
玉手箱を開けたみたいだ寝ずのあさ洗面台の鏡を覗けば
そもそも鏡はほとんど見ないがこんな
時はどんな顔をしているのかとふっと
思ったとある朝の鏡にはおじいさんが
映っていていつのまにやら歳をとって
身なりにも気遣いしなくなって数年間
を無駄遣いしてしまったとしみじみと
思いながらそれにしてもなんで乙姫は
開けてはいけないものを手渡したのか
と急に腹立たしくなったが浦島太郎は
それなりに楽しい時間を過ごしたのだ
からマシだよなそれに引き換え粛粛と
おじいさんになってしまった自分を哀
れで情けなく気の毒に思ったのである