よっちゃんの独り言

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困った! お寺の話

2016年02月12日 | 日記
平成21年11月、菩提寺が火災になった

本堂、庫裡ともに全焼だった

菩提寺は親鸞の弟子二十四輩(にじゅうよはい)の一人が開祖の名刹だ

火災後、住職や檀家が集まった再建集会でとんでもない事実がわかった

毎年、菩提寺では大晦日の夜、多くの人が除夜の鐘を撞いた

ある年から梵鐘が無いことに気づき、地元の檀家が住職に問い合わせた

「修理に出している」と

梵鐘はいつまで経っても戻らなかった

再建集会で住職に尋ねると「売ってしまった!」と

集まった人たちから「まさか!」「なんてことを!」と厳しい声がとんだ

翌日住職を訪ね真意を聞くと一転「売ったのではなく盗まれた」と

「すぐに警察に盗難届を!」と助言すると

約1か月後所轄の警察署に「盗難届」が出された、盗まれたのは約5年も前の話だ


その後、檀家の一人が県南のある寺に「菩提寺の梵鐘」があることを発見、知らせてくれた

盗難は全くの「うそ」だった

その写真がこれだ


梵鐘は戦時中、檀家が食べるものも我慢し、菩提寺のためと寄進したお金で造られた

その梵鐘を何の相談もなく売却した

檀家たちは黙っていなかった

平成22年6月、檀家達は住職と坊守(浄土真宗では住職の奥方をこう呼ぶ)を警察に告発した

同年10月、警察は二人を業務上横領罪で逮捕した

約2週間の拘置ののち検察は二人を告発、裁判が開始された

同年12月末、二人に判決が下った

懲役2年、執行猶予3年

二人はその場で釈放された

その後、檀家達と梵鐘の返還や再建に向けた話し合いを続けたがのらりくらりの対応が続いた


平成23年春、住職の体調に異変が・・・入院

何度も病院に足を運び、檀家が頑張るので再建に同意をと促したが同意は得られなかった

坊守は火災後、菩提寺を離れ居場所も教えず雲隠れ、病院にもほとんど顔を見せなかった、わずかに電話があるのみだ

住職は平成27年10月、3年半の闘病ののち帰らぬ人となった

未だ葬式も行われていない

名刹の現在は荒れ果て本堂跡は原野となっている

幸いにも檀家の結束は固く、名刹である菩提寺を去る人は少ない が・・・

この先どうなるのか全くわからない、 本当に困った。