市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

金よりも知恵を出す

2014-02-13 | 財政
昨日、来週から行われる定例議会に先立って、議案や予算案などについての議員向けの説明会がありました。

その時渡された、133ページからなる来年度の当初予算案の概要。


今日改めて目を通したのですが、年々内容がわかりやすく丁寧になっているという印象を受けました。
議員の負託を受けて3年目、自分も多少見慣れてきたせいもあるのかもしれませんが、そのことを差し引いても、「理解してもらいたい」という担当者の想いが伝わってくる気がするんです。
昨今の財政状況の厳しさや情報公開の流れが背景にあるのかもしれませんね。

さて、来年度の市の財政は、国が「景気は緩やかに回復しつつある」としてはいるものの、海外景気の下振れや消費税率の引き上げなどの要因でとても流動的で、予測が非常に困難だったようです。
臨海部の大手企業などから入る法人税はちょっぴり増えるだろうけれど、子ども医療費や生活保護費など福祉にかかるお金がそれ以上に増えるので、貯金をかなり取り崩さなければならないというようなことが書いてありました。
市原市は昨年、市制50周年にして初めて地方交付税の交付団体となりました。これは要するに、今まで受けてこなかった国からの仕送りを初めて受けるようになった、ということです。自前の収入では不足が生じるようになったためで、今後も市の財政は厳しい状況にあることが想定されます。
無駄を省いた効率よい行政運営と、議会のシビアなチェックの目がますます求められる時代ということです。

さて、そんな厳しい状況の中、予算案書では「ゼロ予算事業」も紹介されていました。
来年度の新規事業を拾ってみると・・・

アリオ市原の店舗内のデジタル広告に市の情報を紹介してもらう
・商工会議所や観光協会と連携して「いちはらの名産品」をPRする
鶴舞桜ヶ丘高校の生徒に、同高で栽培する農産物を使ったメニューを考案してもらい、それを協力店で販売することで、市民に地産地消をPR
・警察と連携して、振り込め詐欺の被害対策として、迷惑電話を拒否する「迷惑電話チェッカー」を市民に無料貸し出し
・学校での食物アレルギーによるアナフィラキシーショックについての研修会の実施
・英語の体験的な学習活動としてイングリッシュキャンプを実施

など。
もっとも、人件費はかかっていますから、厳密にいうと「予算ゼロ」ではないのですが、「金よりも知恵を出す」という精神で取り組む事業です。
こうしてみるとやはり地域の諸団体との連携・協力が大きなカギですね。

これら来年度予算案の審議は、定例議会後半の3月中旬に行われます。

皆さんの応援が励みになっています


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