月のカケラと君の声

大好きな役者さん吉岡秀隆さんのこと、
日々の出来事などを綴っています。

ノンポリくんは語る

2007年05月25日 | 杉田監督作品


高校三年生の西脇ノンポリくんは、




えっらいええ感じ。




ええ感じすぎて、何から書いていいのやら、
あっちも書きたいし、こっちも書きたいしで、
おせちもいいけどカレーもね、みたいな
いつも以上にわけわからん状態になってしまうのでありまする。


このドラマは、私の第四次吉岡大噴火を起こさせた、
当時かな~りどっぷりどすこい彼の深みにはまってしまった
作品でありまして、そんでもって更になんと、
筒井君と萩原君という、ダブルちょびウフ♡俳優さんたちとの
ドリ~ム共演ときたもんだよ、ストライクゾ~ン!
って感じで、その当時の私ときたら、
博多どんたく大祭りついでにねぶた祭りもドドンパドン!
ってな制御不能のうかれっぷりでありました、困ったもんだよあたしったら。


初見当時は全く思いもしなかったけれど、
今見返してみると、学ラン着てその他大勢、
みたいな普通の学校生活を送っている吉岡君が
てんこ盛り永久保存されているなんて、こりゃ~もう、
幻のネス湖のネッシー映像より貴重な作品でございますだば。

ありがと~ごぜ~ますだ~、杉田監督。


ふつ~の高校三年生の生活模様を、
これまたふつ~にそのま~んま演じてくれた、
吉岡君がたまらんとですよ~ん。

そんでもってこのノンポリくんってば、
ニッポン全国お手上げだよ吉岡くん、の神業ナレーション付でありまするだ!


声にまで表情があるヒデタカくんならではの、
極上ナレーション・ノンポリバージョンでございますったらたまりませんわ。


なんていうんでしょ~ね~、ほんとにこの人って・・・・・
天才だと思う。

これはもう、人間国宝ものじゃよ。


この人の声色は、単独交響楽団で名曲アルバム、
ってな、哀しくも優しく調べを奏でる
それはそれは美しい旋律をもっているわけで。

それは言葉という人間のツールを、
詩情にまで昇華させながらも、同時に
人の脳裏にも根深く棲み付いてしまうという、
一種の凄みももっておられるわけであり。

彼が言葉にその声をのせる時、その声音は
ただ心情を朗読して話を進行させる、という
道具としてのナレーションであるのでは決してなく、
それはあくまでも人物として空間に存在しながら、
見る人の心に役と織り交ぜた彼の心情を響かせてしまう、
という「そこにいる息吹」の生息波動になるのだと思われ。

まったくもってお手上げさぁ、セニョ~ル~。


冒頭の風間さんのナレーションから吉岡君のナレーションに
被ってバトンタッチしていく場面での彼の声は、
低く流れるアダージョ。

彼はここで、きちんと風間さんからの感情のバトンを
受け取っているのでありますね。

ただ単にその声を風間さんのナレーションに上塗りしているのではなく、
20年後の西脇氏へと変遷していくその一番始めの黄昏バトンを
その細かな感受性の声音波動によって微妙に繊細に表現しているわけで。

その彼の短く被っていくナレーションは、なんていうか、
一面に広がり実った稲穂畑の上を、晩秋の風がソワっと
緩やかに金色に波打って吹いていくような感覚の声音であり、
それはなんともいえない郷愁と、
実りの中にある僅かな侘しさのニュアンスをもって
とても心地よく、そして微かに切なく心に響いてくるとですね。

その彼のアルファー音で、この物語は静かに幕を開けていくわけで。

くぅ~、やるねぇ、ヒデタカく~ん。


オープニングタイトルの後に続くノンポリくんの語りは、
ゆ~っくりと幕を上げていく垂れ幕調であります。

だら~んと伸びきったトーンが徐々に僅かずつ上昇していき
緩やかな曲線を描いて1970へと時が戻っていく。

その後に繰り広げられる宿敵・工業高校の皆さんとの乱闘の後、
メイン四人の登場人物を紹介するノンポリくんの語り音は、
そのBGMと相俟って、それは気だるいサンバなリオデジャネイロ。                        
                   ↑  
            ヒデタカターン・ツイストであります。

この声音リズムによって、見る側は、
スィ~ンとそこから一気に加速して、西脇氏の青春時代に
タイムトリップできるわけでありますよぉ、のびたく~ん。



この物語前半での彼の声音は、まさに青春ど真ん中であります。

「そこ」にある幸福感に包まれた
十代の躍動感、純情感、感傷感、そして倦怠感、焦燥感を
まとめて全部純粋すし詰めパックにした彼の声音は、
彼の演技と相乗する絶妙な演出効果を果たし、
西脇氏の「あの当時」を、受け手にリアルに納得させてしまうのでありますだでおっかさん! 

な~んてブリリアントなのかしらぁ~、まいっちまうわぁ、あちしは。


そして物語後半からの彼の語りは、話の推移に合わせて、
前半の暢気ともとれる屈託さはスッとなりを潜めて、
ノンポリくんの持つ走度と微熱を、徐々にゆっくりと
落としていきながら終盤へと向かっているわけで。

そうしてもっていったラストで、彼はそこから
現在の西脇氏を演じる風間さんに
その感情バトンを戻しているわけであり。


このドラマを唯の感傷物語として終わらせない話のループを、
彼の語りの速度と温度のバランス調でもって
完璧に作って結んでいるのではないのかと思うでありますだ。

すごいぜよ・・・。
杉田 & ヒデタカ コンビってば。

受け取ったバトンを持ってゆるやかに加速し続け、
そして終盤に向けてゆっくりと減速しながらバトンを戻すという、
箱根駅伝のような芸当でありますだよ、驚いちゃうね、まったくもう。



なんつーかですね、彼の声には光と翳もあるわけで。

それはもちろん光そのもの、翳そのものとして響いてくるときもあれば、
それとは逆に、光に落とされる翳としても、翳の裏側にある光としても
存在しておるわけであり。


そして、場面によってその旋律を
シャープにしたりソフトにしたり、
温めたり冷ましたり、
遠のいたり近づいたりしての
極上あっぱれなバランス感覚でもって、
映像にもう一つの色彩物語をさりげなく乗せているわけでありますね。


これが神業語り部長者ヒデタカの醍醐味なのじゃ~、
ぼうやぁ~よいこだねんねしな~♪ (←よくわからん・・・)

たまらんですよ、ほんとにもう。
ビバッってビバってビバノンノンでございますわ。


吉岡く~ん、君は、
さりげないという難技をさりげなくこなしてしまうというさりげない顔した
さりげない美形のさりげない天才なさりげ帝王なのだね。(←しつこい・・・)


まったく、お主ときたらほんとに・・・惚れるじゃないか。


つづく、であります。
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