山小屋の夜は更けて
楽しい夕餉
客達は若かりし時の思い出話で盛り上がる。 あの山登ったこの山登ったと。 自慢げにかたる横顔がいいね。 そうみんなお年ですから。 お互い自慢話でいいじゃないか。
山小屋の置きピアノをひく人がいた。 ショパンのノクターンだった。
明朝は大菩薩嶺に登る人たちが早々と部屋に戻って行く。ボクはひとり残された。 急な足の痛みで明日の登山は断念。
階段も上がれないので小屋のご主人の好意に甘えて下の階にセットしていただいたベッドで眠ることに。
痛みと無念のおもいで夜が明けるのを待つ。