボウシは市場で札落ちであったが、昔、その品種名の確定には手こずった記憶があり、今回は画像でもわかる通り外観、形態的特徴から「アメリカンヘロー」に判明したのでこれ以後は変更したい。
また、過去に11年前に入手し「イワギボウシ(白王界)」として販売した 2023、 2024、 2028年に3度販売したギボウシ苗について、これらは品種名ミスであり不具合が発生した方がいるのであればご連絡をお待ちしております。返金や品種交換などの対応を致したい。
私見によると原種や交配親を追求していく中で、ギボウシの遺伝的な系統分類上では10数種に分かれるが、一種複雑怪奇な世界だ。この辺の考察をいつか公開してもいいかなと考えている。とは言え、今回のことはあまりにも大きな勘違いだった。
まあ、ギボウシの突然変異種や品種間の交雑、交配品種の多さ、ギボウシの品種名同定は植物の世界でも大変難しくて、わたしなどはこういうミスをしばしば犯しているかもしれない。ギボウシフリークの方ならご存知だとおもいますが・・・・・。 皆様のご指摘を待つ。
○○ イワギボウシ(品種名:白王界?)Hosta longipes ‘Iwa Soules’
【栽培難易度:中】(中型丸葉・黄緑色白覆輪・白花・花茎;中・結実;○:発芽率:不良・・・芽出し;早・成長度;早・伸長時期;春)
200917鉢上げ1→2
⇒◎6号プラ鉢—2 計 2株
210505 株分け1→3
⇒◎6号プラ—1 → 6号プラ-2 13.5vp—1(挿し芽) 計 4株
220502 株分け2→5
⇒◎6号プラ--2 → 6号プラ—2 13.5vp—1 12.0vp—2 計 7株
230605出荷→1 計 6株
240508 株分け1→2
⇒13.5vp —1
240509出荷→1 計 6株
280428出荷→1 計 5株
300410 株分け1→2
⇒13.5vp —2 計 6株
○○ アメリカン ヘロー Hosta‘American Halo’
【栽培難易度:難~中】(大型大葉・青緑葉+クリームホワイト覆輪・白花・花茎?; ・結実;×○:発芽率?優・良・不良・・・芽出し;?・成長度;極遅・伸長時期;春・繁殖力; )---- Wade1999年。Hosta‘NorthenHalo’の変異品種。
250531 H・C店にて購入、→1 計 1鉢
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※各品種の単価一覧表は、R2/4/25付けのこのブログで公開しています。なお、【ご注文にあたって】と【購入時、栽培上の注意事項】もお読みください。また、ブログのトップページからたどる等、必ず、最新の情報をお確かめください。
※ご注文、ご質問やお問い合わせは H・P有限会社グリーンワークスのお問い合わせフォームにてお願いいたします。サイトが展開しない場合は直接メールで うざね博士 (hah05551@ams.odn.ne.jp) にて受け付けます。
開花期のピークを過ぎていて、手前の切土の勾配がきつくて近寄れず遠望する画像になっている。
とは言え、少しは珍しいかなと思い掲載した。
ひさしぶりに、ここではわからないギボウシを調べよう。可能な限り資料に加えて、わたし自身の栽培メモで確定したいものだ。ギボウシフリークの皆様のコメントをお待ちします。
ちなみに、合計すると12種に及ぶ。
14.レイクサイド チャ チャ( ハイドンサンセット錯誤⇒220717判定)
(中型中葉・黄金色葉・薄紫色系白花・花茎;中・結実;○:発芽率? 優・良・不良・・・芽出し;中・成長度;中・伸長時期;春、初秋)
33. ○ムラサキカンザシギボウシ(f コバギボウシ?⇒210815判定)
(中型中葉・細長/濃緑葉-白糸覆輪・ 色系白花・花茎; ・結実; ×: ○:発芽率?
優・良・不良・・・芽出し;早・成長度;遅・伸長時期;春?)
53. ○タチギボウシ(gコバギボウシ⇒210815判定)
(中型中葉・青緑色・ 色?系白花・花茎;中・結実;○:発芽率 優・ 野生種・・・・
芽出し;早・成長度;中・伸長時期;春)
69. ○ウラジロヒュウガギボウシ(ヒュウガギボウシ⇒210815判定)
(小型細長葉・濃緑葉・白色花(内側紫色)・花茎; ・結実; ×: ○:発芽率? 優・
良・不良・野生種-----西日本自生種・・・芽出し;早・成長度;中・伸長時期;春)
70. ●eイワギボウシ系?
(中型中葉・幅広葉・濃緑葉・ 色系白花・花茎; ・結実; ×: ○:発芽率? 優・
良・不良・・・芽出し;中・成長度;中・伸長時期;春?)
72. ●○タチギボウシ(jヤマギボウシ⇒210815判定)
(中型中葉・ヘラ状・濃緑葉・ 色系白花・花茎; ・結実;○:発芽率 優・・・芽
出し;早・成長度;早・伸長時期;春?)
74. ●白覆輪ミズギボウシ
(中型細長葉・ヘラ状葉・白糸覆輪・薄紫色系白花・花茎;長,斜上性・結実;×・・・
芽出し;早・成長度;早・伸長時期;春?)
78. ●kヒュウガギボウシ?
(中型中葉・濃紫色系白花・花茎;高・結実; ×: ○:発芽率? 優・良・不良--------
コバギボウシ系?、根元が褐色・・・芽出し;早・成長度;早・伸長時期;春?)
86.mコバギボウシ?
(小型小葉・白覆輪・・白花・花茎; ・結実; ×: ○:発芽率?優・良・不良・・・
芽出し;?・成長度;?・伸長時期;春?)
87.ジャスト ソー(n ⇒220707判定)
(中型小葉・濃緑のエッジ+中斑クリーム色・薄紫色系白花・花茎;中・結実; ×: ○:
発芽率?優・良・不良----トクダマ系の交配種・芽出し;?・成長度;遅・伸長時?)
100.oダイオウギボウシ?
(大型中葉・ ・波打ち葉・濃緑色・ 色系白花・花茎; ・結実;×: ○:発芽率?
優・良・不良・オオバギボウシ系・・芽出し;?・成長度;早?・伸長時期;春?)
105.p紫花系ギボウシ?
(中型中葉・濃緑色・濃紫色系花・花茎;中・結実;×:○:発芽率?優・良・不良・・・
芽出し;?・成長度;早?・伸長時期;春?)
マイコレクションのなかでギボウシは、地元の市場で入手しているが、札落ち同然で、今でも品種名が曖昧で確定作業にひそかに苦慮している。また、価格も比較的高いようだ。古くからある原種系ギボウシはどのホームセンターでも扱っていないのが現状だ。
ちなみに、ここでは、少々の栽培経験とわたしの頭の中の独断と偏見とあて推量で話題がすすみますので、ある程度、適当にとらえてご理解ください。そして、誤義がありましたらコメントを願う。
●ギボウシの販売は当ブログのみでおこなっております。価格面や数量については、お問い合わせするか、左欄のカテゴリー [草花ナーセリーWeb直販コーナー] をクリックし日々の書込み履歴をご確認願います。必ず、最新の情報をお確かめください。
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わたしは、昨年の10月にトクダマ系ギボウシの系統・分類についてブログに記事を書き込んだ。最近ある人から注文があったので、この際、わたしのコレクションを中心にしてわたし自身以前から混乱していた知識を整理し、再度調べて、交配親や特徴などをまとめてみたい。本当のことを言うと、好きなことではあるがこの作業は結構骨が折れるのだ。
■参考資料
「ギボウシの観察と栽培」渡辺健二
「ギボウシ図鑑」日本ぎぼうし協会
■系統・分類
1.徳玉
2.黄覆輪徳玉
3.紺覆輪徳玉
4.黄中斑徳玉
------アケボノトクダマ(曙徳玉)、コアケボノトクダマ(小曙徳玉)
5.黄金徳玉--黄金葉
(セルフ自家受粉)×アケボノトクダマ→黄金葉の選抜品種
6.姫徳玉--青葉
------トクダマ×小型品種
7.黄金姫徳玉--黄金葉
------トクダマ×小型品種→黄金葉×アケボノトクダマ→黄金葉の選抜品種、(青葉) 8.リトル オーレア
------アケボノトクダマ×ゴールデンワッフルズ
※以上、不明点や勘違いなどにより、結果的にわたしが持っているトクダマ系ギボウシは以下の内容になった。
・徳玉 1.0株
・姫徳玉 2.0株
・曙徳玉 7.0株
・ブルー キャディット 5.0株
・リトル オーレア 1.0株
・ジャスト ソー 1.0株
****・****・****・****・****・****・****
■トクダマ系の基礎データ
学名: Hosta(属)― Bryocles(亜属)― Helipteroides(節)― sieboldiana
― var.tokudama
― sieboldiana (Lodd.) Engler― var. condensata (Miq.) Kitam
原産地:なし
特 性:開花期は6月中旬から7月下旬。
元の交配親と言われている、徳玉
姫徳玉
一番人気の曙徳玉(黄中斑徳玉)
前が、現在開花中のリトルオーレア、後列の左がジャストソーらしい(?)、右の青葉がブルーキャディット。いづれも小型であり利用方法として、グラウンドカバープランツがおすすめらしい。
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学名に見られるとおりオオバギボウシの変種、園芸種。徳玉という名前は葉が丸いことによる。
このグループは中葉の小型、中型が多く株の分岐はいいのだが、成長速度が極度に遅い。トクダマ系の繁殖は、種間交雑が積極的に人工的におこなわれているようだ。新しい交配種には斑入りが多く見られるが、地色との複色系の多彩な葉のコンビネーションが人気の秘密か。花の色は白からうすいラベンダー色になる。個人的な経験では、種子繁殖をする場合、トクダマ系の結実は、空さやが少なくきわめていいようだ。季節による斑の変化は少なくそのまま秋まで美しいものが多い。
わたしには、トクダマ系ギボウシは観賞価値が高くて飽きのこない品種という思いが強い。これは外国でも日本でも共通して人気品種である。
マイコレクションのなかでトクダマ系は、地元の市場で入手しているが、札落ち同然で、今でも品種名が曖昧で確定作業にひそかに苦慮している。また、価格も比較的高いようだ。古くからある原種系ギボウシはどのホームセンターでも扱っていないのが現状だ。
ちなみに、ここでは、少々の栽培経験とわたしの頭の中の独断と偏見とあて推量で話題がすすみますので、ある程度、適当にとらえてご理解ください。そして、誤義がありましたらコメントを願う。
●ギボウシの販売は当ブログのみでおこなっております。価格面や数量については、お問い合わせするか、左欄のカテゴリー [草花ナーセリーWeb直販コーナー] をクリックし日々の書込み履歴をご確認願います。必ず、最新の情報をお確かめください。
購入の受付けやコメント、お問い合わせに際しての連絡は下段のコメント(0)をクリックするか、少々面倒ですがこちらのH・P 有限会社グリーンワークスから入り、お問い合わせフォームにてのメール等でお願いいたします。
最近はギボウシの特徴を品種ごとに調べている。昨年から始めているのだが、これは年に一回ぐらいチェックすることにしている。園芸書には大雑把な特徴しかのっていないし、この間うちに気づいたのだが、この世界で、唯一信頼しているO山野草屋さんのホームページにも誤認事項がありそうだ。(無論、売らんかなという姿勢のみの通販サイトはちょっとあてにできない。)
しかしながら、これが思いのほか時間がかかる。累計すると、今回は一日と半日はかかっている。葉の色や大きさ、斑の入り方、芽出しの遅速、成長度、伸長時期、繁殖力や生長のパターンや開花時期、などなど。まあ、コツコツやらざるを得ない。
ちなみに、わたしはものごとはすべからく演繹的に調べる方ではあるが、ギボウシの植物学的な系統分類の検討や分析はその先にある。
撮影: 5月13日午前 5時50分
わたしの場合は、殊に、トクダマの品種や原種ギボウシの同定にホトホト悩んでいる。入手先が山野草や園芸市場の場合は通り名のこともあるし、しかも困ったことに名札が付いていないものが多いのだ。名札違いもある。こういった背景には植物分類学的な研究がなされず、趣味中心の好事家が多いせいもあるのであろうが。
近々、頼んでおいた 出版したばかりの 「ギボウシ図鑑」--誠文堂新光社 が届くだろうから、参考図書として頼りにしている。 ということになるので、搬入したギボウシには必ず名前を書き込んだプラスチックラベルを付けておく。繁殖させた株ごとに、その都度ひとつづつラベルを追加している。こうしておかないと、名称不明になり落ち着かない。ちなみに現在のギボウシは、90品種、数は368になっている。
対象にしているギボウシは、すべて、ポットや鉢栽培したものを基準としている。露地植えでは大株になると葉も大きくなり葉形が多少変化していく傾向があるようだ。
寒河江のつぼみ:
コメント、お問い合わせに際して、連絡方法は下段のコメント(0)をクリックするか、少々面倒ですがこちらのH・P 有限会社グリーンワークスから入り、お問い合わせフォーム、メール等でお願いいたします。
このマイコレクションのギボウシは、地元の市場で仕入れているが、札落ち同然、品種名が曖昧で確定作業にひそかに苦慮している。しかし、これからはこのグループの栽培ノウハウの獲得とともに、増殖作業と収集に傾注していきたいとおもっている。
錦ギボウシとは、分類上は? イワギボウシ?
コバギボウシ(・園芸品種名)?
品種名***・****・****・****・****・****・****
【※ ◇マークは上の画像に掲載、つまりマイコレクションのギボウシ】
・◇
****・****・****・****・****・****・****
このシリーズでは、不定期ながら8月中に①から⑭までの連載の予定で始まりましたがとりあえず今回で終了します。
また、追加記事として追補版(extra)を検討中、もう少しお待ちください。
ここでは、ギボウシの分類・系統を明らかにするために亜属・節・種を整理して原種とその園芸品種ごとの特性を浮き彫りにし、栽培、鑑賞(利用)、配植方法を検討したものです。手探りで進めてきたこの品種群の区分けも、わたしが初めてのようでぜひとも皆さんの批評をいただきたいところです そして、ランドスケープアーキテクトの立場から、またギボウシの供給、生産者として、わたし自身の勉強を兼ねていました。(参考させていただいたのは、以前、【ギボウシの参考資料、Webサイトほか】としてグログにUPした内容になります)。
皆さんもWeb上の百科事典と称される、Wikipediaの要領でコメントをください。
お待ちしております。
引き続き、情報を私有化せず、来年度も実作者としての知見、ノウハウを踏まえて公表していく予定です。
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学 名: Hosta(属)― Bryocles(亜属)― Helipteroides(節)― sieboldiana
― var.tokudama
― sieboldiana (Lodd.) Engler― var. condensata (Miq.) Kitam
原産地:なし
特 性:開花期は6月中旬から7月下旬。
曙徳玉
黄金姫徳玉
徳玉
品種名***・****・****・****・****・****・****【※ ◇マークは上の画像に掲載、つまりマイコレクションのギボウシ】
・◇徳玉
・◇曙徳玉
・ 黄金徳玉
・◇黄金姫徳玉
・ 覆輪徳玉
・ タトゥー(Little Auroraの突然変異種?)
・◇ブルー キャディット(徳玉の実生種)
****・****・****・****・****・****・****
学名に見られるとおりオオバギボウシの変種、園芸種。徳玉という名前は葉が丸いことによる。
このグループは中葉の小型、中型が多く株の分岐はいいのだが、成長速度が極度に遅い。トクダマ系の繁殖は、種間交雑が積極的に人工的におこなわれているようだ。新しい交配種には斑入りが多く見られるが、地色との複色系の多彩な葉のコンビネーションが人気の秘密か。花の色は白からうすいラベンダー色になる。個人的な経験では、種子繁殖をする場合、トクダマ系の結実は、空さやが少なくきわめていいようだ。季節による斑の変化は少なくそのまま秋まで美しいものが多い。
なお、‘ブルーキャディット’は植栽計画上、寄せ植えとしてグラウンドカバープランツに向く。
わたしには、観賞価値が高くて飽きのこない品種という思いが強い。これは外国でも日本でも共通して人気品種である。
マイコレクションのトクダマ系は、地元の市場で仕入れているが、札落ち同然、品種名が曖昧で確定作業にひそかに苦慮している。しかし、これからはこのグループの増殖作業と、収集に傾注していきたい。
なお、ここでは、少々の栽培経験とわたしの頭の中の独断と偏見とあて推量で話題がすすみますので、ある程度、適当にとらえてご理解ください。
皆さんもWeb上の百科事典と称される、Wikipediaの要領でコメントをください。
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学 名:Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Nipponsta(節)― albo-marginata (Hooker) Ohwi
Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Helipteroides(節)―sieboldii―var.lancifolia
原産地:九州から、サハリン、沿海州まで分布し、草原、湿原に多い。
特 性:葉は狭小小型で葉面がよれ気味になるものが多く個体差異が種々ある。葉身は葉柄に流れて、明らかに広い。赤紫花、花茎は直立。花は大きく5cmもあり、明瞭な透明線が広筒部まである。開花期は7月中旬から9月上旬。
津軽小町 覆輪白洋
品種名 ***・****・****・****・****・****・****
【※ ◇マークはマイコレクションのギボウシ】
・◇白カピタン
・◇カピタン
・◇津軽小町
・◇覆輪白洋
・黄白深覆輪 ・黄白中斑 丸葉 ・純白花
・純白オタフク型 丸葉 ・榛名紺覆輪 黄緑中斑
・覆輪純白花 黄白覆輪 ・古賀志山覆輪 黄白覆輪小型
・白花八重(群馬産)八重咲き美花 ・文鳥香
****・****・****・****・****・****・****
・ヤクシマミズギボウシ(コバギボウシの超小型種)
Hosta sieboldii f. spathulata?
この品種は資料不足と栽培経験の未熟で、まだ未分類である。ぜひとも、皆さんの教えを乞いたい。
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学 名: Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Nipponsta(節)―longissima Honda
原産地: 東海、関西を中心に静岡以西の西日本に分布し、湿地に産する。
特 性:開花は8月上旬から9月中旬、花は花被内側の脈は著しく紫色に着色し外側細筒部は白くなる傾向を持つ、花被の長さは3から4cmで貧弱。花茎は直立で長い。葉は線状皮針形(へら状)。コバギボウシと類似。
ミズギボウシ
品種名 ***・****・****・****・****・****・****
【※ ◇マークはマイコレクションのギボウシ】
・◇ミズギボウシ
・黄覆輪 ・白覆輪
・黄緑中斑
この品種は資料不足と栽培経験の未熟で、まだ未分類である。ぜひとも、皆さんの教えを乞いたい。
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学 名: Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Helipteroides(節)―sieboldii―var.rectifolia Nakai
原産地: 北海道の湿原や東北に分布、北に行くほど大型で細長くて花茎は1m以上になる。
特 性:開花期は7月下旬から8月下旬。
タチギボウシ
【※ ◇マークはマイコレクションのギボウシ】
・◇タチギボウシ ・野辺地山 黄緑覆輪縞(青森産)
・黄中斑 後冴え(青森産) ・黄覆輪(青森産)
・国宝錦 白曙斑入り(青森産) ・ギンブチタチギボウシ 白覆輪
・津軽錦
資料不足と栽培経験の未熟で、まだ未分類である。ぜひとも、皆さんの教えを乞いたい。
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学 名:Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Lamellatae(節)―capitata (Koidz.) Nakai
原産地:三重以西の西日本と朝鮮半島南部に分布し、主として石灰岩の岩場に産する。
特 性:カンザシギボウシは、花は集まって頭状に咲く。下部の苞が上部の苞を包んだまま花茎伸長後も直立した花茎上で閉じ濃い赤紫色となり、開花時直前に開いて花が集まって咲く点は、著しい特徴である。開花期は6月下旬~7月下旬。
カンザシギボウシ(簪擬宝珠)とイヤギボウシ(祖谷擬宝珠)は、水はけの良い土壌、自生地では傾斜地の岩場に好んで生えるようだ。花序は房状に上部につく。マニア垂涎の野生種だ。
なお、ゴールデンティアラ類は、今後、緑地の植栽計画上、小面積のグランウンドカバープランツとして寄せ植えにして利用したいものだ。
ムラサキカンザシギボウシ
品種名 ***・****・****・****・****・****・****
【※ ◇マークはマイコレクションのギボウシ】
・◇ムラサキカンザシギボウシ
・◇ゴールデン ティアラ(カンザシギボウシの実生の突然変異--芽変わり)
・◇ハイドン サンセット(カンザシギボウシの芽分かれ)
この品種は資料不足と栽培経験の未熟で、まだ未分類である。ぜひとも、皆さんの教えを乞いたい。
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学 名: Hosta(属)―Bryocles(亜属)―Helipteroides(節)―kikutii
―var. caput-avis( var.tosano)F. Maek.
原産地:紀伊半島と四国の一部に分布する。
特 性:花が大きくて重いので垂れ下り、ネーミングもその姿がうなずく様子にたとえられたもの。中型小葉。
品種名 ***・****・****・****・****・****・****
【※ ◇マークはマイコレクションのギボウシ】
・◇ウナズキギボウシ
・白縞斑 実生 ・白花紀ノ川 黄白散斑
・覆輪 黄糸覆輪(和歌山産) ・土佐の海 黄白縞斑(四国産)
・剣の舞
この品種は資料不足と栽培経験の未熟で、まだ未分類である。ぜひとも、皆さんの教えを乞いたい。
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