『そぞろ歩き韓国』から『四季折々』に 

東京近郊を散歩した折々の写真とたまに俳句。

読書感想79   逃げられない女

2013-06-24 01:10:40 | 小説(海外)

 


読書感想79   逃げられない女<o:p></o:p>

 

著者      フランセス・ファイフィールド<o:p></o:p>

 

出身      イギリス<o:p></o:p>

 

生年      1948<o:p></o:p>

 

出版年     1993<o:p></o:p>

 

邦訳出版年   1995<o:p></o:p>

 

邦訳出版社   (株)早川書房<o:p></o:p>

 

<o:p> </o:p>

 

感想<o:p></o:p>

 

 弁護士で公訴官(日本の検察官)のヘレン・ウエストは恋人のジェフリー・ベイリー主任警視とお互いの家を行ったり来たりして交替で料理を作る生活にうんざりしている。同じ職場で働く同僚の若くハンサムな弁護士コットンに関心が向いている。公訴局の庶務係ローズ・ダーヴィは毎晩若い警官ととっかえひっかえデートしている。そしてある日ローズをめぐって警察の独身寮で警官同士が喧嘩を始め殴り合いに発展する。若く生意気なローズは職場でもヘレンに楯突くが、ヘレンはそんな若さが少し羨ましい。妊娠の有無を調べる検査に行った病院でヘレンとローズは偶然顔を合わせ親しくなる。ヘレンの周囲には変質的な男、ローゴが付きまとって脅迫してくる。ローゴは失踪した娘を探している。娘と似た少女を見かけると執拗にまとわりつく。裁判にかけられてもいつも讃美歌を歌って無罪になるが、ヘレンは危険な悪党の臭いを嗅ぎ取っている。ローゴの隣人の老女マーガレットは妻子に逃げられたローゴに同情しているが、あるきっかけからローゴの危険な正体に気付き悩み始める。折から公訴局のコンピューターが改竄され、機密が漏洩するという事件が発生する。マーガレットには失踪したローゴの娘から会いたいという手紙が届く。ヘレンの恋人のジェフリー・ベイリー主任警視は研修旅行に出かけて不在。事件の歯車が大きく回転していく。<o:p></o:p>

 

 恐怖がじわじわと広がって行く感じがする。見つけられたらどうしよう、逃げ切れるかしらという種類の恐怖だ。鬼ごっこと隠れん坊を合わせたような。<o:p></o:p>

 

 本書でヘレン・ウエストシリーズは4作目になるそうだ。<o:p></o:p>

 

イギリスの裁判制度では「公訴官」とか「公訴局」というものがあるようだが、検察官のことなら、検察官と訳したほうが分かりやすいのではないだろうか。あとローズの無軌道なしゃべり方や仕事ぶりが職場で通用しているのにびっくり。ユーモアとはとても言えないような代物がユーモアとして扱われている。イギリスのユーモアの範囲の広さを感じる。

<o:p></o:p>

ちょっとランキングにクリックを!

 

にほんブログ村 本ブログ 本・読書情報へ にほんブログ村 小説ブログ 小説読書感想へ