今の歌声は

ohtaと申します。M!初演の中川晃教さんに感動してこのブログをはじめました。ゆるゆると更新中。よろしくお願いします。

アラビアの夜の種族

2007-02-26 22:50:33 | book
この前の土曜日の夜、というか、日曜日の深夜に読み終わった…
寝不足になりました。

言葉の砂嵐…
目の前が見えなくなるくらい、光が無くなるくらいの、凄い嵐…
‘言葉’の一つ一つが砂粒となって、ビシビシと打ちつける。
‘言葉’は砂塵に巻き上げられて、吹き荒れ、飛び散り、一千年の時を越えて、また元の砂漠に…
ここはどこ?
私はだれ?


とにかく、凄い‘言葉’の量!
こんな言葉があったのか、と何回も思った。
知らんかった…こいう漢字書くのね、と思うこともしばしば。
勉強になりました。
そして、ルビが面白い!
これは、凄い編集者泣かせですね。
携わった方、ほんとにご苦労さまです。
注釈もいちいち面白い、というか、笑っちゃう。
ミステリ本関係の紹介番組で話題沸騰だったので、文庫本になるの待ってました(笑)
妹が読み終わるの待って、ようやく読めた。

ナポレオンのエジプト侵攻
この時、迎え撃つ側のイスラム世界
首都カイロには23人の支配者‘ベイ’がいる
第3の地位にいるのがイスマーイール・ベイ
彼にはアイユーブという非常に頭脳明晰で信頼している奴隷がいる
そのアイユーブが主人、イスマーイール・ベイに提案した、ナポレオンに抗する唯一の策
それが、「災いの書」をフランス語に訳して、ナポレオンに送り、内部から崩壊させよう…
という。
なんて、悠長な…と思う。
が…
それは実行される。

‘夜の種族’だけが語りえる物語「災いの書」
その1千年の時を越えた物語と、現実に目の前に迫るナポレオン軍と…
多重構造のつくり、というか、前書きからして、すでに仕掛けは始まっているのだ…

第55回日本推理作家協会賞、第23回日本SF大賞を受賞
一筋縄ではいかない。
なにか、しかけがあるんだ、と思いつつ、一気に読んでしまった。

最初、読み始めは、文体がちょっと気になったりしたけれど、
とにかく、引き込み方が凄いなあ
あっというまに、時間を忘れそうになり、いつの間にか睡眠時間を削ってる自分がいた。
おっと…
「災い」の深みにはまったかな?
しかし、それはなんと幸せな時間だろう!


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
のぼりんさん (ohta)
2007-03-01 21:07:43
のぼりんさん
素早いですねえ…
アラビア~、物語の語り口が填っちゃいますよね。
時々は早寝しないと、身が持ちませんから(爆)
お気をつけて~
返信する
この本に、あの世界に耽溺してしまいそうです。も... (のぼりん)
2007-03-01 10:12:55
この本に、あの世界に耽溺してしまいそうです。もう睡眠不足です。ミステリーは結構好きですが、なぜかこの本はノーチェックでして…こちらのブログで知って、昨日買ってきてはまってます。
それでなくても、月曜日にパープルレインのスペシャルエディションのDVDが到着して、家族が寝静まった深夜にヘッドホンつけて(プリンスの素敵すぎる映像とそれを見るおマヌケな私の顔は家族には見せられませんから)繰り返し、見ていたもので…ミュージッククリップ集とか最高です!
もう、ohtaさんのせいですよ(笑)
でもありがとうございました☆
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