田園調布の山荘

「和を以て貴しとなす」・・ 日本人の気質はこの言葉[平和愛好]に象徴されていると思われる。この観点から現代を透視したい。

ハレルヤの合唱へ(4)

2008年12月17日 09時37分49秒 | 愛・LOVE・友 
ハレルヤはメサイヤというキリスト生誕を祝う大曲の一部であることは私も知識として知っていた。しかしメサイヤがどんな曲であるかについては、知っているようでよくは知っていなかった。この日、時間通り大聖堂に到着すると、舞台の設営にがやがや人たちが動いていた。この人たちは楽団の人であり、またコーラスのメンバーであることは察しがついたが残念ながらどなたとも知り合いでなく、やや気まずい思いをしながら片隅に腰掛けて作業を見守ることになった。このアンサンブルは男女が半分ずつ、編成はバイオリン第一、第二にそれぞれ2-3名、チェロ、コントラベースがそれぞれ1,その他は2名ずつ、ビオラ、リコーダー、オーボエ、ファゴット、トランペットであとはチェンバロ、オルガンとなかなかにぎやかである。
これにハレルヤのコーラス隊がつくのだが、われわれは公募参加という資格となっているのであった。果たして公募が何人いるのだろうと、練習にほとんど参加しなかった私は最大の関心を注いでいたが、時間が過ぎてもなかなかそれらしいメンバーが集結してこない。「???}という疑問符を持ったまま沈黙の時間がすぎ、やがて聴衆(とはいわず会衆というらしいが)が大聖堂を少しずつ埋めていった。そして開演一時間前に、コーラスのマネージャが壇上からコーラス隊は練習するから壇上に上がるように指示された。ステリハだという。?と思ったがステージリハーサルの略と知って納得。完全な付け焼き刃、泥縄の直前練習であったが、その時になんと、公募メンバーは壇上に上がってこない。「???」。見渡すと私とワイフと娘だけらしいと雰囲気から察せられて愕然とした。私たちは娘から勧められて(仕方なく?)参加したのだが、娘も誰かから勧められて(仕方なく)参加したらしい雰囲気が感じられた。そうすると人の善い我らだけが騙されて公募に応じたのか?なぜ他の人たちは居ないのかの疑問がわいてきた。事前に色々詳しいことを知ろうとしても娘の口から出てくる情報はあいまいで、「とにかく参加すればいいのよ」「まあいいか」なんて言う問答くらいしか交わさずにやってきたものだった。壇上で苦笑を禁じ得なかった。それにしても本来の合唱団は少人数で、ソプラノ3、アルト2,テノール2,バス3であり、公募メンバーがそれに付加される編成である。
合唱の始末はといえば、たいしたミスもなく何とか歌い終えることができた。アンサンブルに圧倒されてしまったが、初体験としてはほぼ満足いくものであった。とはいうものの、ラジオ体操に集まったようなもので、どなたともお話しをするでなく、無言で解散していったので、その点は「そんなものか」といった気持でこれまた納得して教会を退去した。献金を要請され、聖書の朗読を聞かされたことがいつもと共通でそこが1つのメリハリとなっているのだが。(終わり)





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