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うどんの研究
連載中
(13)うどん雑学
3.小麦粉の地域の食文化料理
㉓岡山県
★鴨方手延べ素麺 4/5 new
鴨方素麺のはじまりは、古く
九世紀ごろとされ、「吉備の
国に麦切りと言うものあり」
と古文書に書き残されており
、名産として朝廷に献上され
たと言われています。 現在の
製麺技術は、江戸時代後期の
文政年間、浅口郡口林村(現
里庄町津江)の原田敬助と言
う人が、お伊勢参りの途中、
播州でそうめんを食したこと
がもとで、小坂東村の杉谷川
に製粉のための水車を作り、
播州から練達の職人を呼んだ
のが始まりと伝えられていま
す。
(次回に続く)
★鴨方手延べ素麺 3/5
「索餅」は、小麦粉、米粉に
塩水を加えて混ぜ合わせ、引
き延ばして縄のようにより合
わせた麺で「麦縄」とも書か
れていました。索餅は鎌倉時
代に入るとあとから伝来して
きた点心の影響を受けて、次
第にうどんに近い食べ方にな
っていき、室町時代には、製
法はさらに現在に近くなり、
当時の文献によると呼び名も
索麺・素麺に変わってきてい
ます。江戸時代になると各地
で特色ある素麺が作られるよ
うになりました。
(次回に続く)
★鴨方手延べ素麺 2/5
安達巌著「たべもの伝来史」
によると奈良時代の日本に醤
油、納豆、胡麻油、ワンタン
等15種類に及ぶ調理加工品が
伝来していますが、その中に
唐菓子(からくわし)と呼ば
れる一種の粉食菓子があり、
儀式用の供え物や接待用の高
級菓子として数多くの種類が
唐(中国)から渡ってきてい
ます。これらの菓子は小麦粉
や米粉に塩などを加えて練り
合わせ、蒸したり、油で揚げ
たりして作ったと言われてい
ます。唐菓子の一つである「
索餅(むぎなわ)」は、当時
の菓子の中で最も広く普及し
、素麺の原型となりました。
(次回に続く)
★鴨方手延べ素麺 1/5
小麦の栽培に適した風土の中、
瀬戸内海の良質な塩や遥照山
からのきれいな水、「晴れの
国岡山」と呼ばれるように冬
季晴天に恵まれて乾燥した冷
風で湿度が少ないなど、温暖
で安定した気候の好条件のも
とで生まれた岡山県西部に位
置する鴨方町の手延べそうめ
んは、岡山県を代表する麺で
す。
(次回に続く)
㉒大阪
★きつねうどん 2/2
その薄味のうどんに甘辛く煮
た“おあげさん”いわゆる油あ
げを入れたものが『きつねう
どん』ですが、これを考案し
たのが大阪船場のうどんや「
本舗松葉家」の創業者宇佐美
要太郎氏であると言われてい
ます。『油あげ』がなぜ『き
つね』かと言うと、これはい
なり寿司と同様、キツネの好
物が油揚げだとされているこ
とに由来するということです。
大阪弁で「きつねうどん」と
発音すると「けつねうどん」
と聞こえるということから『
けつねうどん』とも言われま
す。また、信太の葛の葉の森
の狐の伝説にちなんで『しの
だうどん』とよぶところもあ
ります。
(次回に続く)
★きつねうどん 1/2
また、大阪の味と言えば『き
つねうどん』が挙げられます。
粉を使った「うどん」自体は
大阪発祥のものではありませ
んが、これに“まったりした
味のだし汁”と“おあげさん”
が一緒になると大阪名物とな
るのです。大阪は、その昔「
天下の台所」と称されたとお
り、全国各地からの食べ物が
集積したところです。そんな
中に昆布や鰹節、鯖節なども
豊富に集まり、大阪に多くの
昆布問屋があるのもその所以
です。大阪人はこれらを吟味
し、使いわけてこくと風味の
あるだし汁を作りました。よ
く「関西は薄味」と言われま
すが、それはだしの味がきい
ているから、しょうゆや砂糖
を控えたものとなるのです。
(次回に続く)
★イカ焼きの作り方
イカ焼きのポイントは、プレ
ス(生地を挟み込んで)して
焼き上げるところに”こつ“が
あるのですが、家庭でそれを
買いそろえる人は、よほど ”
通 “な人?ここでは、フライ
パンを使ってのレシピを紹介
します。
(次回に続く)
★イカ焼き
大阪での『粉もの』と言えば
『お好み焼き!』『たこ焼き
!』と言うことで紹介させて
いただいたところですが、『
たこ』があって『いか』はな
いの?と思われている方もい
らっしゃるのでは…
そう。あるのです。『イカ焼
き』が。えっ?イカをまるま
る焼いて粉もの?いえいえそ
れは「イカの姿焼き」。大阪
の「イカ焼き」は小麦粉の生
地にイカを入れて焼き上げた
、れっきとした『粉もの』な
のです。とってもシンプルな
食べ物なのですが、これがま
たうまい! イカ焼きの発祥
は、せんべい職人の賄いに、
せんべいを焼くときに使用す
る挟み込み焼き上げるように
作られた鉄板を使って焼いた
ものを食していたのが次第に
店頭で販売されるようになっ
たということです。
(次回に続く)
㉑愛知県
★家庭でできる簡単「ういろ」
名古屋を中心とした中京地区では
「ういろ」が古くからつくられ、
その淡白で上品な舌ざわりと風味
が親しまれています。一般家庭で
も簡単につくられ、その素朴な味
わいが魅力で、広く引き継がれて
います。この「ういろ」のレシピ
は『あぐいくらしの会会長―中嶋
昌』様のご提供によるものです。
(財)製粉振興会・(社)栄養改善
普及会主催で愛知県製粉協会・中
日本製粉事業協同組合の協賛で名
古屋で行う「料理と小麦粉」セミ
ナーで、小麦粉を使った料理実習
と試食会で使われるものの一部で
す。
★もう一つの名物「釜揚げうどん」
愛知県を代表する食べ物の中にキ
シメンと共に忘れてならないのが
、「釜揚げうどん」があります。
多めの湯で茹でたうどんを釜から
揚げ、茹で汁と共に器に入れ、そ
れを付け汁に付けて食べるのが釜
揚げうどんの食べ方とされていま
す。しかし、茹で上がったのを湯
につけたままにしておくと、食感
が落ちるため、茹で上がった直後
にうどんを冷水にさらしうどんを
締め上げ、冷水で洗うことにより
ぬめりもとれるので食感がよくな
ります。 当地の釜揚げうどんは一
端茹で上がったら、冷水で締め、
更にもう一度熱湯にくぐらせ、湯
とともに桶に入れて食べます。一
段と歯応えがあり、もちもち感が
あるため好まれています。出汁は
濃いめの鰹出汁が基本で腰の強い
のをツルツルと食べる。出汁や薬
味は、その人の好みでいろいろな
組み合わせでご賞味下さい。
(次回に続く)
★地域の材料で簡単にできる
「煮込みうどん」
「味噌煮込みうどん」は先回紹介
しましたが、 特別な材料を必要と
しないことが特色です。 地域的に
異なる主な材料の特色を補足すれ
ば、一般的に尾張・名古屋地方は
鶏肉、長ねぎなど、最近は名古屋
コーチンを使い、三河地方では豚
肉に白菜などを使います。その地
方・地方、時代・時代で材料は異
なっていますが、産地でとれる野
菜を入れて、何時でもどこでもで
きる庶民的な食べ物です。
(次回に続く)
★静岡・愛知「赤味噌地帯」
の境界線
日経新聞の「食の東海道」の中で
浜松を過ぎて徐々に赤味噌が増え
、岡崎まで行かなくても豊橋で圧
倒的になる。三河に一 歩足を踏み
入れれば文句なしの赤味噌地帯だ
。「うどん」「そば」という大衆
食、味噌という基本調味料が浜名
湖西岸で画然と分かれていること
は、日本の食文化を考える上で重
要な分岐点と述べられていた。
(次回に続く)
★赤味噌は愛知・名古屋の代名詞
味噌は古くから代表的な栄養成分
である植物性たんぱく源とされ、
ご飯、味噌汁と同様に、うどんの
つゆなどに組み合わせて生活の中
で重宝されてきました。赤味噌は
愛知県の尾張・三河地区代表選手
。色・味・香りが天下一品の『赤
出八丁味噌』です。良質の丸大豆
と食塩、水が八丁味噌の原料です。
赤味噌のルーツは三河岡崎ですが
、今は愛知県を代表する味ばかり
でなく、広く中京圏にも広がりを
見せ、親しまれ愛用されています
。そして八丁味噌は、煮込みうど
ん、味噌ラーメン、味噌カツ、味
噌赤ダシなど、愛知で生活する人
には日々欠かせないものとして幅
広く根付いています。 この味噌
づくりを代表するのが、『八丁味
噌』です。十九代続いた「合資会
社・八丁味噌」であり、その伝統
を守り続け、広く地域の食文化の
基礎を成しています。
(次回に続く)
㉓岡山県
★鴨方手延べ素麺 4/5 new
鴨方素麺のはじまりは、古く
九世紀ごろとされ、「吉備の
国に麦切りと言うものあり」
と古文書に書き残されており
、名産として朝廷に献上され
たと言われています。 現在の
製麺技術は、江戸時代後期の
文政年間、浅口郡口林村(現
里庄町津江)の原田敬助と言
う人が、お伊勢参りの途中、
播州でそうめんを食したこと
がもとで、小坂東村の杉谷川
に製粉のための水車を作り、
播州から練達の職人を呼んだ
のが始まりと伝えられていま
す。
(次回に続く)
★鴨方手延べ素麺 3/5
「索餅」は、小麦粉、米粉に
塩水を加えて混ぜ合わせ、引
き延ばして縄のようにより合
わせた麺で「麦縄」とも書か
れていました。索餅は鎌倉時
代に入るとあとから伝来して
きた点心の影響を受けて、次
第にうどんに近い食べ方にな
っていき、室町時代には、製
法はさらに現在に近くなり、
当時の文献によると呼び名も
索麺・素麺に変わってきてい
ます。江戸時代になると各地
で特色ある素麺が作られるよ
うになりました。
(次回に続く)
★鴨方手延べ素麺 2/5
安達巌著「たべもの伝来史」
によると奈良時代の日本に醤
油、納豆、胡麻油、ワンタン
等15種類に及ぶ調理加工品が
伝来していますが、その中に
唐菓子(からくわし)と呼ば
れる一種の粉食菓子があり、
儀式用の供え物や接待用の高
級菓子として数多くの種類が
唐(中国)から渡ってきてい
ます。これらの菓子は小麦粉
や米粉に塩などを加えて練り
合わせ、蒸したり、油で揚げ
たりして作ったと言われてい
ます。唐菓子の一つである「
索餅(むぎなわ)」は、当時
の菓子の中で最も広く普及し
、素麺の原型となりました。
(次回に続く)
★鴨方手延べ素麺 1/5
小麦の栽培に適した風土の中、
瀬戸内海の良質な塩や遥照山
からのきれいな水、「晴れの
国岡山」と呼ばれるように冬
季晴天に恵まれて乾燥した冷
風で湿度が少ないなど、温暖
で安定した気候の好条件のも
とで生まれた岡山県西部に位
置する鴨方町の手延べそうめ
んは、岡山県を代表する麺で
す。
(次回に続く)
㉒大阪
★きつねうどん 2/2
その薄味のうどんに甘辛く煮
た“おあげさん”いわゆる油あ
げを入れたものが『きつねう
どん』ですが、これを考案し
たのが大阪船場のうどんや「
本舗松葉家」の創業者宇佐美
要太郎氏であると言われてい
ます。『油あげ』がなぜ『き
つね』かと言うと、これはい
なり寿司と同様、キツネの好
物が油揚げだとされているこ
とに由来するということです。
大阪弁で「きつねうどん」と
発音すると「けつねうどん」
と聞こえるということから『
けつねうどん』とも言われま
す。また、信太の葛の葉の森
の狐の伝説にちなんで『しの
だうどん』とよぶところもあ
ります。
(次回に続く)
★きつねうどん 1/2
また、大阪の味と言えば『き
つねうどん』が挙げられます。
粉を使った「うどん」自体は
大阪発祥のものではありませ
んが、これに“まったりした
味のだし汁”と“おあげさん”
が一緒になると大阪名物とな
るのです。大阪は、その昔「
天下の台所」と称されたとお
り、全国各地からの食べ物が
集積したところです。そんな
中に昆布や鰹節、鯖節なども
豊富に集まり、大阪に多くの
昆布問屋があるのもその所以
です。大阪人はこれらを吟味
し、使いわけてこくと風味の
あるだし汁を作りました。よ
く「関西は薄味」と言われま
すが、それはだしの味がきい
ているから、しょうゆや砂糖
を控えたものとなるのです。
(次回に続く)
★イカ焼きの作り方
イカ焼きのポイントは、プレ
ス(生地を挟み込んで)して
焼き上げるところに”こつ“が
あるのですが、家庭でそれを
買いそろえる人は、よほど ”
通 “な人?ここでは、フライ
パンを使ってのレシピを紹介
します。
(次回に続く)
★イカ焼き
大阪での『粉もの』と言えば
『お好み焼き!』『たこ焼き
!』と言うことで紹介させて
いただいたところですが、『
たこ』があって『いか』はな
いの?と思われている方もい
らっしゃるのでは…
そう。あるのです。『イカ焼
き』が。えっ?イカをまるま
る焼いて粉もの?いえいえそ
れは「イカの姿焼き」。大阪
の「イカ焼き」は小麦粉の生
地にイカを入れて焼き上げた
、れっきとした『粉もの』な
のです。とってもシンプルな
食べ物なのですが、これがま
たうまい! イカ焼きの発祥
は、せんべい職人の賄いに、
せんべいを焼くときに使用す
る挟み込み焼き上げるように
作られた鉄板を使って焼いた
ものを食していたのが次第に
店頭で販売されるようになっ
たということです。
(次回に続く)
㉑愛知県
★家庭でできる簡単「ういろ」
名古屋を中心とした中京地区では
「ういろ」が古くからつくられ、
その淡白で上品な舌ざわりと風味
が親しまれています。一般家庭で
も簡単につくられ、その素朴な味
わいが魅力で、広く引き継がれて
います。この「ういろ」のレシピ
は『あぐいくらしの会会長―中嶋
昌』様のご提供によるものです。
(財)製粉振興会・(社)栄養改善
普及会主催で愛知県製粉協会・中
日本製粉事業協同組合の協賛で名
古屋で行う「料理と小麦粉」セミ
ナーで、小麦粉を使った料理実習
と試食会で使われるものの一部で
す。
(次回に続く)
★もう一つの名物「釜揚げうどん」
愛知県を代表する食べ物の中にキ
シメンと共に忘れてならないのが
、「釜揚げうどん」があります。
多めの湯で茹でたうどんを釜から
揚げ、茹で汁と共に器に入れ、そ
れを付け汁に付けて食べるのが釜
揚げうどんの食べ方とされていま
す。しかし、茹で上がったのを湯
につけたままにしておくと、食感
が落ちるため、茹で上がった直後
にうどんを冷水にさらしうどんを
締め上げ、冷水で洗うことにより
ぬめりもとれるので食感がよくな
ります。 当地の釜揚げうどんは一
端茹で上がったら、冷水で締め、
更にもう一度熱湯にくぐらせ、湯
とともに桶に入れて食べます。一
段と歯応えがあり、もちもち感が
あるため好まれています。出汁は
濃いめの鰹出汁が基本で腰の強い
のをツルツルと食べる。出汁や薬
味は、その人の好みでいろいろな
組み合わせでご賞味下さい。
(次回に続く)
★地域の材料で簡単にできる
「煮込みうどん」
「味噌煮込みうどん」は先回紹介
しましたが、 特別な材料を必要と
しないことが特色です。 地域的に
異なる主な材料の特色を補足すれ
ば、一般的に尾張・名古屋地方は
鶏肉、長ねぎなど、最近は名古屋
コーチンを使い、三河地方では豚
肉に白菜などを使います。その地
方・地方、時代・時代で材料は異
なっていますが、産地でとれる野
菜を入れて、何時でもどこでもで
きる庶民的な食べ物です。
(次回に続く)
★静岡・愛知「赤味噌地帯」
の境界線
日経新聞の「食の東海道」の中で
浜松を過ぎて徐々に赤味噌が増え
、岡崎まで行かなくても豊橋で圧
倒的になる。三河に一 歩足を踏み
入れれば文句なしの赤味噌地帯だ
。「うどん」「そば」という大衆
食、味噌という基本調味料が浜名
湖西岸で画然と分かれていること
は、日本の食文化を考える上で重
要な分岐点と述べられていた。
(次回に続く)
★赤味噌は愛知・名古屋の代名詞
味噌は古くから代表的な栄養成分
である植物性たんぱく源とされ、
ご飯、味噌汁と同様に、うどんの
つゆなどに組み合わせて生活の中
で重宝されてきました。赤味噌は
愛知県の尾張・三河地区代表選手
。色・味・香りが天下一品の『赤
出八丁味噌』です。良質の丸大豆
と食塩、水が八丁味噌の原料です。
赤味噌のルーツは三河岡崎ですが
、今は愛知県を代表する味ばかり
でなく、広く中京圏にも広がりを
見せ、親しまれ愛用されています
。そして八丁味噌は、煮込みうど
ん、味噌ラーメン、味噌カツ、味
噌赤ダシなど、愛知で生活する人
には日々欠かせないものとして幅
広く根付いています。 この味噌
づくりを代表するのが、『八丁味
噌』です。十九代続いた「合資会
社・八丁味噌」であり、その伝統
を守り続け、広く地域の食文化の
基礎を成しています。
(次回に続く)
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