かつて神だった獣たちへ 1〜3巻(全15巻)

漫画、めいびい

ファンタジーの世界の戦後の混乱期から
新たな戦争が始まる物語。
友達に教えてもらった漫画。
切ない!!!
戦争を最終手段として、禁忌の技術で
人間を擬神兵(巨大なドラゴンなど)にして
和平へと導いた時は神だ英雄だと言ってたのに
戦争が和平で終わり落ち着きだすと
獣と呼び忌み嫌うという身勝手さ理不尽さ。
擬神兵を殺す獣狩りのハンク、
擬神兵となった父をハンクに殺された
シャール。
シャールは父の仇を打つために
ハンクを撃ちますが効かない。
そんな2人の前に
もう1人の擬神兵「スプリガン」が現れる。
ハンクは擬神兵部隊の隊長で
『心無くした者は、仲間の手で葬る』という
約束のもとに、彼を射殺する。
彼は町の人には
出稼ぎに行ってると嘘をつき
町の外で人を襲って金品を奪っていたのだ。
そんな彼はハンクに問う、
みんなのためにこんな姿になったのに
戦争が終わって待っていたのは
怪物だという冷たい視線。
どうやって生きていけば良かったのか、
あの戦場で“神”として死ゆべきだったのか。
ハンクは「すまない」と言ってとどめを刺す。
「どうして」と問うシャール。
そんなシャールにハンクは、
父親は本当に“獣狩り”に殺されなければ
ならなかったのか、
自分の目で確かめるために付いてくるか?
と言います。
そうして2人の旅が始まります。
擬神兵になった人たちは
元に戻ることもできないために
元の生活にも戻ることができず、
犯罪に手を染めるしか
生きる術がなくなってしまうなんて
切ない話です。
そんな世間に「ヴァンパイア」のケインは
反乱を起こします。
擬神兵はいつか必ず心を失う、
だから すべからく死なねばならないと
擬神兵を作ったエレインが言っていたが、
心を失ったのは石を投げ
心を踏みにじられ歪められたからではないか、
生きているかぎり心は有り、
心のままに生きていくために障害を排除する。
だから仲間になれとハンクに言いますが
ハンクは断ります。
予想済みのケインはシャールを撃ち
ハンクを怒らせ獣の王“ウェアウルフ”にして
攻撃させます。
そして、どこかに消えてしまいます。
ケインは祖国パトリアから独立宣言し
自由国家新パトリアを作ります。
それにより、パトリアは正式に
擬神兵討伐部隊クーデグラースを作ります。
シャールはクーデグラースと
行動を共にすることになります。
クーデグラースの目的は擬神兵の討伐。
誰だろうと何だろうと例外は無い。
なので、次の標的はハンクだと告げられて
以下次巻。
うぅツライ。
誰にもそれぞれの正義があり、
どれも正しくもあり
全員が納得する落とし所は無さそうで
擬神兵は淘汰されるしかないんだろうけど
そんな簡単に言っていいことじゃないと思うし
でも考えてどうにかなりそうな気もしない
という堂々巡りをしてしまいます。
ケインの言ってることが刺さるけど、
立ち位置的にケインがラスボス的な感じに
なるのかな。
まだ3巻までしか読んでないので違うのかな。
違うといいな。
戦争って何ですることなってしまうのか。
始めてしまったものを終わらせるのが
如何に難しいことなのか、
考えさせられます。
今月、最終巻が出たばかりです。