月のカケラと君の声

大好きな役者さん吉岡秀隆さんのこと、
日々の出来事などを綴っています。

稲葉 一矢

2007年04月04日 | 杉田監督作品

映画 ラストソング。

吉岡くんファン必見のお宝映画でござりまする。

内容はといいますとですね、モックンがひっじょ~にあつかです。
でもって、吉岡くんがひっじょ~にうら若き乙女ですけんね。終わり。

って、一体どんな映画なんじゃいなっ!?と思われるかもしれないけど、
簡単に書くと、まぁそんな映画なわけで。

この映画、観ていると、もうなんていうか、すごく疲れてしまうんですね。 
つっこみ所が多いから、画面に向かって「えぇえええっ~、そんなあほなぁっ!」とか、
「ええかげんにせんかい、このぼけぇっ!」とか、「そんなのありかいなっ!?」云々、
永遠と一人突っ込みをしてしまうんだけれども、その反面、見所もてんこ盛りなので、
これまた画面に向かって、「おぉ、ちょっとぉ、ええんでないかいっ?!」とか、
「きゃぁああああっ、おいしすぎるぅっ!」とか、はたまた興奮しすぎて
「ふんきょぎょうぅあぁ~」などと意味不明の擬音を発したりとかの繰り返しで、
観終わった後は、まるでフルマラソンを百面相パフォーマンスしながら完走したランナーのように
(ってそんな人いないけど)ぐったり憔悴しきってしまうという現象がおこるので、
体にはあまりよくない映画なのかもしれない。


この映画は、私の記憶が正しければ、確か1994年に公開されたはずだから、
もうだいぶ前の作品ですね。
登場する役者さん達は、今から見比べると もちろんすごく若いのだけど、
吉岡くんについて言えば、儚い色気全開であり、この時から今も変わらず、
というか今は色気が更にバージョンアップされているので感動いたしまする。

とにかくこの映画でも吉岡くんはいろっぺーのでありまするよん。
もう色気の出血大サービスもってけドロボー状態。

作中、モックンはやたらとむやみに真っ裸になって
お尻ふりふり全開モードになったりしますが、
いわんや、その前後に吉岡くんの「ちょっとだけよぉ~」的なチラリズムシーンが
ばんばこ入ってきちゃったりするので、せっかく全裸張って頑張った
モックンは唯の健康九州男児としてしか映らない。
はっ、もしかしたらそれが狙いなのだろうか? 

いいや、わからない・・・。

わからないといえば、この映画、わからないことだらけなのだけれど、
一番理解に苦しむのが、このモックン扮するシュウちゃんと、
吉岡くん扮する一矢二人から愛される女性・リコ。
この登場人物がどぉ~してもあっしには納得できなのでありますだ。

描かれ方が弱すぎで、何故にシュウちゃんと一矢がこのお方を好いとぉ~のか
理解に苦しんじゃうのでありまする。
なんかこのリコという人は、二人の愛の対象というより、
シュウちゃんと一矢の間の緩和剤的な役割にしか映らない。

邪まかもしれないけれども、この映画を最初に見たときに、なんとなく、
中原中也と小林秀雄の関係を思い出してしまったですね。

この映画の核をなすものは、シュウちゃんと一矢の間に流れている、
とっても複雑にこねくりまわっちゃった愛の形なんじゃないだろうか、と。
だからシュウちゃんと一矢に入り込んでいるリコというのは、
二人の愛憎を通すフィルターみたいなものであって、
その媒体としてだけ二人の間に存在しているのではないんだろうか。

なぁ~どと考え出すと、どんどんどんどんわからなくなっちゃってきて、
悶々悶々と悩める大正時代の作家のように眉間に皺が寄っちゃって、
しかし眉間に皺が出来るのはよろしくないのであって、
この映画はお肌にも悪いのかもしれない。

しかし吉岡くんファンにとってはあまりにも美味しすぎる作品なので、
ついつい繰り返し観てしまうのでありますよ~。

この作品でのモックンと吉岡くんは、これでもかっ!というくらいに対照的。
視覚的にはまるでオセロの駒の裏表だし、
俺はやるぜぃイケ面真夏蠅モックンに対して、
吉岡くんときたらまさに悩める儚きプレーリードッグくん。

時に漫画チックになる演出の演技しにても、
モックンはデビルマンやマジンガーZの世界で
やたらとぎゃーぎゃーわぁーわぁーやかましいのに対して、
吉岡くんは萩尾望都や紡木たくの描く世界に見られる、
ひっそりと精神世界を彷徨い続ける男の子。
もうどうしちゃったのっ?ってくらいに、

は・か・な・い。

もし「儚さ王者選手権」とかがあったら、この人は絶対日本代表になって、
ホビット代表のフロドと王座を争うと思う。
それくらい儚いし、そして切ないのでごじゃる。

いくらヒロインのリコが切なそうにしても、ヨヨヨと泣きそうになっても、
吉岡くんには絶対的に敵わない。

一矢の方がリコより全然よっぽどヒロインくさいのでR。

シュウちゃんがリコを抱きしめるより、シュウちゃんが一矢を抱きしめるほうが激しいし、
情熱的だし、そしてなにより見ているこっちがえっらいドキドキしてしまう。

それは、多分に吉岡くんの、あの力のまったく入っていないアメーバー的な
ぐにゃりんことした体のせいだと思う。

だいたいの役者さんは、ぐったりとした体をゆすられるシーンでも、
なんとなく体にどこかしら力が入っているのがわかるけど、
吉岡くんの場合、それが全くない。
もうほんとに糸の切れたマリオネットみたいにぐにゃら~んとしてる。
それはそれはナスガマンマミ~ヤのオーソレミーヨー。

そこにきて更に、ボタンかけ忘れてまっせ旦那、って突っ込みたくなるほどの
シャツの開き具合や、更に更にそれをシュウちゃんに
揺さぶられて思わずこんにちは~してしまう透き通った白い肌くん達小道具が大活躍! 

って今書いていて本当に一体どんな映画なのっ?!

ってつっこみいれたくなっちゃったよ~。
ごめんよ、よしおかく~ん、こんな邪なファンでぇ。
だけどやめないよ~。
君には人をこぉ~んな気持ちにさせてしまう魔性の魅力があるのだよん。

しかし吉岡君、君の名誉のために(って全然余計なお世話だろうけど)言っておくが、
何も私はエロオヤジと化していつも君を見ているのではないぞよ。

この映画の君も役者として素晴らしかったよ。
まるでゲートをフライングして飛び出してしまった競走馬のようなモックンを、
見えない馬上の旗手としてうまくなだめる様にしっかりと
フォローしている君の演技はたいしたものだと心の底から思いましたですよ。

長年ファンをしてきてほんとによかったなぁって、思ったですばい。

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