晴れ上がった空のように・・

日常の出来事や読んだ本の紹介

99才まで生きたあかんぼう

2008年05月29日 | 
辻 仁成 著

先月、文庫化されました
タイトルがとてもかわいいですね
挿絵も著者自身お手製のもので、これまたとても暖かみがあっていいです。

私は図書館で借りて読みました。

おぎゃ~、と生まれて天国へ旅立つまでの主人公、「あかんぼう」の物語。
不思議なことに登場人物には誰一人も名前がついていません。
ママ、パパ、母親、子供、孫、弟子、先生・・・そして神様・・

0歳から・・一年に2ページづつで、ざっと200ページかな。
なんと、一人の人生を語るのに200ページですむんですね~

読み終えて・・
気持ちが暖かくなるような、ほっとする幸せな物語でした。
・・
TVや新聞では、連日のように、暗いニュース、災害やぞっとするようなおぞましい事件を目にしますが、そんな中、オアシスに遭遇したようです。

「あかんぼう」は高名な料理人になるのですが、これも、やはり辻、仁成らしいかな。

舞台は某、外国・・やはりフランスでしょう!
世界中の人に、お金持ちにもそうでもない人にもおいしい料理をたべさせてあげて、皆に幸せになってもらう・・
独創的なレシピだって、グルメな外国の王様も、う鳴らせるほどです。

山あり谷あり、人生の困難に立ち向かい、失敗を繰り返し、何度も挫折して、その度に、「まだまだ時間は湯水のようにある~」
とチャレンジするのです。

すごい、ガッツと根性です。
勇気と希望がわいてきます

これこそが、いまの時代に著者が訴えたかった、メッセージなんでしょう

音楽、映画、作家、と幅広いジャンルでその才能を発揮する著者ですが、
次になりたいのは、やはり、、「料理人」でしょうね~

「代筆屋」
これも、なかなか、いいですよ~ほろりと涙をさそうかも・・
次回に紹介します








二十五年目の絆

2008年05月24日 | 
オール読物6月号

小池真理子×藤田宜永
の対談が掲載されていました。
仕事の合間にチェック!こっそり立ち読みしましたよ

今年の一月に軽井沢の自宅が火事で全焼したときの模様がでていて、とても興味深かったです。
大酒のみの藤田さん。原因の一因となった深酒をその後きっぱりやめられたとか・・

まぁ・・それでなくとも不健康なかんじの?藤田さんですから、真理子さんとしてはよかったんじゃないですかね^^

火事で失ったものがいろいろ・・からはじまり、結局のところ、ほんとうに大切なものは?・・って話になり、
「思い出の品より、今の自分が一番大事」ってことですって。

「あなたはさぁ」そして、「君は~」
の弾んだ会話からは、夫婦というより、今も変わらず、恋人同士のような楽しい関係みたいで、うらやましいですね~

そういえば、事実婚なんですってよ。

それにしても、夫婦で(同業者だからかな?)仕事の話や価値観を共にする、ものの考え方で会話が弾むのはやはり、仲良しの秘訣でしょうか・・

素敵なおふたりです






PCトラブル!

2008年05月23日 | 日記
4,5日前からPCが不調です。
起動しないんです・・

職場のPCからの投稿です。

2年前にも原因不明で起動しなくなり、メーカーのサポートセンターに問い合わせて、「お手上げですね~」といわれ、泣く泣く、再インストールしました。Cドライブの中身はすっからかんになり、大事なファイルも無くなりました。

今回は大事なものはバックアップしていたのですが、1部はDドライブの中なので、それは起動しないと、取り出すこともできません・・

電気屋さんで聞いたところ、「ハードディスクの故障でしょう~修理は5万円くらいです。新しいものを買ったほうがいいですよ~」

ガ~ン!ショックです

自分好みにカスタマイズしてきたPCだけに愛着があります。
5年目でお陀仏なんて・・信じられないです。

どうしよう、なんて悩んでいると、すごく疲れました。

本当にどうしよ・・

PCの勉強をもっとちゃんと、しとけばよかったのかしら。




ゆるすということ

2008年05月10日 | 
ちょっと、いい本を見つけました。
ゆるすということ」 ジェラルド・G・ジャンポルスキー 大内博=訳

タイトルを見ると、聖書の教えか、何かの指南書・・かしら?
なんて、軽い気持ちで手に取りました。

そうでもなさそうです。

ゆるすとはどういうことか?

ゆるすことは
幸せになるための処方箋
ゆるさないことは
苦しむための処方箋・・

ゆるすことで、私達は自由になり、自分の本当の姿がわかります。そしてゆるしは
癒しをもたらし、自分も他人も癒します・・・

価値観が変わりそうな、言葉です。

確かに、宗教的(キリスト教)ですが、すべての人にわかるようなやさしい文章で、実践から、実例までとりあげてありました。

裁くことをやめる・・
人類、永遠のテーマであるような気がします。

皆が、許しあえば、愛と平和に満ち溢れた世界で、戦争や飢餓で苦しむ子供達もなくなるかなぁ・・

友達とけんかした時、仕事でつまずいたとき、人間関係で疲れを感じたとき・・
一休みして、この本をめくるといいかもしれませんよ






東山魁夷展

2008年05月07日 | 日記
連休最後の昨日、東京国立近代美術館へ
東山魁夷展を見に行きました。

日本を代表する風景画家、東山の生誕100年を記念する展覧会です。
会期がまもなく終了するとあってか、10時半に会場到着したものの、入場するのに30分も並びました。

今回は過去最大の回顧展で、代表的な本制作101点、スケッチ、習作53点、総点数154点を出品、唐招提寺御影堂の障壁画など、それぞれ歴史もふまえ東山芸術の画風の展開や制作のプロセス、特質に迫るものでした。

すごい人で混雑、びっくりでしたが・・とにかく圧巻でした~

日本にこんなすごい画家がいたんだぁ・・
とつくずく感心、感動の連続でした。

岩絵の具の、やわらかい画風がやさしく心にしみこみます。
ドイツへ2年間留学していた時のスケッチや、東欧諸国へも何度も訪れ、そのときの作品も、とても素敵でした。

そしてこだわりの「青」・・後に、東山ブルーと言われた色。・・思わず、きれい~!と、ため息がもれます。

「川端康成」とも親交が深かったそうです。
文学も音楽も絵画も芸術として突き詰めると真理は同じところにいきつくのでしょうか・・

東山作品に深い静けさや静謐さを感じるのは、やはり彼の心の表現であり、精神世界をかいまみたような気がします。
・・
とても私のような素人が偉そうにわかったような感想を言うのもおこがましいですが。

でも、すばらしい芸術にふれて、その日は一日中晴れやかな気分でした