菊の別名として 隠逸花 ( いんいつか)という言葉があります
生徒さんが お茶杓の銘で使われました
私は無知で ??? 少し調べてみました
この言葉は 正岡子規の書物の中でも見られますけれど
やはり お茶の世界では 利休さんがらみのお話のほうが
聞く側としては インパクトがありますね
利休さんが まだ 千宗易の時代 正親町天皇から利休居士の名を
賜ったときに
師の古渓宗陳が利休を隠逸の花にたとえてこの歌を送ったといわれています
庚老は神通の老作家
飢来れば喫飯 遇茶々
心空及第にして等閑に看
風露新たに香る隱逸の花
昔は ひらがな抜きの 漢文 難しい
菊の花は 暗闇の中でも その香りで存在がわかる
利休さんの境地が そこまで達していると 読まれたんでしょう
もともとは 中国の文献の中の一説のようですが
宗家の初釜のお席に毎年
正親町天皇の御宸翰がかけられています
そういうつながり 意味合いなんですね
御宸翰などは なかなか目にできるものではありませんので
毎年 ありがたく 拝見させていただいております
来年は このお話を頭に入れて
しっかりと拝見させていただきましょう