貧乏人のボクがチェロを2台も持っている。
未だにろくに弾けないのに。
原木から作ってもらったチェロのメンテナンスが終わったので受取に行った。
この新しいチェロはとても気に入っている。
裏板が一枚で出来ている。自慢するのも恥ずかしいが。
(チェロの裏板一枚切り出すために大木が犠牲になる。
通常のチェロは2枚の貼り合わせで作られる)
2台のチェロは音の実験のためではない。
ただ音というか音質には興味があり、
チェロ始めた頃は弦の交換を頻繁にしていた。
音の違いを試していた。
オーディオも然りだ。
自作アンプ、自作スピーカ色々と。
音楽より音を楽しんでいたかもしれない。
今は音楽を愛してる。
毎日が音楽ありきの生活だ。
あるときとある人から、開放弦はきれいだねと言われた。
初心者にとってこれは強烈なパンチだった。
今では笑い草になっているけど。
今は少しわかる。開放弦の響きこそ奥が深いことを。
チェロの個性がちょくに出るので開放弦の音こそ馴染めなくてはならないことを。
2台のチェロの音の違いはあると思うが、
今は少しわかる。
結局は弾き手の技量とハートなんだろうということを。
チェロ初心者の発表会を聞きに行ったとき、
ゲストの手慣れた演奏より、バッハのシンプルな曲を弾いていた人の演奏に惹かれたのはなぜだったのか。
演奏者のひとそのものが出ていたように思えたからか。
もうすぐボクも発表会だ。
どうする?