晴れ上がった空のように・・

日常の出来事や読んだ本の紹介

紙の月

2014年08月31日 | 
紙の月  角田 光代 著

この表題は
It's Only A Paper Moon からのイメージかな・・と想像します
http://www.magictrain.biz/wp/?p=1318

さて・・
以前、NHKのドラマで原田知世さんが主演で放送されていたのを偶然みていました。
その時の彼女がとても好演だったのです。清楚な美しさ、気品があって育ちのよさそうな
、、それでいてつましい主婦。

この原作を手にしたのはそんなドラマに魅せられてずっと記憶に残っていたからです。

物語は、銀行で契約社員として働く、梨花が顧客から1億円を横領、若い男に貢いだあげく、海外に逃亡。。
と、言ってしまえば簡単などこにでもありそうな事件ストーリーです。

しかし、
お金に翻弄される女たち。。
買い物症候群で離婚され、妻にも母にもなれなかった女。節約節約・・一戸建てマイホームを夢に、けちけち
生活で、子供は万引き。。
金で人生を支配されるような人間の欲や弱さに恐ろしさをかんじます。

梨花は決して犯罪を犯すような主婦ではなかったはずです。
いったい何が彼女を、このような外れた道を歩むことになったのか・?

裕福な家庭にそだち、不幸や悪意とは全く無縁のような人生を歩んでいたであろう彼女が、世間知らずの
奥様で、、貞淑な妻でありながら、亭主関白な夫とのちぐはぐな感性を疑問にかんじながら
それでも、いつか、自分が自分の一部でしかない、というなんとも虚しい気持ちに苦しむ様子は
とても共感を覚えて、胸が苦しくなりそうでした。

とはいえ、
この物語は、今より少し前の年代の設定ではあるが、今でも十分わかる。

今度、宮沢りえさんの主演で映画化されるそうです。
見てみようか・・

仏果を得ず

2014年08月21日 | 
仏果を得ず   三浦しをん 著

まず・・
広島市北部での豪雨に伴う土砂災害で 甚大な被害がでています。
死者39人、行方不明26人・・
一夜にして平穏な生活を奪われた方々に心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。
悲惨な状況をTVの映像を見ると心が痛みます。
いつも思うのですが、
自然災害の脅威と大きな力に、人間の無力を思い知ります。

夕べ、
珍しく熱が出ました。37、6Cと、大したことなかったのですが、この暑い時に寒気を
感じ、背中と足に筋肉痛。。薬をのんで早々に休みました。
おかげで、今朝はすっきり。いつものように出勤。
やはりお盆に帰省した疲れがでたのかしら・・
今日は仕事帰りにどこもよらず、おとなしく家路につきました~。

最近、友人の影響もあって Facebook や Twitter LINE などのSNSを時々利用します
出先で写真をパチリ。すぐさまFBに投稿。とても便利ですが、なんとなくなじめません。
もちろん友人や親しい友人など細かく設定して公開できるのですが・・
不思議なことに私の中にシャイな部分があって、自慢げに公開できないところがあるのです。
その時の自分の思いや考えを、、正直に言葉にするのって、けっこう難しい。
当然、公私で使い分けるのが大人なんでしょうが。

FBは友人へ向けて情報を発信するツールとしてはすごい威力を発揮しますね。公式FBもありますように
おかげでいろんな情報を
享受できて助かることもあります。

じゃ・・
私はblogでは誰に向けてこんなに言葉を発信しているのかしら・・?と、ふと考えることがあります。
一人楽しんだ読書の感想や、もやもやとした思いを、なんとなくつづって、、
誰ともなしに、、しいて言えば空の上の人?
だから、正直に臆面もなく恥知らずのまま、気ままに書けるのですよ(*^^)v

あれあれ

三浦しをんの本でした。
これは、人形浄瑠璃文楽の話でした。
三浦しをんさん、本当におもしろい作家さんだなぁ・・と感心しましたよ。


大阪に帰ってました~

2014年08月15日 | 日記
8日から実家に帰ってました~
13日までの5日間ほどでしたが、大阪のおばちゃんしてきましたよ(*^^)v
まず、お盆ですから・・お墓参りして・・「おとううちゃん、ただいま~」
そして、、親戚の法事があり、実家からほど近い叔母の家にいきました。
まぁ・・懐かしい面々に話もはずみました。いとこの子供たちもすっかり大人(40過ぎ?)
自分たちも年老いるはずだと、ショックやら感心やらでした。

弟家族と道頓堀にくりだして、、「姉ちゃん!おいしい串カツの店につれってたるわ~」
と。。「だるま」でした。


赤井英和の有名な店らしく、夜7時ころ、長蛇の列にびっくり。いつものことだそうで、気の短い大阪人も
おいしい串カツのためならばと、おとなしく列にならぶのでした。
店番らしきオッチャン(70歳くらい)元気よく「何名様?はい~4人、5人、次やで~」

ソースは二度つけ禁止!みんなでお行儀よく!串を持ってさっと、いえ!どっぷりとソースの入ったボール(ここでは四角い)
につけていただくのです。
一本、120円から~
元祖串カツ、ヒレ、キス、うずらに、、野菜はレンコン、アスパラ、いも、玉ねぎ、、ミニトマト。。
土手焼きもおいしい~

まぁ~熱いけど、暑いけど、おいしいからどんどん食べました^^
そうそう、もちろんキャベツは食べ放題ですよ。

久々のミナミの繁華街、何十年ぶりに夜の街を闊歩して、その賑わいに見とれていました。
〆は、カラオケ!
弟の嫁も姪っ子もプロ並みの美声で感心~。。私はあいかわらず「中島みゆき」くらいしか歌えません。

楽しい時間はあっという間にすぎて、おととい一人で千葉の自宅に戻りました。
熱烈歓迎はやはりお留守番のタロでした~


お母ちゃん!元気でいてね~また帰るし・・

野垂れ死にの覚悟

2014年08月05日 | 
野垂れ死にの覚悟   曾野綾子、近藤誠 著

尊敬する曾野綾子さん、、御年83歳。。まだまだお元気です!
私の母と同い年。。比べちゃ悪いが、いつも感心します。

「老いの才覚」以来、久々のエッセイでしたが、
未曾有の超高齢化社会に、辛口の老人生き方論・いえ!死に方論!?・といった感じです。
近藤先生は慶應義塾大学医学部卒の、がんの放射線治療専門として、がん治療の先駆者です。
著書も多数。そのお二人のおもしろい対談をまとめたものです。

年金も介護制度も行き詰まり、野垂れ死にがふつうになる時代がやってくる。
その時、自分を誰とも比べず、「私はこれでいい」といえる覚悟が必要だという。

子供のころから常に「死」を考えていた、という曾野さん。

なんと気丈なこと。。
そして潔いこと。

高齢者の方にも是非読んでもらいたいです(@_@;)