晴れ上がった空のように・・

日常の出来事や読んだ本の紹介

霧 ウラル

2016年04月27日 | 
霧 ウラル  桜木柴乃 著

またしても 桜木柴乃の暗ーい小説(@_@;)

今回も北海道、道東根室半島が舞台。

物語は・・
、国境の町・根室
男の屍を越えて生きてゆく女たち。
北海道最東端・根室は、国境の町である。戦前からこの町を動かしてきた河之辺水産社長には、三人の娘がいた。長女智鶴は政界入りを目指す運輸会社の御曹司に嫁ぎ、次女珠生はヤクザの姐となり、三女早苗は金貸しの次男を養子にして実家を継ぐことになっている。昭和四十一年の国政選挙で、智鶴の夫・大旗善司は道東の票をまとめ当選を果たした。選挙戦を支えたのは、次女・珠生の夫で相羽組組長の相羽重之が国境の海でかき集めた汚れ金だった。珠生は、大旗当選の裏で流された血のために、海峡の鬼となることを誓う

コピペしました。最近は便利?!ですね~
さて。帯のキャッチコピーでは、かなりの絶賛でしたが、
桜木ファンとしては、?ちょっと物足りないというか、最後まで主人公の珠生に感情移入できなかった。
いつもより文章もながくてくどいかなぁ・

さりとて、北海道、道東の湿った暗い風景描写はさすがにうまい。

結局のところ、哀しい女の生き方を書きたかったのかな~それにしては珠生も姉も妹も運命に翻弄されながら
自分の立ち位置をしっかり認識して、強く生きているようにみえる。

衝撃のラストは息をのむ展開であった。
まさか・・まぁ、やくざ映画でも親分の暗殺はよくある話ですが。
初めて二人で行った、思いで深い根付半島海で散骨するシーンは「世界の中心で愛を叫ぶ」?
情緒的でよかったけれど、珠生と残された幼子の将来はどうなるのやら・・気になります。

昭和30年40年代、北海道開拓時代と北方領土の返還問題など、意外に知らなかった歴史を勉強できたのは
よかったです~

続編に期待したい。

わが心のジェニファー

2016年04月19日 | 
わが心のジェニファー   浅田次郎 著

久々に、、一年ぶり?浅田次郎でした。
全くの予備知識なしに読みましたが、、ちょっとがっかりの作品でした。

物語は、、
ニューヨークに住む青年ラリー。恋人にプロポーズしたら、「私の大好きな日本を旅してその目で見てきてほしい」
と頼まれる。プロポーズの答えはそのあとで、となればこれは男ラリー行くしかない。
軍人だった祖父に育てられそのその影響で日本を下にみていたが、京都、大阪、別府、東京、そして北海道まで。
日本の素晴らしさに感動する。
クレイダンスをみに北海道へ行ったところ意外な人物と再会する。

TV番組でちょっと前に流行ってた、、えーっとクールジャパン!
日本に住む日本語がちょー上手な外国人たちが、日本の良さや面白さを紹介して
クール!と賞賛する、、を思い出した。

古式ゆかしい日本文化を大げさに感動するあたり、ちょっとおかしかったです。
まぁ、笑えましたが。
恋人ジェニーに
旅のレポートを手紙で(ラインやメールではなく)書くのが約束。
そして、書き出しは
Jennifer on my mind

そう、タイトルなのです。
フォントを変えて記述されているのはちょっとした出版社の工夫なのかしら~^^

京都で知り合った謎の美女とはしっぽりカップルでホテルにGo。。
東京のマダムとも破廉恥な好奇心いっぱいだし

ホントにOn my mind なの?

いや、これがアメリカ男子の本性とも思えます。

最後に北海道でクレインダンスを見よ!で謎だらけの設定でまさかの実の父親との再会。
あほらしいと思っていてもほろりと涙が一筋でした。



臆病な僕でも勇者になれた七つの教え

2016年04月03日 | 

臆病な僕でも勇者になれた七つの教え   旺季志ずか 著

初めて読む作家さんです。人気の脚本家で、「女帝」「カラマーゾフの兄弟」「ストロベリーナイト」
「佐賀のがばいばあちゃん」など。知らなかったです。
小説処女作となった本作品は~

青い髪に生まれ、「バケモノ」と呼ばれる少年、キラ。
失意のなか、森で出会った老師に導かれ、
どんな願いも叶えるといわれる
「七つのストーン」を集める冒険に出る。
そこで見つけた、勇気のMINAMOTOとは……。

壮大な世界観とともに描かれる、
新しい自分に生まれ変わるための
「心」のつくり方。

ファンタジー冒険で子供から大人まで楽しめる展開でした。
しかも、自己啓発本として充分よみごたえありました。

いじめや自信喪失の若者たちが読めば、きっと勇気が湧いてきて明日への一歩が踏み出せると思います!
おばさんの私でさえ、最後は感動で目頭が熱くなったんですから~
いや、私にもまだまだpureな感性が残っていた!ということかな^^

ポジティブになれる一冊です!

しかし・・「老師」役で変なキャラクター、カエルみたいなヨーダですが、徳島弁が最後までなじめなかった。
著者が徳島出身だから?ですかね。
私としては大阪弁にしてもらいたかったです^^
それじゃ・・夢をかなえるゾウ、みたいか・・