【致死量の期待】
家族、が一番多いんだろうな。
ここが原点になるのがほとんどだろうか。
いい家族に恵まれなかった人、いい友達に恵まれなかった人、いい恋人に恵まれなかった人。
そういう人が被る害のひとつが
「ありもしない理想を、現実に期待しすぎて道を踏み外しやすくなる」
なんじゃないかと思っています。
『赤毛のアン』のヒロイン・アンが辛く苦しい現実を耐え抜くために空想を盾にしてきた描写がありますが、あれを悪くいう気が私には全く起きない。
あんな辛い人生の序盤を、空想無しでどう耐えろと?と思うから。
アンのように辛い現実と全く違う夢の世界を空想して楽しむのは通常のストレス防御でしょう。
しかし、空想と妄想の境目ってあやふやなもの。
特に、妄想を現実に投影しちゃうととんでもないことになりやすい…。
(関連過去記事→・空想に現実を巻き込んではならぬ。)
例えば、自分に残虐な仕打ちを絶えず行うひどい親のもとに産まれた子がいたとして、
「優しくて、かわいがってくれる、自分を守ってくれる、理想の親がいたらいいのにな…」
と彼(彼女)が空想するのは当たり前。
でもひどい親が理想の親になることはまずなくて、現実に絶望し続けるわけです。
そして理想は肥大化していく。
「きっと、素晴らしい人がいる。
全てを知っていて守ってくれて、優しい人が。
こんな辛い現実から救ってくれるメシアが」
肥大化し続ける理想は苦難の人生を支えてくれるのだけど、現実にそんな理想的な人物はまずいない。
少なくとも
「自分がメシアですよ」
「○○さんこそがメシアなのです」
と近づいてくる奴はメシアではなく、彼(彼女)の命・体・心・金を奪う下心がある俗人です。
友達、恋人などに過度な期待をかけて
「違った~!!!」
で済めばまだ傷は浅いものだけど、狙って傷つけられたらもう大変です。
奪われて、どこまでも踏みつけにされて…うん。
過度な期待があるといい人・ふつうの人のことは
「違った!
自分が求めてるのはこんなんじゃない!」
と勝手に失望してご縁を切ってしまう。
そして悪者に狙われたら…生きながらの地獄よ、うん。
地獄に慣れてる上に
「この存在こそが理想のはずだ」
と信じ続けると…なかなか抜けられなくなっちゃうのよね。
そのまま人生を終える人は残念ながら古今東西少なくないでしょう。
現実的な言葉を使うと怖いのでファンタジー的な世界にたとえて書きますが…。
「自分こそが世界と君を救う唯一の光なのですよ」
と近寄ってくる暗黒教団の教祖さま、それを運営する悪役キャラたち。
「魔族とそれと共謀する者たちがこの国と民を狙っている。
そんなことは王たる私がゆるさん。
民は私が守る。
だから、私に従うのだ!!!」
って嘘と脅しで民の心を掴もうとしてくる中ボスの王様…とか。
非現実的な理想が心にあると、こういう人達を
「やっと見つけた、自分を守ってくれる人。
何も考えずついていけばいいんだ…!」
って妄信しやすくなっちゃうってことです。
いや、わかっていて信じやすくもっていかれているのか?
そもそも。
過度の期待は本当に命を危険にさらす。
私はそんな気がする。
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家族、が一番多いんだろうな。
ここが原点になるのがほとんどだろうか。
いい家族に恵まれなかった人、いい友達に恵まれなかった人、いい恋人に恵まれなかった人。
そういう人が被る害のひとつが
「ありもしない理想を、現実に期待しすぎて道を踏み外しやすくなる」
なんじゃないかと思っています。
『赤毛のアン』のヒロイン・アンが辛く苦しい現実を耐え抜くために空想を盾にしてきた描写がありますが、あれを悪くいう気が私には全く起きない。
あんな辛い人生の序盤を、空想無しでどう耐えろと?と思うから。
アンのように辛い現実と全く違う夢の世界を空想して楽しむのは通常のストレス防御でしょう。
しかし、空想と妄想の境目ってあやふやなもの。
特に、妄想を現実に投影しちゃうととんでもないことになりやすい…。
(関連過去記事→・空想に現実を巻き込んではならぬ。)
例えば、自分に残虐な仕打ちを絶えず行うひどい親のもとに産まれた子がいたとして、
「優しくて、かわいがってくれる、自分を守ってくれる、理想の親がいたらいいのにな…」
と彼(彼女)が空想するのは当たり前。
でもひどい親が理想の親になることはまずなくて、現実に絶望し続けるわけです。
そして理想は肥大化していく。
「きっと、素晴らしい人がいる。
全てを知っていて守ってくれて、優しい人が。
こんな辛い現実から救ってくれるメシアが」
肥大化し続ける理想は苦難の人生を支えてくれるのだけど、現実にそんな理想的な人物はまずいない。
少なくとも
「自分がメシアですよ」
「○○さんこそがメシアなのです」
と近づいてくる奴はメシアではなく、彼(彼女)の命・体・心・金を奪う下心がある俗人です。
友達、恋人などに過度な期待をかけて
「違った~!!!」
で済めばまだ傷は浅いものだけど、狙って傷つけられたらもう大変です。
奪われて、どこまでも踏みつけにされて…うん。
過度な期待があるといい人・ふつうの人のことは
「違った!
自分が求めてるのはこんなんじゃない!」
と勝手に失望してご縁を切ってしまう。
そして悪者に狙われたら…生きながらの地獄よ、うん。
地獄に慣れてる上に
「この存在こそが理想のはずだ」
と信じ続けると…なかなか抜けられなくなっちゃうのよね。
そのまま人生を終える人は残念ながら古今東西少なくないでしょう。
現実的な言葉を使うと怖いのでファンタジー的な世界にたとえて書きますが…。
「自分こそが世界と君を救う唯一の光なのですよ」
と近寄ってくる暗黒教団の教祖さま、それを運営する悪役キャラたち。
「魔族とそれと共謀する者たちがこの国と民を狙っている。
そんなことは王たる私がゆるさん。
民は私が守る。
だから、私に従うのだ!!!」
って嘘と脅しで民の心を掴もうとしてくる中ボスの王様…とか。
非現実的な理想が心にあると、こういう人達を
「やっと見つけた、自分を守ってくれる人。
何も考えずついていけばいいんだ…!」
って妄信しやすくなっちゃうってことです。
いや、わかっていて信じやすくもっていかれているのか?
そもそも。
過度の期待は本当に命を危険にさらす。
私はそんな気がする。
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