この厳しい寒さの年の瀬に、
蘇ったものが3つある。
一つ
天体望遠鏡
数年は眠っていたはず。
澄み切った冬空が、怠惰な自分を目覚めさせてくれた。
ファインダーの調整から始め、赤道儀のモータードライブの確認、駆動用バッテリの充電。
と、やることがいっぱいだ。
一応無事を確認して、野っぱらに出かける。北風びゅうびゅう。
2日続ける。
三日月と金星が西の空に輝いている。寒さに震えながら暫し眺める。
この冬の目標はアンドロメダ銀河を写真におさめることだ。
うまくいくかな?
神の音
先日、近くの教会で催されたチェロのクリスマスコンサートに行く。
初めて入るその教会は、スタッフの方がにこやかに迎えてくれた。
チェロ奏者は長年都内のオーケストラでトップをつとめられてきた人。
スウェーデン生まれで、長年日本人にお住まいで、奥さんは日本人。
奥さんがピアノ伴奏をなさっている。
いきなり始まった無伴奏のチェロは、あっという間に教会中に響きわたった。
そして、わが脳髄に直撃してきた。
なんだこの音は。
これがチェロの音なのか?
無伴奏の曲から始まり、奏者の日本語によるコメントをはさみながら、
おおよそ一時間半ちかく演奏が続いた。休むことなく。
最後の曲は、カザルスの鳥の歌だった。
すべての演奏が、こころをうつ。
教会ホールの音響効果もいいのか、とにかくスケールの大きな響きが教会に満ちる。
さらに卓越した技巧
神がかった音楽とは、このようなことを言うのだろうか。
演奏のあと、牧師もかねておられる演奏者は、
キリスト教についての説教をユーモアを交えながら、
熱く語られた。
ここは教会だ。
牧師さんの説教をありがたく拝聴した。
わがチェロはもっともっと精進することを誓います。
アーメン。