【宗教食】Kosher Meals / KSML / コーシャーミール
日本人にとっては未知なる宗教、ユダヤ教。
とはいえ、アンネ・フランクがナチスドイツの迫害から逃れている間につけた「アンネの日記」は、日本人には余りにも有名ですし、今日では、イスラエルがユダヤの国だということは皆さんもご存じのとおりですね。
では、ユダヤ教ってどんな宗教で、その人が食べる特別機内食コーシャーミールってどうなってるんでしょうか?
ユダヤ教の戒律って大変厳しくて、食事についてもいろいろ制限されています。そういうわけで、ユダヤの国以外で食べる機内食はかなり特別仕様で、世界中では数社でしか製造されていません。
今回、関西-香港間で全日空に搭乗、往復のフライトでそれぞれコーシャーミールを試してみました。
製造会社はイギリスのユダヤ教ミールの専門会社であるHERMOLIS社です。この会社のコーシャーミールは、製造後本人以外(要はユダヤ教徒以外)が直接その食べ物に触れることがないよう、2重にシール(封印)して冷凍保存されます。そしてフライトで使う24時間以上前に機内食会社によって解凍されて飛行機に搭載されます。
世界で60以上の航空会社で提供されているようですが、ファーストクラス、ビジネスクラスにも対応できるよう、その内容、ボリュームは通常のエコノミークラスの機内食よりも立派です。
味の印象としては、イギリス人のつくった料理からすると、かなりおいしいかもしれません。
*NH 全日空
NH175 関西-香港(昼食対応コーシャーミール)
↑ 外装ボックスのまま客室乗務員が座席まで持ってきてくれます。自分自身で外装ボックスからプラスチックボックスを取り出し、ラップやシール(封印)に異常がないか確認します。
↑ さらに、メインディッシュを温めてもらうために外装フィルムも自分自身で外します。
↑ メインシッシュのカバーには使用されている食材とユダヤの認証マークが印字されています。
↑ プラスチックボックスもユダヤ認証のシールがされています。
↑ メインディッシュが温められてサービスされますが、シールはされたままですので、自分でメインディッシュやプラスティックボックスのシールを切って開封します。
メインディッシュ:グリルサーモン、ポテト、キャロット、グリーンビーン
デザート:チョコレート・ガトー
デザート2:ブランデー・スナップ
フルーツ:フルーツカクテル
その他:パン、クラッカー、ミントチョコレートトリュフ、カップウオーター
NH176 香港-関西(夕食対応コーシャーミール)
↑ 同じく外装ボックスのまま一旦客席に届けられます。
↑ 外装ボックスからプラスチックボックスを取り出し、シールの破れがないか確認して、再び客室乗務員へメインディッシュを加熱してもらうために戻します。
↑ 約20分後、温められたミールが届けられました。
メインディッシュ:チキン、バスマティライス、
デザート:アップルクランブルケーキー
デザート2:フルーツシロップ漬
フルーツ:スモークサーモン、キャベツ、オリーブ
その他:パン、クラッカー、ベリーチョコレートトリュフ、カップウオーター
↑ 旅客向けのメッセージカードが入っていました。
コーシャーミールは、ユダヤ教徒でないとオーダーできない特別機内食ではありませんが、興味本位でオーダーする人がふえると機内でのサービスが混乱する可能性があります。良識のある皆さんはマネはしないでください。