赤山雪が伊吹聡美に、母親の誕生日プレゼントを選びに行くのに、一緒に付いて来てくれと言った。

雪はイヤイヤながら言っているようでもあり、
しかしいざ買い物に付き合うとママのことを考えながらプレゼントを選ぶ彼女は、楽しそうに見えた。

買い物が終わると、雪は用事があるので先に行くと言った。
夜は太一とご飯の約束をしていたので、聡美は一人で店へと向かった。
居酒屋で太一と二人。聡美は昼間、雪のママへの気持ちを目の当たりにして思うところがあった。
酒に酔った聡美は、少し泣いていた。太一の前だから余計、気持ちが緩んだんだろう。
「あたしもママに会いたい!」

そう言った聡美に、太一は「会えばいいじゃないっすか」と返したが、

それに聡美は逆上した。
「あんた喧嘩売ってんの?!うちのママはもう随分前に離婚して出て行っちゃったの!」

太一は初めて聞く話に目を見開いた。
そんな太一を見て、「口が滑った!」と言った聡美は、このことは誰にも言うなと太一に凄んだ‥。
(もし誰かに言いふらしたら、鼻の穴をおっ広げて耳に掛けてやるらしい)

酔った聡美は、太一の前で本格的に泣き出した。

家の家系の何がそんなに嫌だったの、黙って出て行くなんて酷いと、
聡美は子供のように手放しで泣いた。
「ふあああああん うあああああん」

太一はそんな聡美を見て、心が揺れた。

手が動き、聡美の方へ伸びる。

彼女の肩へ太一の手が届くのに、あと数センチの時だった。

「おい!てめぇら見てんじゃねーーよ!!」

「そんなに面白いか?!あん?!」

泣かないで‥と言う太一の慰めは掻き消えた‥。
そのまま周りの男達に絡んだ聡美を止めるのに、太一は間に入らなくてはならなくなった。
このことは雪は知らない。
太一は心の中だけに、留めておくことにした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
聡美のショートエピソードでした。
聡美は感情の表現が分かりやすいですね。泣いたり笑ったり怒ったりが、ハッキリ出来る子だなぁと思います。
でも根っこの部分はお母さんのこともあってとても寂しがり屋ですね。
反面太一は末っ子長男ということもあって、愛情を沢山貰って育ってきた子です。
だからそんな聡美が余計気になるのかなという気がしました。
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雪はイヤイヤながら言っているようでもあり、
しかしいざ買い物に付き合うとママのことを考えながらプレゼントを選ぶ彼女は、楽しそうに見えた。

買い物が終わると、雪は用事があるので先に行くと言った。
夜は太一とご飯の約束をしていたので、聡美は一人で店へと向かった。
居酒屋で太一と二人。聡美は昼間、雪のママへの気持ちを目の当たりにして思うところがあった。
酒に酔った聡美は、少し泣いていた。太一の前だから余計、気持ちが緩んだんだろう。
「あたしもママに会いたい!」

そう言った聡美に、太一は「会えばいいじゃないっすか」と返したが、

それに聡美は逆上した。
「あんた喧嘩売ってんの?!うちのママはもう随分前に離婚して出て行っちゃったの!」

太一は初めて聞く話に目を見開いた。
そんな太一を見て、「口が滑った!」と言った聡美は、このことは誰にも言うなと太一に凄んだ‥。
(もし誰かに言いふらしたら、鼻の穴をおっ広げて耳に掛けてやるらしい)

酔った聡美は、太一の前で本格的に泣き出した。

家の家系の何がそんなに嫌だったの、黙って出て行くなんて酷いと、
聡美は子供のように手放しで泣いた。
「ふあああああん うあああああん」

太一はそんな聡美を見て、心が揺れた。

手が動き、聡美の方へ伸びる。

彼女の肩へ太一の手が届くのに、あと数センチの時だった。

「おい!てめぇら見てんじゃねーーよ!!」

「そんなに面白いか?!あん?!」

泣かないで‥と言う太一の慰めは掻き消えた‥。
そのまま周りの男達に絡んだ聡美を止めるのに、太一は間に入らなくてはならなくなった。
このことは雪は知らない。
太一は心の中だけに、留めておくことにした。
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聡美のショートエピソードでした。
聡美は感情の表現が分かりやすいですね。泣いたり笑ったり怒ったりが、ハッキリ出来る子だなぁと思います。
でも根っこの部分はお母さんのこともあってとても寂しがり屋ですね。
反面太一は末っ子長男ということもあって、愛情を沢山貰って育ってきた子です。
だからそんな聡美が余計気になるのかなという気がしました。
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