ヴァニラ・アイスはプラチナの夢をみるか?

サンプル数一人の話。日記、アニメの感想などを独りよがりに書いてます。

『株価暴落』を読んだ~読後に頭が良くなった気分になる娯楽小説~

2018-11-11 22:19:41 | マンガ、その他読書系
寒い・・・気温も財布も・・・。ということで11月の半ばでございますが、皆さんはお元気でしょうか?ワタクシは少し風邪気味でございます。

さてさて。今回の記事は先日読んだ池井戸潤著『株価暴落』という小説の感想文でも書いてまいりたいと思います。

世間では『半沢直樹』とか『下町ロケット』の原作者ということで有名になった池井戸さんですが、日本のドラマに疎いワタクシはどちらもまともに鑑賞したことがないので今回初めて池井戸さんの作品に触れました。

読んだキッカケは数年前に『株価暴落』というタイトルに何故か惹かれ衝動買いしておいたものを今年は読書の秋にしようと思っていたので今更ながら読んだということなんです。

池井戸潤著『株価暴落』

2004年3月29日に文藝春秋から単行本が刊行された小説で、ジャンルは金融小説&ミステリーということになると思います。

あらすじ

巨大スーパー・株式会社一風堂を襲った連続爆破事件。企業テロを示唆する犯行声明に株価は暴落、一風堂の巨額支援要請をめぐって、白水銀行審査部の板東洋史は企画部の二戸哲也と対立する。一方、警視庁の“野猿"刑事にかかったタレコミ電話で犯人と目された男の父は、一風堂の強引な出店で自殺に追いこまれていた。

感想

文句なしに面白かったです。

単純に爆破テロの犯人を追うミステリーだったら犯人がわかった時点でほぼ物語の行く末って想像がついてしまうもんですが、この小説の主人公は銀行マンの坂東ですから、むしろ事件が解決してからももう一つの決着があるってのが面白かったですね。

本作は、野猿刑事による捜査の物語と坂東を中心とした一風堂への融資を巡る銀行内のすったもんだを描く物語の2つの線が絡み合いながら進んでいきます。つまり2つの結末があるワケです。

それに加え、銀行内での物語は”守るべき企業倫理VS目先の利益”という対立構図で展開され、実際の会社でもありそうな対立構図のリアルさも物語に没頭できる上手い仕掛けになっていたと思います。

というワケで本作にはすごく奥行を感じるんですよね~。それでいてわかりにくくなっておらず結局、勧善懲悪的なエンターテイメントにもなっているので案外、人を選ばす読める作品にもなってて、池井戸さんの巧みさには唸ってしまいました。

まぁ勧善懲悪的すぎる展開を嫌う人からは「こんなに現実はうまくいかないよ」ってツッコミも入りそうではありますが・・・。

株価暴落
池井戸 潤
文藝春秋


融資を審査する銀行マンが主人公で『株価暴落』ってタイトルだから、さぞ難しい小説かと思っていたら、全然そんなことなかったです。確かに物語冒頭には専門用語や銀行の業務についての解説部分もあるのですが、そこまで難しくなかったです。むしろ株式投資の”カラ売り”の仕組みをわかりやすく解説してくれているのでワタクシも個人的に勉強になりました。

娯楽小説でありながら、勉強にもなって、なんだか頭がよくなった気分も味わえる小説でした。読みながら漫画の『マスターキートン』的な小説だなぁなんて思ってました。

株価暴落 -Main Title-


連続ドラマW 株価暴落 Blu-ray BOX
織田裕二,高嶋政伸,瀬戸康史,川島海荷,平山浩行
ポニーキャニオン


2014年にドラマにもなってるみたいですね~。主人公の坂東役に織田裕二さんとのこと。まぁ小説を読んだワタクシのイメージだと坂東は堤真一さんなんだけど・・・。

映像化の評価はおおむね好評なので機会があれば鑑賞したいところですね。

と、今回はここまでです。次回の予定は何も決めてませんが、意外に早く更新しちゃうかも?ということで次回乞うご期待。

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