私の知人、ブラジル移民に西村さんという方がいらっしゃいました。
21歳で渡航し、刻苦精励されて大きな会社を立ち上げて、その上に農工学校も設立され、校長としても人々から尊敬されていた教育者ですが、時々お便りくださいました。その中からいくつかほのぼのとした「随筆」をシェアーします。
題:天国
学園の畑に潅水ためいくつも池があり、此処に天国の見本ができないものかと色々の動物を飼ってみました。
家鴨、鵞鳥、マレッコ、アンゴーラ、野飼鶏、孔雀、白い七面鳥、普通の七面鳥、野生の黒い鴨、白兎、黒兎、そしてどこから迷いこんだのか野生の兎。また、ピラシカーバ農科大学のサリン博士の肝いりの5匹のカピバラ、これが送られてきたのが数年前、今では70頭あまりとなり、これらがどの池にも自由に遊んでいます。野生のカピバラが仲間を連れて来て次々増えているのでしょう。カピバラは中豚くらいの大きさでかわいい顔をしているので食べるのが可哀相です。特にカビバラの油は薬として、リュウマチ、神経痛に効くそうで重宝されています。池には魚もだんだん増え、今では5㌔、10㌔くらいのもたくさんいます。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます