冬晴れの雪山を、ゆったりと見渡せる、農道に車を止めて、サンマの竜田揚げとハムフライを喰った。トビか一羽、舞っている10メートル程の高さで、エサでも探しているのだろうか。それにしても、寒い冬にはエサは少なかろうに。
そこにカラスが一羽、アタックを掛けてきた。トビは迷惑そうに、絡(から)まれながら、それでも餌探しの体(てい)。そこへもう一羽のカラスが助っ人。仕方なさそうに、トビは位置がえを決したか、移動を開始した。最初のアタックから100メートル程はなれた位置で、カラスは追撃を止めた。
あの烏のテリトリーはあの程度か、などと納得しつつ、フライだけのひるめしを食い終えた。
走りつつ、フロントガラスの遥か前方に、鳥が、まあるく舞っている。数羽いるようだ。高度は100メートル以上ある。縄張り争いではなさそう。ある期待をもって、車を近づけることとした。『鷹渡り』である。尾羽の形からすると、三味線のバチ型なのでトビである。
目視するのにちょうど良い位置に車を止めた。高度は増して、200メートルほどである。さきほどまで4羽いたが、一羽はどこかへ行ってしまった。3羽が群れて、それぞれに旋回している。あるいは離れ。且つまた重なるように、飛翔の航跡を描く。なにか楽しげに、滑空を楽しむ風情がある。若鶏の飛行訓練にも見えるが、この時季でわかどりとも言えるのか。戯れにも見える、軽やかなグライダー旋回に、魅せられているうちに、高度はどんどん上がって行っていた。上空2,000メートル程の薄雲との位置関係からみると、1,000㍍ 程も上昇してしまったようだ。鳥の姿は黒い点にしか見えぬ。すこし西へ流れたようで、フロントガラスの視界から離れる。車を移動して、適宜の位置に止めて、見上げる。
一羽がいなくなって、二羽となっている。二度、三度そして四度旋回したところで、彼等は真っ直ぐに滑空をはじめた。今度は北東の方角へ一直線。素晴らしい速度で高空を滑って行く。見る間に黒い点が、高い空の中にとけてきえた。
http://mizuironokaze920.blog15.fc2.com/blog-entry-240.html
上記URL氏の記事によれば、上昇気流に乗って、羽ばたかずにどんどんと高度を上げる。此のことを帆翔と呼ぶのだそうな。
http://blog.murablo.jp/sksya/kiji/12001.html
上氏の記事によれば、『9月から10月にかけて、鳥たちの渡りの季節である』とあるので、あれは長距離移動の「渡り」ではなかったのか。
ゆったりと、上昇旋回の舞いを楽しみながらの、ねぐらへ帰る飛翔と納得して、昼休みは終わりとした。
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa1465278.html
http://www.ntv.co.jp/megaten/library/date/03/04/0420.html
小沢氏の行跡に関して何か書こうと思ったのですが、『博士の独り言』の最近の記事を読ませてもらい、ほとんど同じ気持ちになったので、書くのはやめました。
http://specialnotes.blog77.fc2.com/blog-entry-3065.html
上記のURLをクリックして、読んで頂けたら幸いです。