S2000と茶の湯 日々是好日

裏千家のお稽古 日々の出来事 大好きなS2000
ぶつぶつと 私の備忘録

菊の別名 隠逸花

2019-09-04 13:03:42 | 茶席の会話・季節の言葉

菊の別名として 隠逸花 ( いんいつか)という言葉があります

生徒さんが お茶杓の銘で使われました

私は無知で ??? 少し調べてみました

 

この言葉は 正岡子規の書物の中でも見られますけれど

やはり お茶の世界では 利休さんがらみのお話のほうが

聞く側としては インパクトがありますね

 

利休さんが まだ 千宗易の時代 正親町天皇から利休居士の名を

賜ったときに 

師の古渓宗陳が利休を隠逸の花にたとえてこの歌を送ったといわれています

庚老は神通の老作家

飢来れば喫飯 遇茶々


心空及第にして等閑に看

風露新たに香る隱逸の花

 

昔は ひらがな抜きの 漢文 難しい

菊の花は 暗闇の中でも その香りで存在がわかる

利休さんの境地が そこまで達していると 読まれたんでしょう 

 

もともとは 中国の文献の中の一説のようですが


宗家の初釜のお席に毎年

正親町天皇の御宸翰がかけられています

そういうつながり 意味合いなんですね

御宸翰などは なかなか目にできるものではありませんので

毎年 ありがたく 拝見させていただいております


来年は このお話を頭に入れて

しっかりと拝見させていただきましょう



今日は半夏生

2019-07-02 20:12:51 | 茶席の会話・季節の言葉

今日は雑節の半夏生

我が家の半夏生は 花は咲けども化粧せず 

昨年はお化粧してくれたのに

 

 水分はあるけれど 日当たりが悪いのか ・・・

 

沢山あるのに まったく化粧の気配もなし

がっかりです

来月10日 研究会のお花がほしいけれど

なにが咲いてくれるやら

二十四節気や雑節は

お茶杓のご銘にもいいですよね

茶室に 旧暦カレンダーが貼ってあります

ご銘に困った時のお助けマンです

 

 


はちす とは 蓮のこと 変体仮名で ・・・

2019-06-15 19:29:18 | 茶席の会話・季節の言葉

昨日のお習字で課題は

西行さんの歌で

おのづから月宿るべき隙もなく池に蓮の花咲きにけり

この蓮ははちすと読むんです

西行さんの山家集の夏の歌ですね

これはお手本

お能つ可ら 月やとるへき 日万毛なく

池爾ハ遅春能 者奈佐支ニ希り

 

お の字が難しくて 形がとりにくい

お ばかり練習して 努力の後

丸をいただきました

書くことよりも 読める字が増えることがうれしいです

 


茶杓の御銘 5月のお稽古

2019-05-31 08:31:02 | 茶席の会話・季節の言葉

茶杓の御銘は 皆さん色々と考えてこられますけれど

今月 登場した 銘は

よくある

薫風(くんぷう) ・・・ 風薫る五月 新緑の間を抜ける快い風

青嵐(あおあらし)・・・ 薫風より少し強い 若葉を揺らす風

笋・筍 (たかんな)・・ たけのこの 別の呼び名

潺・湾 (せせらぎ)・・ 春・夏 使えそうです 緩やかな流れ 水音

早苗(さなえ)   ・・ 田植えの様子 植えて間もない柔らかな苗

山躑躅(やまつつじ)・・つつじの漢字は てきちょく とも読みます

            行っては帰る 見る人の目をうばうほど美しいという意味

            葉を食べた羊が死んでしまうから 足が止まるという意味もあり

            つつじの字 両方に足へんがついています

 

何気なく言っている言葉も 漢字で書くとまた面白い

話の種がいっぱいあります

因みに山躑躅はお菓子の銘でもありました

 

他にも いろんな言葉が出ましたけれど

1週間もたつと忘れてしまいます

ただ 一番多かったのは薫風かもしれません

忘れたのも あります  笑

 

 

 

 


問答 茶席の会話

2019-05-09 16:42:28 | 茶席の会話・季節の言葉
今週は久々の風炉
お手前は 長板二つ置き



長板は畳16目の場所に
お手前はあまり変わりませんけれど
蓋置は長板の上左角に置き 柄杓を引く
蓋置は竹

持ち帰るけれど 湯返しはするということ

何故湯返しをするか 自分なりに考えて
板の上にある蓋置に柄杓を預けるからかな ? 
なんて思っています


簡単なお手前の時は問答重視

お道具の拝見の時に
どういう風にご挨拶をするか
初めに ありがとうございましたを言うと
最後にまたありがとうございましたを
言うのは変ですよね

短い会話の中で同じ言葉が重複するのを避けたい
そんなとき どういえばよいのか

いきなり お棗の御作は と聞くのも
ちょっと ??

うちのお稽古場では 問答初心者は
ありがとうございました と
結構に拝見させていただきました を 前後に使っております

どちらかの言葉で頭を下げて 
あとは 相手の顔を見ながら
お道具の問答 そして 最後にもう一度頭を下げる

ありがとうございました 
お棗の御作は ? ・・・ 
最後 ○○○結構に拝見させていただきました 


問答は
たくさんの言葉を箪笥にしまっておいて
そこから 必要な言葉を引き出す

その時の亭主の気持ちを感じ取り
状況判断し 感謝の気持ちをちゃんと伝える

最終的に 今日 あなたが私のために用意してくださった
すべてのものを 私はちゃんと受け止めました という
客の感謝の気持ち 感動が伝わるように
御挨拶ができるといいですね