自己啓発本を読むと前向きになれるような気がしてしまう。
日々、時間に追われ、自分がわからなくなってしまうときにアルコールとともに手に取ってしまうのだ。
中年から初老になろうとしている男が自己を啓発をしても行動力とセンスが欠けているのだから現状は変わらない、というよりゆるやかに望んでいない方向に転がっている。
この流れは如何ともし難い。身をゆだねながら、目先の仕事と食事をまわしている日々が続いている。
ふと、ポジティブな言葉をもとめてしまうのだ。そして、なんだかできそうな気がして、酔いがさめれば、ゆるりと転がりだす。
それがささやかな、わが抵抗なのだ。