VIVA セレッソ大阪

僕の大好きなセレッソ大阪を中心とするサッカー観戦記

セレッソ大阪1-1京都@ヨドコウ桜スタジアム

2022-02-26 20:34:00 | セレッソ大阪
ホーム開幕戦、J2から昇格した京都戦はドローに終わりました。



京都はチョウ監督がかつて指揮した湘南と同じように前線から激しくプレスをかけて来ました。立ち上がりこそセレッソはうまくボールを運べませんでしたが、立ち位置を工夫したり、前線にボールを一気に運ぶなどうまくプレスを回避しました。これはきょうのスタメンで京都の4-1-2-3に対して、セレッソがFWに清武選手を起用して4-2-3-1気味の4-4-2にして中盤の人数で勝っていたことも要因かと思います。できれば前半にあった複数の決定機を決めていれば勝ち点3を取れたのではないかと思います。

これに対して京都は前半途中で3バックに変更しました。3バックの左右に配置されたアピアタウィア選手とメンデス選手は高くて、強くやっかいなDFでした。またメンデス選手は速さもあり加藤選手は苦戦していました。
またピーターウタカ選手はボールをキープして前に運べる、そしてシュートも上手い危険な選手でした。






前節の横浜FM戦は勝ち点1を拾いましたが、今日の試合は勝ち点2を失った感じです。リーグ戦は先が長い戦いですが、セレッソは圧倒的な戦力を有するチームではないので、出来るだけ早く勝ち点3が欲しいところです。


【ルヴァンカップ】ガンバ2-3セレッソ 大阪@パナスタ

2022-02-23 17:40:00 | セレッソ大阪
JリーグYBCルヴァンカップ グループステージ第1節、アウェイでの大阪ダービーはセレッソ🌸が勝利しました👏



シュート数はセレッソが18本と圧倒したように見えますが、前半と後半立ち上がりまではセレッソ、後半10分以降はガンバがゲームを支配しました。

セレッソの先発メンバーはリーグ開幕戦とターンオーバーしました。右サイドバックの毎熊選手がベンチ外のため、松田選手がリーグ戦に続いて先発しました。

前半7分にいい位置でFKを得たセレッソは、得意のセットプレーから為田選手がバックヘッドで逆サイドのゴールネットに流し込んで先制します⚽️

これでペースをつかんだセレッソはゲームを支配してガンバにほとんどチャンスを作らせませんでした。CHの鈴木選手は安定していましたし、中原選手と松田選手の右サイドのコンビネーションはすごく良かったです。また北野選手は17歳とは思えないほど攻守に躍動し、上門選手はミドルシュートで相手を脅かしました。

そして41分には待望の追加点がセレッソに入りました。中原選手がペナルティエリアで粘りボールをキープしてゴールライン近くからマイナスの折り返し、それを上門選手が落ち着いて逆サイドのゴールネットに決めました。⚽️

後半開始直後に北野選手が決定機を2つ外すと、選手交代をしたガンバがゲームを支配しました。59分と74分に失点して同点に追いつかれました。この間セレッソはボールが行ったりする展開を避けようとしていたのか選手交代くらいしか手を打っていないように思えました(TVで観戦していたので詳細は分かりません)。

78分に新井選手を投入すると、左サイドMFの清武選手がFWに入ってセレッソが勝ち越しゴールを狙う展開となりました。
そして84分に中原選手がボールをドリブルで中央に運び清武選手にパス、清武選手が新井選手の速さを生かすパスを送り、新井選手がペナルティエリアのゴールライン近くからマイナスの折り返しのパスを送り中原選手が決めて勝ち越し⚽️。このままセレッソが逃げ切って勝ち点3をとりました。

今シーズンのセレッソの目標の一つに、1試合平均1失点があります。後半一方的にボールを支配されて2失点を喫したことは、今後の改善点です。よかった点の一つ目は新戦力の選手が躍動したことです。選手層が厚くなったと思います。二つ目はペナルティエリアのゴールライン近くまでボールを運び、マイナスのパスを決める形が復活したことです。ロティーナ監督時代の得点パターンを思い出させたプレーでした。

中2日で京都戦とキツい日程ですが、選手のプレータイムを上手くコントロールしながら、連戦を乗り切ってほしいです。





横浜FM2-2セレッソ大阪@日産スタジアム

2022-02-20 08:55:00 | セレッソ大阪

2022シーズンJ1リーグ開幕戦、セレッソはアウェイで横浜FMと対戦し、2-2で引き分けました。

【公式】横浜FMvsC大阪の試合結果・データ(明治安田生命J1リーグ:2022年2月19日):Jリーグ.jp

Jリーグの試合日程と結果一覧。試合日には速報もご利用いただけます。

Jリーグ.jp(日本プロサッカーリーグ)

 

試合は近年の両チームの対戦のように横浜FMがボールを保持し、セレッソがブロックを作って対抗しつつ、速い攻撃を狙う形で進みました。 この狙いは試合後の小菊監督のコメント「相手のボール保持の時間が長く続くことは、ゲーム前からのプランの中でもありました。そこから全員でハードワークして、チームの規律を守りながら、良いボールの奪い方からカウンターを狙うことも、チームとしてデザインしていました。その回数が幾度と見られたことは今日の大きな収穫です。もう1つは、リスタートがキーになると思っていた中で、スタッフ、選手がいろいろな準備をして、たくさんのデザインの中で2ゴール取れたことも収穫でした。」にも出ていました。 オフサイドで得点となりませんでしたが、丸橋選手のアーリークロスから加藤選手が合わせてゴールを揺らしたシーンは狙い通りだったと思います。そして前半40分に得たCKから進藤選手がうまく頭であわせて先制しました。CKを取ったプレーは乾選手がドリブルで横浜FMの選手を3枚はがしたプレーから得たものでした。 

後半横浜FMがボールを保持して猛攻をしかけますが、セレッソはブロックを作ってうまく守っていました。PKを与えたシーンもありましたが、キム・ジンヒョン選手がPKをストップしてくれたので事なきを得ました。 

しかし、69分に乾選手とブルーノ・メンデス選手に代えて為田選手と中原選手を投入し、右サイドMFの清武選手をFWに変更した場面でセレッソの守備が乱れました。後半押されていたため交代したのか、選手のコンディションを考えての交代なのかわかりませんが、先に動いたことにより同点ゴールを許すことになりました。小菊監督が為田選手に何を指示したのか不明ですが、為田選手は守備ブロックを作って、良いボールの奪い方からカウンターを狙う戦術とは真逆の守備、つまりFWと同じラインまでプレスに行ってしまいました。プレスをあっさり交わされて、アンデルソンロペスにボールが渡り、ドリブルでセレッソの守備がひきつけられると、フリーになっていた仲川選手にパスが渡りあっさりと同点を許すことになりました。 

78分には西尾選手のクリアミスからアンデルソンロペス選手がシュートし、シュートがセレッソの選手にあったってコースが変わり、逆転されました。

これで試合は終わったかに思いましたが、80分に北野選手と山中選手、83分には鈴木選手を投入して攻撃に転じました。特に北野選手はユース所属とは思えないほど堂々とプレーしていました。

終了間際のCKから清武選手がニアでヘッドで合わせて同点として2-2のドロー、勝ち点1を獲得することができました。 

この試合の良かったところとして、ブルーノ・メンデス選手は2019-2020シーズンにセレッソで見せてくれた速くて強さを兼ね備えたプレーで頑張っていました。新加入の選手との連携もまずまず、出遅れていた原川選手と奥埜選手の動きは全く問題なく安心できました。 

心配なのは清武選手の使い方です。この試合、左サイドは乾選手と丸橋選手の連携ができていたのですが、右サイドの清武選手と松田選手の連携がイマイチでした。昨シーズン坂元選手がサイドに張ったら松田選手が中に、坂元選手の外からオーバーラップするなど右サイドのレーンは多様な連携ができていました。しかし、清武選手は中に入るプレーが得意ですので、松田選手が進むレーンは大外のみとなりました。

左サイドも乾選手が中のレーンを使うシーンが多いため、相手からすると絞りやすいように感じました。69分に清武選手がFWに入るとボール回しがスムーズになりましたので、清武選手はFWのほうがいいのかもしれません。しかし、この場合はFWのポジションが一つになりますので、試合に出場できないFWの選手の出場機会が少なくなります。 

まだリーグ戦は始まったばかりです。リスタートばかりでなく、横浜FMのように流れの中でもデザインされた攻撃ができるのか(監督が準備しているのか)気になるところです。

ご参考までに、サッカージャーナリストの小澤一郎さんがセレッソの2トップ脇の守備の甘さ(解決できなかったベンチの問題)、乾選手の守備の良さの解説をされていましたので紹介します。

https://mobile.twitter.com/ichiroozawa/status/1494958174734254085?cxt=HHwWioDQ8cGilL8pAAAA



瀬古 歩夢選手グラスホッパー クラブ チューリッヒに完全移籍合意

2022-01-18 21:17:00 | セレッソ大阪
本日、瀬古 歩夢選手がグラスホッパークラブ チューリッヒに完全移籍合意したことが発表されました。



瀬古選手はアンダーの代表歴もあり、昨シーズンはセレッソのDFの要として活躍したため、夏に海外移籍するのではないかと思っていましたがこのタイミングに少し驚きました。
主力選手の移籍は痛いですが、クラブにとってはアカデミー出身のDFでは初の海外移籍なので喜ばしいことでもあります。
瀬古選手がヨーロッパで活躍することを願っています。

2022シーズンチーム始動

2022-01-15 18:15:00 | セレッソ大阪
2022シーズンセレッソ大阪の記者会見が行われました。
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2022シーズンチーム始動記者会見実施

本日、開催しました「2022年チーム始動記者会見」の内容についてお知らせいたします。■森島 寛晃社長「ヨドコウ桜スタジアムで今日からチームは...

セレッソ大阪オフィシャルウェブサイト | Cerezo OSAKA

 


◆2022シーズンのスタッフ・選手一覧
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2022シーズン トップチーム新体制、及び選手背番号について

2022シーズンのトップチーム新体制、及び選手背番号が決定しましたのでお知らせいたします。※2022年1月13日現在※現在交渉中の選手は掲載...

セレッソ大阪オフィシャルウェブサイト | Cerezo OSAKA

 


◆セレッソの選手の移籍まとめ
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【公式】明治安田生命Jリーグ移籍情報まとめページ 2022:Jリーグ.jp

明治安田生命Jリーグ移籍情報2021-2022 J1、J2、J3全クラブの最新補強情報を毎日更新します!

Jリーグ.jp(日本プロサッカーリーグ)

 


セレッソの選手の移籍はinよりもoutが多いですが、期限付き移籍中の選手がそのまま他チームに移籍をした事例もあるため戦力ダウンという感じではありません。
日本代表クラスの選手の補強はありませんが、梶野統括部長のコメントの通り、<今シーズンの補強、編成については、各ポジションに、同じレベルの選手を揃えました。どの選手が試合に出てもレベルの変わらない、同じ戦いができるチームにと思って編成しました。新加入してもらった選手については、J1で実績のある山中選手、鈴木選手を始め、J2で活躍し、セレッソに入り、セレッソでまた成長することによって、そこからより成長していける選手を揃えました。セレッソのスタイルに合う選手を補強しました。さらに、得点力を上げるために、日本のビザを所持し、セレッソでも実績のあるブルーノ メンデスを加えました。今年は各選手がそれぞれのポジションでポジション争いをすることによって、勝者のメンタルを養い、常にアジアを狙うクラブとして、より勝ちにこだわり、3位以内、タイトルを狙います>クラブの予算規模やコロナ禍という所与の要件のなかいい選手補強ができたと思います。

1.GK:キム・ジンヒョン、ダン・バン・ラム、清水、真木
2.DF
(1)右サイドバック:松田、毎熊
(2)右CB:西尾、進藤、山下
(3)左CB:瀬古、鳥海
(4)左サイドバック:丸橋、山中、舩木
3.MF
(1)セントラルMF:原川、喜田、鈴木、奥埜、岡澤
(2)サイド:清武、為田、乾、パトリッキ、新井、中原
4.FW:上門、アダムタガート、ブルーノメンデス、中島、加藤、山田

コロナ禍が収束する見通が立たないこと、日本国外で代表の試合があった場合は日本入国後14日間の待機が求められること、昨年11月30日より外国人の新規入国が停止していることからそれなりの選手層が必要です。また、怪我人が多く出た場合に備えて、U18の選手もトップチームで起用することもあり得ますので、梶野統括部長の発言には説得力があります。

今シーズンの目標については、「3位以内」となりました。2020シーズンは「優勝を狙う」、2021シーズンは「3位以内がノルマ」との発言がありました。しかし、Jリーグでは資金力ではメガクラブ規模の神戸とFC東京、資金力と戦力が整っている川崎、横浜FM、鹿島、名古屋、G大阪がありますので、「優勝」「3位以内がノルマ」は現実的な目標設定ではありませんでした。アジアの大会に出場するためには3位以内または天皇杯優勝(条件によっては4位も出場可能)が必要ですので、今シーズンは現実的な目標を立てたと思います。簡単ではありませんが、目標達成のためには小菊監督の手腕が重要です。

小菊監督は今シーズンの具体的な数値として、〈今日、ミーティングで選手たちと共有したことは、今年の具体的な数字です。『勝点60、得点は55,失点は34。この数字を全員でクリアすることができれば、目標のACLに向かって行ける、そして優勝争いができる』というミーティングをしました」〉と述べました。J1リーグは34試合なので、失点は1試合あたり1点までということはよく分かりましたが、「得点55」の根拠がよく分かりませんでした。「毎試合2得点を目指し、失点は1失点までに抑える」のであれば、「得点68、失点34」となります。この点については記者会見で質問をした記者に突っ込んでいただき小菊監督の真意を確認してほしかったので少し残念です。

今シーズンもコロナ禍でキャンプや練習が予定どおりこなせない、試合メンバーが思うように揃わないなど、予期せぬことが多いと思いますが、少しでもいいシーズンとなることを願っています。




坂元 達裕選手 KVオーステンデに期限付き移籍合意

2022-01-05 19:15:00 | セレッソ大阪
本日坂元 達裕選手のベルギー🇧🇪のKVオーステンデへの期限付き移籍が合意したと発表されました。

買取オプション付きの期限付き移籍となります。活躍すれば完全移籍となります。
坂元選手が日本代表🇯🇵に選出された時からこの日が来るだろうなと思っていました。ヨーロッパのクラブに移籍したからには、活躍してほしいです。ヨーロッパで頑張れ👍。

西川潤選手ゲーム鳥栖に期限付き移籍

2021-12-28 19:44:00 | セレッソ大阪
本日西川潤選手が鳥栖に期限付き移籍することが発表されました。

期待していた選手ですが、セレッソでは出場機会に恵まれなかったので、鳥栖で頑張ってほしいです。鳥栖からのすぐにそのままヨーロッパのクラブに移籍するくらい大活躍することを期待しています。もちろんヨーロッパに行く前にセレッソで大活躍することをを願っています。

天皇杯決勝

2021-12-21 22:22:00 | セレッソ大阪
天皇杯決勝は劇的な展開で浦和が大分を2-1でくだして優勝しました。浦和はAFCチャンピオンズリーグの出場権を獲得しました。

浦和の劇的な優勝は素晴らしかったですが、何よりも大分の善戦が光りました。
前半は全くダメでしたが、後半にシステムを変更してからは大分のペースになり、選手交代も効いて同点に追いつきました。
この試合の両監督の駆け引きについてはスポーツグラフィックnumberのウェブに掲載されていますのでそちらを見てください。

大分の片野坂監督の采配を見ていると、セレッソがルヴァン・カップ決勝と天皇杯準決勝で見せ場もなく敗れたのが残念でなりません。来シーズン以降カップ戦で準決勝や決勝に進出した場合、勝利がいいのがもちろんですが、負ける場合も見せ場を作るグッドルーザーとなれるかが課題だと思いました。


永石 拓海選手 アビスパ福岡に完全移籍

2021-12-17 21:18:00 | セレッソ大阪
本日福岡に期限付き移籍中の永石 拓海選手の福岡への完全移籍が発表されました。
永石選手にはキムジンヒョン選手の後を託す選手として期待していただけに残念ですが、出場機会の確保が大事なので仕方ないですね。
永石選手は怪我に泣かされていたので、福岡では怪我なく活躍してほしいです。

2021シーズンのセレッソ大阪

2021-12-14 20:54:00 | セレッソ大阪
天皇杯準決勝で敗退し、2021シーズンが終了しました。
2021シーズンを振り返りたいと思います。なお、僕はサッカー経験者ではなく、テレビやスタジアムでサッカーを観戦するのが好きなだけの一ファンです。

1.2021シーズンの成績
○J1リーグ:12位(13勝9分16敗)
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○YBCルヴァンカップ:準優勝
○天皇杯:準決勝敗退
○ACL:ラウンド16敗退

セレッソの予算規模、戦力を冷静に考えればリーグ戦はボトムハーフとなり残念でしたが、カップ戦はまずまずの成績だったと思います。
それにも関わらず、2021シーズンの結果にすっきりせず、もやもやとしています。
YBCルヴァンカップ決勝での敗戦、J1リーグ最終節と天皇杯準決勝で何もできずに敗戦したことも一因だと思います。

2.監督選びの迷走
2020年秋にロティーナ監督との契約更新をしないと発表した時点から、今までずっと迷走していた感があります。
まずロティーナ監督の後任として就任したのがクルピ監督でした。森島社長や梶野部長から「攻撃的なサッカー」「ワクワクするサッカー」という曖昧な言葉が繰り返されました。最近スポーツニッポンに森島社長のインタビューが掲載されていました。
https://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2021/12/08/kiji/20211208s00002179063000c.html
<「ワクワク感」を取り戻すため、クラブは再びレヴィー・クルピ監督を招聘(しょうへい)し、攻撃的なサッカーへの原点回帰を決意した。だが、良くも悪くも選手たちに自由を与えるのがクルピ監督。昨季までは「攻略法」という参考書を与えられていた生徒たちが、途端に自分たちに任されたらどうなるのか――。監督主導型から選手主導型となり、誰しもが少なからず抱いていた不安は的中。結果的に途中解任に至った。

 8月から指揮を執った小菊昭雄監督のもとでは6勝7敗という戦績を残した。J2降格という最悪の事態は免れたとはいえ、アジアを目指すクラブだけに、満足することはできない。サポーターや応援してくれる子どもの悔しさを晴らすためにも、勝ち上がっている天皇杯、そして来季以降の巻き返しに期待したい。(サッカー担当・西海 康平)>

何を言っているのかわかりませんでした。クルピ監督は以前なら名監督だったと思います。しかし、今まで感覚的だったサッカーの戦術が論理的になり、文字化までされた現代サッカーではクルピ監督は時代遅れでした。成績不振でJ2降格の危機になったのにも関わらず、監督選びの失敗の責任を誰も取らず、選手の責任に転換したコメントはひどいなと思います。

かつてJリーグで活躍したシジクレイさんは、ブラジルサッカーの指導者の問題について以下のとおり語っています。



「アルゼンチンでは以前から優れたライセンス制度を備えており、さらにUEFAと交渉して、双方のライセンスの互換性を獲得している。アルゼンチンの最上級監督ライセンスを持っていたら、欧州のどのクラブでも指導できる。また、戦術の重要性をよく理解していた。

 これに対し、ブラジルのフットボールは選手の個人能力に頼る傾向にあり、戦術の重要さが十分に理解されていなかった。このため、CBFがライセンス制度を整備するのが遅れた。とても残念で悔しい状況だが、今後、自分たちが巻き返していかなければならない」〉


これまでブラジル人監督が指揮をとってきた鹿島アントラーズは、近年のサッカーの状況を鑑みて、2022シーズンはヨーロッパから監督を招聘します。今シーズン4位だった鹿島ですら危機感を持っているのに、森島社長と梶野部長はブラジルサッカーの現状や現代サッカーの状況を知らずにクルピ監督を招聘し、あわやJ2降格の危機に堕ちる状況になったにも関わらず全く反省していないようです。ある意味すごいなぁと思います。

3.小菊監督
小菊監督になってから立て直したような感がありますが、6勝7敗と勝ったり負けたりの結果に終わりました。事前に用意したプランがハマると強いですが、ハマらないと立て直せず完敗する、の繰り返し。残念ですが、クラブ規模が大きいとは言えないセレッソをリーグ3位以内に導くことができる監督ではないと思います。
2022シーズンでは小菊監督がキャンプから指揮を取ると思いますが、どこにボールを運んで点を取るのかということがチームで共有されない限りはあまり変わりはないと思います。また敗戦後のコメントで「私の能力が足りない」「経験が足りない」とのコメントが多いことも気になります。小菊監督は人柄はいい方ですが、監督としての能力に自信がないのであればコーチに戻ることもありかなと思いました。

4.外国人選手
2021シーズンは外国人選手が、FWタガート選手、DFチアゴ選手、ダンクレー選手、GKキムジンヒョン選手、ダンバンラム選手でした。このうちダンクレー選手はDFの怪我人続出やチアゴ選手が日本政府による新規入国停止措置により来日できなかったことによる期間限定の緊急補強でしたので、元々準備していた外国人選手はFW1名、DF1名、GK2名でした。
2019シーズンはFWメンデス選手、MFソウザ選手、デサバト選手、DFヨニッチ選手、GKキムジンヒョン選手と5人全員が助っ人と言える活躍をした選手でした。それに比べて2021シーズンは外国人選手の人数も質も足りませんでした。タガート選手は怪我が多くてまだ評価はできませんが、チアゴ選手は高くて強いですが足が遅いという欠点が解ってからは使いにくい選手という評価になりベンチ外が続きました。一部スポーツ新聞によるとタガート選手とチアゴ選手は移籍金を払ってくれるクラブへの売却を考えているようです。結局1年間フルに出場できた外国人選手はキムジンヒョン選手のみでした。
外国人選手の構成については、コロナ禍でセレッソの経営が苦しかったこともあるでしょうが、外国人選手を的確に補強した福岡に比べるとフロントの能力の差が出たと思います。

5.日本人選手
2021シーズンのセレッソはどのようにして得点を奪うのか全く見えて来ませんでした.唯一チャンスとなりそうなのはサイドからのクロス。それを武器にするのであれば、徳島の垣田選手、ガンバのパトリック選手のように高くて強いFWを揃えるべきでした。しかしセレッソにはそのようなFWがおらずクロスはことごとく相手DFに跳ね返されました.
またクルピ監督の時は選手を固定していたのでベテランの起用が多く、若い選手を育てることもありませんでした。例外として西尾選手は多くの試合に起用されましたが、これは怪我人が多かったので起用せざるを得なかったということでしょう。
日本人選手の能力や実績は上位のクラブに比べて劣っているのにも関わらず、シーズン中の補強はスペインから復帰した乾貴士選手を除くと、JFLから新井選手が期限付き移籍加入しただけでした。様々な事情があると思いますが、鳥栖のレギュラーだった松岡選手をシーズン中に引き抜いた清水の補強に比べると地味だったいえます(乾貴士選手はスペイン1部からオファーがあればセレッソには加入していませんでしたので計算外の補強とします)。

6.モヤモヤ感の要因
コロナ禍の影響、長居球技場(ヨドコウ桜スタジアム)の改修工事と寄付金が想定よりも集まらなかった影響で経営は苦しかったと思います。また大阪府の緊急事態宣言の期間が長かったこともあり他のクラブと比べても無観客試合が多かったこともあるでしょう。そのような状況にも関わらず、森島社長と梶野部長はセレッソは3位以内がノルマと語るなど、現実と対外的に公表した目標があっていないことが、ファン、サポーターがセレッソにモヤモヤ感を抱く最大の原因だと思います。セレッソの選手構成、来シーズンのシーズンシートの価格、シーズンシートやサクラソシオの特典の低さには、経営が苦しいことがはっきりと出ています。そのような状況にも関わらず、クルピ監督以外誰も責任を取らない、経営状態から鑑みた適切な目標設定をしないなど、セレッソのフロントは誠実さを欠いています。

7.最後に
2022シーズンはFC東京が経営規模を大幅に拡大するようです。神戸、FC東京がJリーグでは突出して大きな経営規模となり魅力のある選手で構成されるクラブになるでしょう。セレッソよりも資金力がある川崎、横浜FM、浦和は攻撃的なサッカーで強さを維持するでしょう。このような状況なのにも関わらず、トップ3を目指すという非現実的な目標を掲げるセレッソは2022シーズンも理想と現実のギャップに苦しむシーズンになると思います。
今後もセレッソのフロントの不誠実な対応に失望することも多いと思います。しかし、セレッソのファン、サポーターはセレッソの結果に一喜一憂しながら、2022シーズンもスタジアムやDAZNでセレッソを厳しくも温かい目で見守っていくしかなさそうです。