最後の世代

家の改築が刻々と進み、今住むこの町にいるのもあと一ヶ月です。



このアパートに越してきたのは2016年の正月明け。
嫁との新生活…ということで越してきました。

「仲良くいられますように」とお互いが言って越してきた訳ですが、
嫁のおかげで今はあの時よりも仲良しです。
夫婦ってのは時間と共になっていくものなんだね…と。
二人で実感しているこのごろです。

でもさ。
越してきた時に「きっと忘れえぬ場所と時間になるはず」と思ったけど、
人生初の結婚をして過ごしたアパートと町です。
そういう素晴らしい時間を過ごした場所から離れるのは寂しいですよね。
うん。正直寂しい。




きっと永遠に忘れない時間。

新しく越した…というか戻った家でもきっと良い時間が過ごせるかと
思います。
というかそうしなくっちゃね。

これからも頑張らないと。





すこし話は変わって。


その内容の是非を考える間もなく自動車は変質しようとしています。

というか既に変質は始まっていて、もう既に自分たちの愛したものとは
世界そのものが変わっていると思っています。

我々が感傷に浸る間もなく、一部の都合によって変えられていくもの。
もはや我らにできることはありません。



でも運良く。
我々…というか自分たちの世代は、何とか自分たちの知っている自動車を
見届けられそうです。
最後まで何とかしがみつけそうです。

そういう意味では自動車の佳き時代を過ごせる最後の世代です。



良かったと思います。

何とか間に合って、最後の一番華やかな時を見届けて、
その滅びと共に一緒に去って行けるんだ。

この時代に生まれたことを本当に良かったと思います。






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