山田洋次監督、吉永小百合、二宮和也主演という事で、あちこちのテレビで大々的に宣伝、キャンペーンがはられている作品。
全体のトーンは山田洋二監督の世界。人間味あふれるシーン描写で埋められているが、山田監督自身が言う通り、原爆で死んだ息子と残された母親とのファンタジー映画になっている。
映画の見方はいろいろあるが、戦争の愚かしさをこのようなファンタジー映画でしっかり伝えてくれる力に圧倒される。いや、正しくいえば圧倒されるというよりも、こころ全体に問いかけられている映画である。
国を守るために戦った人たち、原爆で亡くなった人たちの存在を忘れるかのような、軽々しい言動は厳に慎まねばならない。
今の平和は、戦争で家族を亡くした人たちや、恋人を亡くした人たち、何もわからず死んでいった人たち、愛する人を残して戦争で戦うことを選んだ、選ばなければならなかった人たちの人生の数だけの思いの結果として存在している。
こういう人たちが居たことを絶対に風化させてはいけない。それを現代に生きる人たちにしっかり伝えてくれる映画である。
人は哀しみに打ちひしがれ立ち直れないほどになりながらも、生きていかねばならない。
心に大きな傷を作りながら、生きていることがたとえつらくても、生きていかなければならない。
易きに流れるのが人というものだから。
いや、今の時代自分を含めほとんどの人たちが、易き選択をしている。
だからこそ、この映画のような人間たちを描くことで問いかけているんだろう。
あなたの生き方は、この平和をもたらすために犠牲になった人たち、大きな悲しみを背負った人たちの前で、恥ずかしくなく見せられますか?と。
ファンタジーながら、テーマは極めて清廉、高潔。いい映画だと思います。
監督:山田洋次
脚本:山田洋次、平松恵美子
音楽:坂本龍一
主演:吉永小百合、二宮和也
黒木華、加藤健一、浅野忠信
公式サイト:母と暮らせば
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全体のトーンは山田洋二監督の世界。人間味あふれるシーン描写で埋められているが、山田監督自身が言う通り、原爆で死んだ息子と残された母親とのファンタジー映画になっている。
映画の見方はいろいろあるが、戦争の愚かしさをこのようなファンタジー映画でしっかり伝えてくれる力に圧倒される。いや、正しくいえば圧倒されるというよりも、こころ全体に問いかけられている映画である。
国を守るために戦った人たち、原爆で亡くなった人たちの存在を忘れるかのような、軽々しい言動は厳に慎まねばならない。
今の平和は、戦争で家族を亡くした人たちや、恋人を亡くした人たち、何もわからず死んでいった人たち、愛する人を残して戦争で戦うことを選んだ、選ばなければならなかった人たちの人生の数だけの思いの結果として存在している。
こういう人たちが居たことを絶対に風化させてはいけない。それを現代に生きる人たちにしっかり伝えてくれる映画である。
人は哀しみに打ちひしがれ立ち直れないほどになりながらも、生きていかねばならない。
心に大きな傷を作りながら、生きていることがたとえつらくても、生きていかなければならない。
易きに流れるのが人というものだから。
いや、今の時代自分を含めほとんどの人たちが、易き選択をしている。
だからこそ、この映画のような人間たちを描くことで問いかけているんだろう。
あなたの生き方は、この平和をもたらすために犠牲になった人たち、大きな悲しみを背負った人たちの前で、恥ずかしくなく見せられますか?と。
ファンタジーながら、テーマは極めて清廉、高潔。いい映画だと思います。
監督:山田洋次
脚本:山田洋次、平松恵美子
音楽:坂本龍一
主演:吉永小百合、二宮和也
黒木華、加藤健一、浅野忠信
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