秩父宮ラグビー場でラグビートップリーグの開幕試合が行われた。記念すべき開幕試合は、昨年のマイクロソフトカップの覇者で日本一の栄冠を手にした三洋電機と、トップリーグで優勝したサントリーとの試合。
この2チームはマイクロソフトカップで戦った強豪同士で、注目の試合。
今年はラグビーにとっては例年とは異なるシーズン。実はラグビールール変更を試みるシーズン。細かい規定が変更される為、全てのチームが新ルールに対応しなればならず、試合中のプレーでの対応や作戦面での対応などで躊躇や慣れの問題が出てくるハズ。
そういう背景があることから各々のチームの作戦展開が伺えた。
サントリー清宮監督の作戦は、おそらく相手側のエリアでFWを中心にパワーで押し込み、たまらなくなった三洋電機の反則を誘う作戦だったろう。反則を恐れて躊躇したならそのまま持ち込むというオプション。
サントリーのそういうペナルティゴールによる得点を重ねる作戦を見て取った三洋電機は、トニーブラウンのキックによる地域獲得を積極的に展開し、これが功を奏して、ほとんどのゲーム時間はサントリー側で展開された。
三洋地域獲得を、サントリーは、ボール回しを積極展開し、ゲインラインを越えようとするが、ここでの呼吸が合わずノックオンとオーバーザトップを繰り返してしまった。ハーフウエイライン辺りでの反則があった場合、ペナルティキックでタッチにけり出して、自チームのラインアウトを取る場合が多いが、この試合では、ハーフウエイラインからもトニーブラウンがペナルティゴールを狙う展開だった。
こうなると、今度はサントリー側が、強引な攻めが出来なくなる何しろハーフウエイラインからペナルティゴールを狙われ5本中3本も成功されては、ゲインライン越えの為の展開に制限が出てくる。
もともと三洋電機のディフェンスは素早く、サントリーはなかなかゲインできない。結局サントリーはノートライに押えられて、試合は三洋電機が勝った。
サッカーとラグビーの試合の違いがこういう所にある。
サッカーでは、“蹴る”という飛び道具で試合をするゲーム。ラグビーでももちろん“蹴る”のだが、基本は、“手にもってボールをゴールに持ち込む”もので“蹴る”ことによって、ボールが相手チームに渡ることをリスクと考える。
“手に持って”いる選手が、試合展開をどうしようかと考えているヒマなど無く、そういうプレイヤーには遠慮無く“タックル”が浴びせられる。
よくサッカーでは、自陣でディフェンダーがパスを回していたりするが、ラグビーではあり得ないプレーだ。
つまり、“常に攻めなければならない”というのがラグビー。そして常に攻めてくるから“すばやくディフェンス“しなければならないのがラグビー。
だから双方に、その場の状況を見る力や、予測する力、そして展開するアイディア、それを15人のプレイヤーが理解し実行する力が必要になる。
サッカー日本代表に決定力が無いということで良く酷評されているが、それはまさにこの“力”の部分だろう。
「ラグビーは子どもを大人にし、大人を子どもにする」という言葉があるのだそうだ。その言葉の意味を改めて感じた試合だった。
この2チームはマイクロソフトカップで戦った強豪同士で、注目の試合。
今年はラグビーにとっては例年とは異なるシーズン。実はラグビールール変更を試みるシーズン。細かい規定が変更される為、全てのチームが新ルールに対応しなればならず、試合中のプレーでの対応や作戦面での対応などで躊躇や慣れの問題が出てくるハズ。
そういう背景があることから各々のチームの作戦展開が伺えた。
サントリー清宮監督の作戦は、おそらく相手側のエリアでFWを中心にパワーで押し込み、たまらなくなった三洋電機の反則を誘う作戦だったろう。反則を恐れて躊躇したならそのまま持ち込むというオプション。
サントリーのそういうペナルティゴールによる得点を重ねる作戦を見て取った三洋電機は、トニーブラウンのキックによる地域獲得を積極的に展開し、これが功を奏して、ほとんどのゲーム時間はサントリー側で展開された。
三洋地域獲得を、サントリーは、ボール回しを積極展開し、ゲインラインを越えようとするが、ここでの呼吸が合わずノックオンとオーバーザトップを繰り返してしまった。ハーフウエイライン辺りでの反則があった場合、ペナルティキックでタッチにけり出して、自チームのラインアウトを取る場合が多いが、この試合では、ハーフウエイラインからもトニーブラウンがペナルティゴールを狙う展開だった。
こうなると、今度はサントリー側が、強引な攻めが出来なくなる何しろハーフウエイラインからペナルティゴールを狙われ5本中3本も成功されては、ゲインライン越えの為の展開に制限が出てくる。
もともと三洋電機のディフェンスは素早く、サントリーはなかなかゲインできない。結局サントリーはノートライに押えられて、試合は三洋電機が勝った。
サッカーとラグビーの試合の違いがこういう所にある。
サッカーでは、“蹴る”という飛び道具で試合をするゲーム。ラグビーでももちろん“蹴る”のだが、基本は、“手にもってボールをゴールに持ち込む”もので“蹴る”ことによって、ボールが相手チームに渡ることをリスクと考える。
“手に持って”いる選手が、試合展開をどうしようかと考えているヒマなど無く、そういうプレイヤーには遠慮無く“タックル”が浴びせられる。
よくサッカーでは、自陣でディフェンダーがパスを回していたりするが、ラグビーではあり得ないプレーだ。
つまり、“常に攻めなければならない”というのがラグビー。そして常に攻めてくるから“すばやくディフェンス“しなければならないのがラグビー。
だから双方に、その場の状況を見る力や、予測する力、そして展開するアイディア、それを15人のプレイヤーが理解し実行する力が必要になる。
サッカー日本代表に決定力が無いということで良く酷評されているが、それはまさにこの“力”の部分だろう。
「ラグビーは子どもを大人にし、大人を子どもにする」という言葉があるのだそうだ。その言葉の意味を改めて感じた試合だった。