YUKI - OMOLOLA

MY DAILY LIFE

サブちゃん③

2016年06月08日 19時49分05秒 | サブちゃん

下顎が腫れて抗生物質で治療中だったサブちゃん、弱っているのに、サカリのせいか夜になるとこんなふうに半狂乱で吠え、一晩中暴れ続ける。穏やかな「愛されキャラ」は一体どこへ?

 

そして、弱っているところをお散歩中に他の動物に襲われてしまいました。身体がボロボロになっていも、根性で我が家へ帰って来てくれたサブちゃん。瀕死状態だけど、できることは全部してあげるから、私にまかせて。

夜間救急病院へ電話、9時から診察開始とのことですぐに車を走らせる。私のつたない運転で40分ぐらいかかった。入り口前には受付スタッフの方が待っていて下さった。深刻な状態で、治療中もずっと付き添いが許された。「弱って治療中なのに、お外へ出たんですか?」と言われ、本当にサブちゃんにすまない気がした。

採血の結果は、やはり貧血と肝臓、白血球数に異常があった。レントゲン後、診察台で気絶しかけるサブちゃんを見て、先生が「もともと弱っているので、今回の襲撃がそれに追い打ちをかけています。今晩亡くなるかもしれません。入院より最期はお家の方がよいのでは?」

「はい、家で見ます」、即決だった。

傷口をバリカンで刈る。咬まれた傷が何ヵ所もむき出しになった。注射器からチューブで直接咬み口に薬を注入すると、他の咬み口からその薬剤がジュルリと出てきた。左手は咬まれ過ぎて、何ヵ所も貫通している。ばい菌が入り、ボールのようにパンパンな左肩。保護用の包帯を巻く。身体が熱い。眼球のひっかき傷と思われたのは角膜炎で、半透明に濁っている。下顎が大きく腫れすぎて割れ、中から赤黄色い不気味な腫瘍が出現。アゴは真っ黒に変色した。最後に残っていた犬歯もなくなっていた。

「今は命を助けることを最優先して、アゴはその後考えましょう」

背中に点滴で強い薬を入れる。ここで意識をとり戻したサブちゃんは逃げようと、渾身の力を振り絞って激しくもがく。先生、私、看護師さんの三人がかりで押さえるが、私は引っ掻かれて血が出た。先生も血を出しながら、点滴の針は決して背中から離さなかった。先生、本当にありがとうございます。この時薬が入ってなければ危なかったと思う。帰宅後も飲み薬に塗り薬をつづけ、ケガの治療に通院した。

そしてしばらくの間、孤独の間に死ぬことがないよう、夜は玄関のサブちゃんの隣で寝た。

サブちゃん、大好きやからね!がんばって踏みとどまるんやで!


サブちゃん②

2016年06月08日 12時27分58秒 | サブちゃん

サブちゃんを発見した時は、痩せて部分的に毛が抜け、ヒゲが折れ、犬歯と奥歯1本以外はすべて無し。目もドンヨリし、カビか油かわからない黒い汚れが耳や目鼻口の粘膜にアザのようにこびりついていました。寄生虫で不快なのか、自分で自分の毛を歯茎でくわえてブチブチ抜いていました。手のケガで病院へ連れて行ったときに血液検査をした結果、強度の貧血、角膜炎、そして不幸なことに「猫後天性免疫不全症候群(通称猫エイズ)」に感染していることが発覚しました。ネコ以外には感染しないので、母子感染か雄猫のケンカ等でウィルスが入ったんでしょう。

野良で生きるってつらいなぁ。家族とはぐれ、独力で食べ物をさがし、ひもじいことや恐いこと、交通事故の危険も多かったろだうに、こんなに性格の良いネコちゃんに成長したサブちゃん。えらいなぁ。ほめてあげるで!


保護から1か月後のサブちゃん。ご飯と安全は保障してあげるから、早く体を治すんやで!

 


これで一件落着かと思いきや、サブちゃんには次々と災難が降りかかります。免疫が弱い病気のサブちゃんは、体調が悪いと抵抗力が低下し、熱や下痢で病院、目が腫れて病院、口が腫れて病院と、何度も何度も病院通いが続きます。

一段落したころ、季節は猫のサカリに突入。真夜中、犬小屋で寝ているサブちゃんが悲痛な悲鳴をあげました。急いで駆けつけると、大きな野良猫が今まさにサブちゃんを襲うところ。危機一髪。安全のため、サブちゃんはその日から夜はお玄関の中で寝るようになりました。

ある日、またまた下顎が腫れて、病院へ。動くのもつらそうなサブちゃん。抗生物質でとりあえず腫れは引きましたが、他の飼い主さんから「ウチのネコはこの症状を何度も繰り返している。だんだん抗生物質がききにくくなるし、今は痛み止めしかない」と聞き、心が痛みました。しかしながら昼間は病気でも、夜になると一晩中、大声をあげて半狂乱で壁をよじ登ったり大暴れするサブちゃん。「ウィルスが神経に入ったのだろうか」「狭い玄関に閉じ込めて拘禁反応が出たのだろうか」「野良時代はフレンドリーで落ち着きがあったのに、監禁は拷問かも」。吠え声を聞くたび、サブちゃんのためと言いながら実はサブちゃんを苦しめているのではと、胸が締め付けられました。私が不眠になった。

これはサカリのせいかも気付いたのはすこし経ってから。「サカリのサブちゃんを外に出して、野良本来の自由にさせる」か、「襲われたらいけないので、室内で保護継続」か。どちらか迷いながら、最終的には自由にさせる方を選びました。夕方5時にサブちゃんを放す時、もう帰ってこないかもと思うと辛くて、踏切まで一緒に送って行った。不信心な私でもサブちゃんの無事を心から神に祈りました。

その日、サブちゃんは8時に無事帰って来てくれた。私が心配し過ぎだったのか。サブちゃんは今までやってこれたのだから、これからもお外の散歩は大丈夫と信じたい。

 

翌日もお散歩に出て、いつの間にか帰っていたサブちゃん。椅子に横たわったまま動かない、様子がおかしい。調べてみると、左腕に大怪我。高熱。左肩あたりまでバイ菌でパンパンに膨れている。目の表面にひび割れ。切り傷多数。

「ごめん、ごめんね。サブちゃん。襲われたんやな?どんなに暴れても家から出さなきゃよかった」

夜8時過ぎで、いつもの病院は閉まっている。でも明日まで待てない。後悔・後悔、後悔の嵐。サブちゃん、ごめんな・・・。

サブちゃん③に続く