「世に生を得るは事を成すにあり」

日本の歴史上の人物で、人気のあるのが坂本龍馬だ。
そんな彼は、冒頭の言葉を残している。
つまり、人が生まれてくるのは何事かを成し遂げるためだという事なのだろう。
ちょっと大げさな感じもするのだが。

◆はてさて、おいらにも成し遂げることがあるのかな
　現代社会では、あまりにも多くの情報があふれている。
　それによって、かえって大事なことを見失う面もあるようだ。
　情報を集めて考えてばかりいても、何の役にも立たない。
　何かを成し遂げるにあたって大事なことは、行動することだそうだ。
　行動することで知恵が浮かび、自らの誤りが分かり、多くの人の助言や助けも得られる。

　二宮尊徳も、「朝夕に善を思っていても、その善事を実行しなければ善人とは言えない。
　　　　　　　　常に悪を企んでいても、悪事をしなければ悪人とは言えない。
　　　　　　　　だから、修行に時間を費やすより、小さな善事でも実行することが尊いのだ。」と言う。
　時には熟慮も必要なのでしょうが、たしかに考えてばかりでは何事も起きないのでしょう。
　何も大それたことでなくとも良いのでしょう、ささいな善事を実行していきたいものです。

　イソップ寓話にこんなのがあったな。
　天文学者が夜ごと外に出て星を観察していた。
　ある日、心がすっかり空にあったので、小川にはまってしまった。
　通りがかりの人は、先生、空のものは良く見えても、足元は見えないんですかいとあきれた。
　大層な空理空論を語るくせに、人間として当たり前のことができない輩がいるものだ。
　ささいな善事との対比が際立つものだな。