長靴

ブーツとは呼ばぬ長靴おもいでのひとつとしてありき長靴　　石川幸雄



水鳥を撮影していると少しでも寄りたくなって
ともすればぬかるみに足がとられる。
お出かけ用のスニーカーなど履いているとガックシ。
長靴があったらいいな。そう思うのだが
新しい長靴がもったいなくて履けない
なんてこともあるのだ。

悲しいのに笑う。
そんなシチュエーションはきっと
誰にでもあることなのでしょう。

ごあいさつ（石川幸雄）

工場への県境の橋わたるときなんともないのに涙が出る　　石川幸雄




今日から、正確には昨日からひとりで詩歌探究社蓮を
守ってゆくことになりました。
作品発表の場は必然として先日創刊した「晴詠」となります。

私の零細の工場もさすがに今日はお休みですが
いつもの習いで工場にやってきたのです。

通いなれた県境の橋を渡っていると
不意に涙がふたすじ零れました。何でもないのに流れる涙。

孤高を気取ってゆくという覚悟でしょうか。
昂揚感の表われでしょうか。
それとも。

詩歌探究社　蓮　代表　石川幸雄