そうすけは自分を哀れむ。
不安の種を探し、うまくいっていない部分に意識を向けている。
はじめは不満だった。コップに水が入っていないければ、「水をください!」と叫ぶ。誰かが注ぐと半分しか入っていないからもっとくれとのぞむ。しかし、次は誰も注いではくれなかった。
コップに水が半分はいっているのに、「半分しか入っていない」と不安になる。
この水を減らすな。みんなやっている。できるはずだ!と声が聞える。
そうすけは、コップの水が飲めなくなってしまった。
「皆はできているというのに、できない自分が悪い。」
かなしい。つらい。茫然としてくる。意識が遠のき、自分を失っていった。
人生のほとんどを自己憐憫に浸りながら過ごしている。
それは、そうすけが望むことを選んでいるのだ。