
▲プロビデンスの街の看板
あることがきっかけで、仕事で渡米することになった。去年に引き続いてだけども、場所も目的も違う。
去年はフロリダ。フロリダへの出張を終えて帰ってきたら、巨大なハリケーンで大きな被害が出たというニュースが流れていた。今回は、ロードアイランドである。ニューヨークの北にある州で、いまはちょうど秋っていう感じ。
このロードアイランドは、かのメイフラワー号で米国に移住してきたひとたちが最初に到着したプリマス港がある、マサチューセッツ州のすぐ南にあって、米国で一番小さい州。ボストンだとか、プリマスだとかが、イギリスからの強い圧力でキリスト教を強制されたのに対して、このロードアイランド州は、実験的にその強制を解いた初めての試みがなされた州なのだそうだ。
米国独立時の最初の13州の一つであることが、地元の人の誇りになっている。
そういうこともあり、街の中には歴史記念館やメモリアルパークなどがあって、いろいろと質問すると、歴史的な背景から街の成り立ちなど、延々と語ってくれてすごく楽しい時間が過ごせる。
米国へ渡った乗客の乗ったメイフラワー号がどれくらい狭い客室だったか、そこに百人程が約2ヶ月くらすことがどれほど大変だったか。米国に降り立ってからおおよそ6割の人が病で死んでいっただとか。イギリスからのキリスト教の強制に抗議して、降り立った地を追われ、2月から3月の寒い中を約2ヶ月間にわたって徒歩で、現在のロードアイランドにあるプロビデンスに辿り着いた地元の歴史上の英雄、ロジャーウィリアムスの逸話だとか、聞けば聞くほど興味がそそられる話だ。
学校で、メイフラワー号の事は習ったが、こんなに面白く聞けることはない。これは教える側にも問題があるのは間違いない。
せっかくの歴史を”歴史”として勉強することなく、入試課題としてとらえることが如何にもったいない事かを改めて感じた。
どうせなら歴史を歴史として勉強するか、あるいはそこにロマンが感じられるような勉強ができないものだろうかと思うのだがどうだろう。本来ならそういう学び方が”ゆとり教育”だった筈だが・・・。

▲米国で最初に建てられたバプティスト教会。1638年にロジャーウィリアムスによって建てられた
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます