セレッソ大阪1-1サンフレッチェ広島(長居スタジアム)
前半からセレッソは受けにまわらず積極的に攻撃を仕掛けました。
攻撃ではボランチから長いパスで大きく展開、サイドから崩していこうとするサッカーをしていることがスタンドからも伝わりました。
特にボランチの下村選手がボールを持つとすばやく両サイドに散らし、攻撃の起点となっていました。
でもサイドチェンジをしてチャンスができたと思っても、広島がサイドバックとサイドのMFの2人で挟む守備をしてきたため、突破力のあるゼ・カルロス選手1人ではサイドを突破できず、シュートまで結びつきませんでした。
守備はずっと安定していました。
GK吉田選手も、開幕当初は見ていてはらはらしましたが、試合を重ねる毎によくなってきました。
しかし前半終了間際、クロスからガウボン選手に決められ、先制点を許す痛い展開。
後半は広島が引いて守ってきたため、セレッソが徐々に押しはじめました。
前半思うようにサイド攻撃ができませんでしたが、左サイドのゼ・カルロス選手を古橋選手がサポートすることで、サイドで広島の選手と2対2の関係になり、突破できるようになりました。
でもなかなか追いつかない展開に相次いで交代選手を投入しました。
62分、ボランチの布部選手に代わり廣山選手を投入。
この交代で右サイドにいた久藤選手がボランチの位置に入りました。
久藤選手はセレッソのなかでは、まずまずのパスセンスを持っています(たまに相手にパスをしてカウンターを食らうので困ることもありますが
)。
この交代で中央から前線へ決定的なボールが入るようになりました。
73分に疲れの見えた西澤選手に代わり黒部選手を投入、78分には森島選手に代わり米山選手を投入しました。
特に米山選手の投入が効きました。
これまで右サイドを廣山選手1人対広島の選手2人と数的不利のためなかなか突破できなかったのですが、米山選手が活発に動きながら、右サイドもサポートするようになったため、右サイドでも広島の選手と2対2の関係になり突破できるようになりました。
両サイドからの攻撃と久藤選手の中央からの攻撃が機能し、一方的なセレッソペースになったため、同点になるのは時間の問題と思いました。
しかし、この日はゴールが狭く感じました(実際はそんなことはないのですが)。
久藤選手のシュートはポスト、84分下村選手のシュートはバー、86分久藤選手のスルーパスに飛び出した米山選手のシュートはポストと相次いでゴールマウスに嫌われました。
でも米山選手のシュートがポストに当たってから、スタジアムに不思議な一体感が出てきました。
ゴール裏のサポーターの応援歌にあわせて、みんなが手拍子をはじめたのです。
一生懸命攻撃する選手をホームの観客が声や手拍子サポートするとてもいい雰囲気になりました。
そしてロスタイム、黒部選手が競ったボールを廣山選手がゴール前の古橋選手へ。
焦った広島のDFが古橋選手を倒し、PKを獲得!
スタジアムに大歓声が響く中、ゼ・カルロス選手が冷静に決めて同点!!!
残り時間は、昨年5月5日の広島戦(終了間際に追いつたのに、直後に勝ち越しを許し敗戦)の教訓を生かして相手の攻撃を封じ、試合終了となりました。
最後の最後で引き分けに持ち込めたのは、最後まであきらめず攻撃を続けた選手、それをサポートしたホームの観客が一体となったこと・・・。
試合終了後、スタンドに挨拶に来た選手をサポーターが拍手で迎え、とてもいい雰囲気のなか長居を後にしました。
これはTVでは味わえない、生観戦ならではのものですね。
これで最近5試合は3勝2分け。
1995年のJ昇格後、1シーズンで5戦負けなしは初の快挙です。
次節はAWAYで首位を独走する無敗の鹿島アントラーズ戦。
一見不利に思えますが、通算成績は9勝9敗2分とほぼ互角です。
昨年カシマスタジアムで対戦したとき、3-1からまさかの逆転で負けただけに今回は勝って鹿島連勝を止めたいものです。