鳥まり、参る!

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思い出してみて、あの頃の境遇。

2021年09月10日 | シリアス
【慣れ親しんだ境遇は繰り返してしまいがち】

とあるスーパースター(女性)は、

「お父さんとお母さんが仲良くしてる円満な家庭」

に憧れていた。

自分の父親と母親は仲が悪く、子どものときに離婚したからだ。

父親は病的な浮気性だった。

「私は幸せな結婚をして円満な家庭を築いてみせる」

「浮気する人はぜったいぜったい嫌。

 私はそんな男は選ばない」

と誓った。

大人になった彼女は、努力を重ねてスーパースターへと出世していく。

そして美しい夫と結婚した。

美しく人気者の彼は嫉妬からか根も葉もない噂をあちこちで書きたてられていた。

「ものすごい遊び人」

だとか、

「同業の美人ほぼ全員に手を出したらしい」

「ファンだって見境なく手を出す奴って有名」

と。

彼女は信じなかった。

そんなのは心の醜い人たちの妄想だと思った。

恋人時代二人はラブラブだったし、婚約期間も結婚式もすばらしい思い出ばかりだ。

「ああ、これで大丈夫だ、なにもかもー…」

やっと安心できたと思ったある年、夫の不倫が暴かれた。

あんなに浮気だけは無理だったのに。

幸せな結婚をしたかったのに。

なぜ?なぜ?なぜー…。

…はい、たとえ話終わり。

これはすごーくよく起こる話です。

あんなに嫌だと、これだけは選ばないと誓っていた未来を、気付けば生きている。

悲しみの連鎖。


虐待の世代間連鎖、依存症患者の子どもが

「自分は親のようにならない」

と強く願い誓っていても、同じ依存症になってしまったり、結婚相手が依存症患者だったりする。

※私は親のようにならない 改訂版 嗜癖問題とその子どもたちへの影響 (アマゾン)

…クラウディア・ブラックのこの本はやはり読み継がれるべきだと私は思う。

※子どもを生きればおとなになれる―「インナーアダルト」の育て方(アマゾン)

…これも。

※クラウディア・ブラックのメッセージ(アスク・ヒューマン・ケア)

浮気癖も依存症だと私は思うよ。

さて、親と同じような未来を生きてしまう。

お父さんみたいな人は選ばないと思ったのに、大好きな夫がお父さんと同じことをした。

この絶望…。

繰り返してしまうのは、

「慣れた境遇や役割に人は安心し、疑問を抱かず、受け入れてしまうから」

なのだそうです。

家庭は閉鎖空間で他の家庭とはめったなことがない限り比べられませんからね。

浮気依存の人特有の行動、言動に彼女は慣れている。

だから

「おかしいな」

って決定的な事実を突きつけられない限り認められないのです…。

辛い自分の歴史をしっかり反面教師にして、親と違う幸せな人生を築ける人もいるんだけど、それには

「自分はどんな歴史を持ち、どんな役割を負わされていたのか」

を把握することが大事だと思う。

嫌だ、と思いながら

「これって当たり前だよね」

って刷り込まれてることに、実は重大な警告があったりする。

例えば、家庭内暴力を経験した人は

「殴るのはまずい」

って思えても、

「怒鳴るのがまずい」

「不機嫌で相手をコントロールしようとするのはヤバイ」

「ごめんなさいとありがとうが言えないのはおかしい」

ってわからなかったりする。

当たり前だったから、それを耐える役割を負わされていたから。

最初のたとえ話に書いたスーパースターさんの場合も、浮気依存の彼にも

「おかしいな」

って言動あったと思うんだよね。

警告してくれる友達もいたかもしれない。

でも慣れてたら…おかしいってわからない。

突き進んでしまうものみたいですよ

「悪い人の特徴って?」

「幸せな恋愛(結婚)の秘訣って?」

こういうことを調べるのもいいんだけど、それよりも

「自分はどんな境遇の中で育ち、どんな役割を押し付けられていたのか」

を振り返ってみることが、恋愛・結婚、というか人生全体に大事かもしれません。

探し物はなんですか?

探し物は、きっと来た道にあるんだよ。

落し物かあ。







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