詩歌探究社 蓮 (SHIIKATANKYUSYA HASU)

詩歌探究社「蓮」は短歌を中心とした文学を探究してゆきます。

察するということ

2018-10-10 16:46:00 | 千駄記



言わずとも淹れてくれたる珈琲を飲みきるに時間足らざりし日も


ぼくは歌人のはしくれだから
長い文章が苦手。
特にスマホの長いメールは身体に悪い。

スマホの長文メールの場合は概ねぼくにとって
悪い知らせの場合が多かったからだろう。

嬉しい内容ならもっと書いてよーってなるんだろうな。
とは言うものの簡潔すぎるメールを

理解できないままにしておいて
時すでに遅しってこともある。

要は察してくれ
察してやろう

ってことなんだと思う。
ガンジーの糸車みたいなものだな・・違うか。

つまりは気遣いと思いやりなんだ。


石川幸雄 1964年東京生まれ
詩歌探究社「蓮」代表、個人誌「晴詠」発行人
十月会会員、板橋歌話会役員、現代歌人協会会員
日本短歌総研上席研究員
歌集に『解体心書』、『百年猶予』ほか。
研究書に田島邦彦研究「一輪車」
入門書に『誰にも聞けない短歌の技法Q&A』がある

明けない夜はないって

2018-10-10 08:55:11 | 千駄記


明けるなら日が昇るなら夜なんかなけりゃいいのに手紙書きつつ

明けない夜はありませんよ
よく使う激励の言葉だがどうせ明けるなら
夜はなくてもいいとさえ思う。
夜は気持ちが暗くなる。
夜は得も知れぬ不安に怯える。
精神状態によってはそうなる。

こどものころ遊んでいても早く帰らなきゃ
大人になって飲んでいても早く帰らなきゃ

と思ったのは
暗くならないうちに帰りなさい
と母の言葉が刻まれているからか
ただ単に家に待つ人がいたからか
ぼくにはよくわからない。


石川幸雄 1964年東京生まれ
詩歌探究社「蓮」代表、個人誌「晴詠」発行人
十月会会員、板橋歌話会役員、現代歌人協会会員
日本短歌総研上席研究員
歌集に『解体心書』、『百年猶予』ほか。
研究書に田島邦彦研究「一輪車」
入門書に『誰にも聞けない短歌の技法Q&A』がある。