18年にもなりますか

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柴田淳の歌詞の魅力(3)

2016-01-03 16:52:00 | ノンジャンル
書いても書いても書き足りない、柴田淳さんの歌詞の魅力ですが、今回は、「愛のかたち」


本来なら、ライナーノーツに乗っ取って書くべきですが、ここでは独自解釈を。


さんざん歌詞を説明しておきながら今更ですが、もちろん曲も歌声も大好きです。特にこの「愛のかたち」は、難解といわれる柴田淳さんの歌詞の中でも中級レベルで、メロディー主体で最初聴いていました。


が、


ささる歌詞があったんです。


「夢は夢のままでいたら、いまでもそばにいて
 支え合う幸せ感じて、微笑んでいたでしょう」

「自分より大事な人、誰より愛していたのに
 傷つけて、裏切って、
 避けて生きてゆくなんて」


「握り返してはいけないことは、出逢った時から今まで、
 張り裂けそうなくらいわかっていたのに」



男女の別れを描く歌詞が多い柴田淳さんの特徴は、歌詞のなかで出会いについても触れているところ。どんな出会いだったかがわかることで、別れの切なさがより伝わるという特徴がある。

さて、この「握り返してはいけないことは…」の下り、握り返すという事は、最初に握られた、それに応えたということを表しているもので、たったこの一行で相手から気持ちを態度で伝えられ、それにその場でYESと応えたという出会いを表現している。

しかも「握り返してはいけないことは出逢ったときから、わかっていたのに」

と表現しているのだから、この二人のどちらかあるいは両方には別の人物の存在があることを見事にうかがわせている。



不倫がいいとは思わないが、人の心なんて弱くて、愚かしい。増してや恋愛感情なんて移ろいやすいもの。でも、男は女を求め、女は男に恋をするのである。それが恋愛というもの。



柴田淳さんの歌の世界は、それを一つ一つ丁寧に歌詞に変えて歌にして、時には慰め、時には癒し、時には元気づけてくれているのである。







orange

2016-01-03 15:59:00 | 映画
人気若手俳優の山崎賢人さんと、土屋太鳳さん主演による映画。

人気若手の「ラブストーリー」と聞いただけでは薄っぺらな印象になるのだけども、これは単純な青春ラブストーリーではありません。

若い人たちに限らず、最近の日本人は昔にくらべてあまりにわがままになってきている感がある。

他人の意思の尊重といえば聞こえはいいが、単に無関心だったりするし、また自分への干渉に対して過剰に拒絶を示す。

自分の哀しみは誰にもわかってもらえないと心を閉ざす。他人と距離を置き続けるそれはまるで、誰かに助けを求めているようだ。こんなに他人に対して不器用なのは昔なら中学生や高校生だった。
これらの諸問題を抱えているのは、いまでは若者というより20以上の成人から高齢者まで幅広い。

社会性の欠如といえばそれまでだが、その社会性を身に着ける絶好の機会が成人までの20年間ではないだろうか。

話がそれかけたが、こんな背景の世の中に、この映画は高校生活を舞台に、同級生と距離を置く一人の生徒とその友達たち。あることをきっかけにその一人の生徒は死ぬ。死なせてしまった原因は自分たちにあるのでは?と何年も残った「後悔」という心の傷。その傷にまっすぐに向き合う一人の女友達。彼女のとった行動は、過去の自分へ「後悔しないように」思いを手紙に託し過去の自分へと知らせる事だった。



人生なんて、後悔の連続。

 ちょっとしたことでもやっておけばよかった後悔と、やらなければよかった後悔がある。

 そんな一つ一つが、一瞬一瞬のためらいが、誰かの命を奪うとしたらあなたはどうするだろう?

 あなたの一つの行動が、他人に一生の心の傷を残すとしたら?




 切ない心、悲しい心は、必ずしも恋愛だけではなく、友情のなかでも生まれる。
 途方もなくつらく心に突き刺さった「後悔」という大きな傷を素材にこの映画は、しっかりとたくさんのメッセージを観ているものに問かけてくる。


とてもいい映画です。



監督:
主演:土屋太鳳、山崎賢人
   竜星涼、山崎紘菜、桜田通、清水くるみ


公式サイト:orange


山埼賢人さんの「埼」の字は、つくりの上部が大ではなく立ですが、環境依存文字のため、「埼」を使用しています。ご了承下さい。



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